樋口毅宏のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
タイトルで買うか、買わないか。
読むか、読まないか。
官能小説ではない。
濃密な性と生の物語だ。
今の日本はこうだ。
このタイトルが挑発的だ。
官能小説ではある。冒頭は。
しかし、それを大きく凌駕していく。
主人公の容子は
夫に誘われ
スワッピングの世界に足を踏み入れる。
そこで起こった惨劇。
さらにストーカー。
さらに交通事故。
主人公は性と生の最中を
激しく動かされる。
そして、立ち現われてくるのは。
セックスという視点から見た
日本という国の今の姿であり
男女のありようであり
そして、壮絶な愛なのだ。
どこへ行くのかわからない。
スリルとスピード、エロス。
それは一見平和に見える
日本の本当の姿なのかもしれない。 -
Posted by ブクログ
さらば雑司ヶ谷に続いて二冊目の樋口作品。
前作よりも過激&畳み掛けるような展開に悪酔いしながらも、通常の小説の3倍くらいの早さで読ませる力量に感服。
まんまエロ小説な1部。バイオレンス要素が入り、作品に不穏な空気を醸し出す2部、予測不可能の急展開に突入する3部…と目まぐるしく二転三転する物語に圧倒される。
タイトルも作品に込められたテーマを浮き彫りにしていて良い。
「セックス」を通して浮き彫りになる日本人感を上手く描き出していると思う。
狙い過ぎなキャラの脇役も、ぶっ飛んだ(しかし、地に足の着いたストーリーテリング力)世界観では「アリ」に感じさせる。読んでて楽しくなる本。
ただどうにもタイトル、内容が万人受けするわけでは決してないよなぁ。 -
凡夫 寺島知裕。 「BUBKA」を作った男
- カート
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試し読み
Posted by ブクログ
・率直に言うと、こういう人いるな、けど、とりたてて珍しくない、と思った。
・身に覚えがある、実際の職場で会った上司。確実にこういう人はいる。が、読んでみてそれ以上でもそれ以下でも無い、と感じでしまった。著者の実際受けた「酷い目」の具体例の記述が少ないから?(思い出したくも無いだろうけど)
・なので、どこの職場にいる厄介な人以上の印象がなかった。もしかしたらそれが狙いかもしれないけれど。(更にもしかしたら、そういう自分の方がおかしいという可能性も)
・とは言え、アングラ出版社のやりたい放題の時代の記述は、全然褒められた物ではないとはいえ、やはり面白かった。
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Posted by ブクログ
ネタバレ樋口氏の作品はこれで三作品目。
これまで読んできたところですと、彼の特徴といえば、どぎつ目なエログロといったところ。
「日本のセックス」ではスワッピング狂の旦那に嫌々連れていかれるうちに欲情してくるその妻の心情を描いていました。性描写がどぎつ目。
「民宿雪国」ではその民宿のおやじの実相を複数の取り巻きの視点から描写し、善人の顔から残酷な人殺しまで、ピンキリの描き方といった様子。殺人がどぎつ目。
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そして今回のさらば雑司ヶ谷。
今回も性描写も暴力もどぎつ目だったかもしれません。ただし今回は男と男の方。
というより、まあ設定がぶっ飛んでいてですね・・・。生まれも育ちも雑司ヶ谷。そこを根城にする強力な新興宗教の跡取りが主人公です。カラーギャングよろしく街を牛耳り、悪事を行い(教祖の力でもみ消し)、そしてちょっとした義憤が原因で中国へ人探しに。その後セックスとシャブ漬けになるも命からがら帰ってきて・・・なんて話でして。
でも、そんな話ですが、意外と(失礼)面白いのですよ。
パルプフィクション的な安っぽさ・ばかばかしさ、でしょうか。主人公が拷問シーンを「Qタランティーノというよりたけし軍団」と場景を自らネタばらしして語るあたりは技ありでしょう。
この作為的安っぽさは、舞城王太郎氏の「土か煙か食い物」を想起させます。
ああいうのが好きな方は、本作も楽しめると思います。
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他にも、巻末に水道橋博士や町山智浩氏がことばを寄せているのですが、時代のアイテムへのオマージュ的伏線に富んでおり、お笑いやテレビ(たけし軍団)、映画作品(タランティーノ)、音楽(小沢健二)等、刺さる人には刺さるような伏線がちりばめられています。
因みに私は、雑司ヶ谷、にぐっときました。
近くに住んでいました。というか池袋ですが。
今から二十年前ほど、雑司ヶ谷といえば、池袋からほど近い都心のど真ん中にあって、取り残されたようにたたずむ下町という雰囲気でした。居所の最寄り駅の池袋は、駅から降りると風俗の呼び込みがあったり、夜勤で深夜に帰ると馬乗りで喧嘩とかしている風景を目撃してしまったりするバイオレンスな町。ところがその池袋から15分も歩くと、駄菓子屋や木造家屋がたくさん残っているような街が雑司ヶ谷でした。雑司ヶ谷(鬼子母神)の助産院で初めての子どもを授かりました。
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ということで、樋口氏のバイオレンスあふれる作品でした。
エログロ系が大丈夫な方、下品なユーモアを許容できる方にはお勧めできると思います。