樋口毅宏のレビュー一覧

  • 雑司ヶ谷R.I.P.(新潮文庫)

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    シリーズ一作目を遥かに凌ぐパクりっぷり。
    言論の自由万歳って感じだな。
    前作同様、巻末に影響を受けたリストを掲げているが、オマージュです、いやパクってますとちゃんと明記されている。
    しかし、作中に出てくる宗教教派のモデルは天理教と創価学会か。いくら、フィクションとはいえ、作者の身は大丈夫なのだろうか。
    このシリーズは侮れないな。
    作者後書が実に気持ち良い。小説家だけでなく実に多くの作家、クリエイター達も同感するだろうな。いや、自分もそう思うね。

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    2018年09月23日
  • さらば雑司ヶ谷(新潮文庫)

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    初めて呼んだ著者だが、中々面白い一冊でした。
    石田衣良の『池袋ウエストゲートパーク』シリーズと伊坂幸太郎の『グラスホッパー』シリーズを足して二で割ったような感じかな。
    何処と無く『TOKYOトライブ』を彷彿させる。
    舞台は東京、雑司ヶ谷。
    町を支配する巨大宗教団体の跡目の主人公、男色の中国マフィア、手で耳を引きちぎられるチンピラ、科学技術で人工的にゲリラ豪雨を降らせる中国人。
    本書の随所で、何処かで見聞きしたことのある場面が点在する。こんなにパクって大丈夫かと思ったが、驚くべきことに巻末に作者が影響を受けた作品、小説、映画、音楽などが列記されている。
    パクりのツギハギじゃ、安っぽい仕上がり

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    2018年09月20日
  • 民宿雪国

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    作中の登場人物が現代史の中の誰なのかを想像しながら読んだ。若い人には分からない場合も多いのかと思った。個人的には、その部分はあれこれ推理して楽しめた。

    丹生雄武郎にまつわる話の中で様々な差別の問題を取り上げているが、一つに絞って物語を展開してもいいのかなとも感じた。物語としては、正直作りすぎて微妙なところもある。

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    2018年05月06日
  • 愛される資格

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    ネタバレ

    樋口毅宏 といえば『日本のセックス』 (双葉文庫)の著者なのである。なにげに手にした本書だが、期待して読みはじめる。上司の妻、秀子が性格破綻者であった。という最後の落ちは面白かった。内容に過激さはあるにはあるが・・・もう一つ何かが足らない様な、底なし沼に落ちていくかんじが欲しかった残念。

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    2018年04月15日
  • タモリ論

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    樋口さんは好きな作家なのだから、思ったより浅かった。気持ちの高ぶりは分かるのだけど、新書の限られた紙面の中で、タケシとサンマの話が長い… タモリ論なのでタモリの話が聞きたいのだよ。いいともだけではなく、タモリ倶楽部やブラタモリのタモさんが知りたいのだよ…
    しかし、タモさんってば狂わずに続けられたのは、世間や自分に絶望していた、期待していなかったからなのだと言うのは合点がいきます。

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    2018年04月13日
  • おっぱいがほしい!―男の子育て日記―

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    タイトルと同じ台詞を言われたことがあり、気になって読みました。
    内容は全く異なりました。

    子育て要素もあるけれど、夫婦の形?みたいなものの方が印象に残りました。

    我が子の溺愛ぶりに共感。可愛い可愛い。

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    2018年02月26日
  • 民宿雪国

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    鬼籍 はばか憚りながらその直前まで軌跡を追っていた私が 新潟県寺泊町 にう丹生公平 怯みそうな気持ちを抑えて 束の間の膠着状態に身を持て余していると 鬱蒼と茂った中庭 きら吉良正和 可憐な芍薬しゃくやく 長岡の建設現場 彼女の剥き晒した襟足をじっと見ていた 凛とした佇まい 色香に一段と磨きをかけていた 薄倖の女神 どこまでも不幸に陥れたい邪欲に駆られたに違いない いまわ今際の際きわ サボタージュできない 洟をかんだ 曇り空のような翳りを見せた 勧善懲悪のドラマ 燻らせ 紫煙 面貌めんぼう 蜉蝣が閉じ込められた琥珀のループタイ 嘲笑った 飯台 昔取った杵柄 煽られた 同じ穴の狢 苔のむした土の下

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    2017年10月28日
  • ドルフィン・ソングを救え!

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    フリッパーズ・ギター好きなら笑える一冊。歌詞の一部が文章に散りばめられた遊び心のある文体。 フリッパーズがそうだったように、元ネタありきのオマージュ手法を書き物にも使用したんやろか。 内容自体もそれに負けず、グイグイと引き込まれ楽しい一冊。ナイスでした。しかしフリッパーズのことを知らないと面白さ半減かも。

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    2017年08月23日
  • 甘い復讐

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    スノッブをアピール 胸糞が悪くなりそうなほど瀟洒なオープンカフェ ゆうかん有閑マダム 居丈高 殊勝なコメントでお茶を濁し何を強請ろうか 躊躇う素振り 特有な優雅さ 彼女の求めるものを過不足なく与えることに専念した 持て囃されきた美貌 落差がありすぎて た矯めつすが眇めつ眺め直し ピサロ 頬を淡く染めて 名状し難い感情が渦巻いていく 大場政夫 邪な 短い挿話 立身出世 安逸な稼業 世襲制を憎悪 あらゆる既得利権を行使 面貌が一変 父親の威厳が瓦解した瞬間 断乎拒否した 志村喬たかし 絢爛なシャンデリア 着床した瞬間を生涯忘れません 一滴残らず膣に注ごうと力をこめる 女は、しょうふのように扱われた

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    2017年08月12日
  • タモリ論

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    言うほど「タモリ論」ではなかったかな・・・。「タモリ倶楽部」「Mステ」「ジャングルTV」などなど、ほかのタモリの番組にも触れてたらまだ合点が行くが、ほぼ「いいとも」でのタモリや、さんま・たけしのBIG3にまつわる話が大半。「いいとも論」「BIG3論」というイメージのほうがしっくりくる一冊。

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    2017年07月23日
  • ルック・バック・イン・アンガー

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    エログロの樋口毅宏らしいお話で、今回もクセの強い人たちが出てくる。
    自分の女を他人に抱かせて嫉妬心でさらに愛すという歪んだ性癖!いやードMすぎでしょう。そしてそれに従う女もドMすぎでしょう。理解不能だけど、きっとそういう性癖の人は実際にいて、それをさくっと作品にしちゃう樋口毅宏が好きだなぁ。

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    2017年04月11日
  • ドルフィン・ソングを救え!

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    タイムスリップものでキャラも立っててわくわくする設定はいいなと思った。あと、完全にリアルタイムではないけど懐かしさも感じた。いい暇つぶしになった。

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    2017年01月22日
  • 甘い復讐

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    相変わらず人前で読むのはちょっと…ていう小説。しかしかなり自分を切り売りしてるけど大丈夫???と心配してしまうのだけど。関係者の人たちとか。

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    2016年12月28日
  • 甘い復讐

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    著者にしては珍しい短編集。
    従来の作風っぽいものもあれば、私小説っぽいものも。ゲスで下品だけど、愛に貪欲。
    似たようなシチュエーションの話あるよなーって思ってたら、キチンとオマージュ作品にあがっていた。樋口毅宏作品はそういう共感を覚えることが多い。

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    2016年07月31日
  • タモリ論

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    タモリが大好きな小説家が書いた1冊。
    タモリを語る上で欠かせない「BIG3」の関係性や「いいとも」が世に与えた影響など。
    「いいとも」が終わる前に書かれた本。
    タモさん、私も個人的に大好き。SMAPにとっても大きな存在だし。(あの報道、タモさんはどう感じているんだろう…)慎吾くんや中居くんのレギュラー曜日に「いいとも」を見に行ってみたかったなぁ。

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    2016年06月22日
  • タモリ論

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    タモリについて綴った一冊。

    タモリのみならずいわゆるお笑いBIG3について綴ってる。
    お笑い好きの人にはお勧め。

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    2016年05月01日
  • ルック・バック・イン・アンガー

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    エロ本出版社の男たちの欲望と夢想を、著者ならではのエログロバイオレンスたっぷりに描く、『俺たちに明日はない』物語。
    向かうところ敵なし風の男たちが、やけに孤独感と虚無感を感じさせる。コンプレックスやトラウマという言葉ではおさまらない何かが、破滅の道を飾り立てる。読む者を選ぶ著者の作品だが、人間の本質を鋭い突起物で突くような表現は、その痛みを知るとクセになる。それも悲しい人間の性だ。

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    2016年04月12日
  • ドルフィン・ソングを救え!

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    現代の感覚でバブル期をもう一度過ごすことは、この国を見直すことにもなるのかもと思わせるます。過去に帰るのは自分に使命があるのではと思わずにはいられないような青天の霹靂の中で、模索して生きなおす主人公のトリコが生き生きとしています。でも過去に戻る人は毎度そのころのことを明確に思い出せるからすごいなとつい思ってみたりして

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    2016年03月09日
  • テロルのすべて

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    アメリカに原爆を落とそうとする若者の話。
    原爆投下のなぜ?、どうやって?が描かれるのだが、なぜ?の部分に著者の思いが凝縮している気がした。その思いの全てを否定しないし、全てを受け入れもしない。すごく極端な意見と思うが、皆も同じことを考えているのかもとも思えた。典型的な保守的アメリカ人である、テキサスで出会うおやじが、全くの悪人でもないことがまさにその表れ。まさに人間とは「矛盾を抱えた生き物」なのだ。

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    2016年03月07日
  • ドルフィン・ソングを救え!

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    中身をざっーと見た感じ、読みにくそうな感じだったけど、いざよんでみると、なかなか面白かった。二人組バンドの片方がもう一方を殺したことでショックを受けたファンがなぜかタイムスリップで過去に行き事件を止めようとする。
    音楽業界の実在する人物が出てきたり、主人公の昔の恋人を殺したり。

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    2016年03月04日