樋口毅宏のレビュー一覧
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初めて呼んだ著者だが、中々面白い一冊でした。
石田衣良の『池袋ウエストゲートパーク』シリーズと伊坂幸太郎の『グラスホッパー』シリーズを足して二で割ったような感じかな。
何処と無く『TOKYOトライブ』を彷彿させる。
舞台は東京、雑司ヶ谷。
町を支配する巨大宗教団体の跡目の主人公、男色の中国マフィア、手で耳を引きちぎられるチンピラ、科学技術で人工的にゲリラ豪雨を降らせる中国人。
本書の随所で、何処かで見聞きしたことのある場面が点在する。こんなにパクって大丈夫かと思ったが、驚くべきことに巻末に作者が影響を受けた作品、小説、映画、音楽などが列記されている。
パクりのツギハギじゃ、安っぽい仕上がり -
Posted by ブクログ
鬼籍 はばか憚りながらその直前まで軌跡を追っていた私が 新潟県寺泊町 にう丹生公平 怯みそうな気持ちを抑えて 束の間の膠着状態に身を持て余していると 鬱蒼と茂った中庭 きら吉良正和 可憐な芍薬しゃくやく 長岡の建設現場 彼女の剥き晒した襟足をじっと見ていた 凛とした佇まい 色香に一段と磨きをかけていた 薄倖の女神 どこまでも不幸に陥れたい邪欲に駆られたに違いない いまわ今際の際きわ サボタージュできない 洟をかんだ 曇り空のような翳りを見せた 勧善懲悪のドラマ 燻らせ 紫煙 面貌めんぼう 蜉蝣が閉じ込められた琥珀のループタイ 嘲笑った 飯台 昔取った杵柄 煽られた 同じ穴の狢 苔のむした土の下
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Posted by ブクログ
スノッブをアピール 胸糞が悪くなりそうなほど瀟洒なオープンカフェ ゆうかん有閑マダム 居丈高 殊勝なコメントでお茶を濁し何を強請ろうか 躊躇う素振り 特有な優雅さ 彼女の求めるものを過不足なく与えることに専念した 持て囃されきた美貌 落差がありすぎて た矯めつすが眇めつ眺め直し ピサロ 頬を淡く染めて 名状し難い感情が渦巻いていく 大場政夫 邪な 短い挿話 立身出世 安逸な稼業 世襲制を憎悪 あらゆる既得利権を行使 面貌が一変 父親の威厳が瓦解した瞬間 断乎拒否した 志村喬たかし 絢爛なシャンデリア 着床した瞬間を生涯忘れません 一滴残らず膣に注ごうと力をこめる 女は、しょうふのように扱われた