【感想・ネタバレ】さらば雑司ヶ谷(新潮文庫)のレビュー

あらすじ

中国から久しぶりに戻った俺を出迎えた友の死。東京、雑司ヶ谷。大都会に隣接するこの下町で俺は歪んだ青春を送った。町を支配する宗教団体、中国マフィア、耳のない男……。狂いきったこのファックな人生に、天誅を喰らわせてやる。エロスとバイオレンスが炸裂し、タランティーノを彷彿とさせる引用に満ちた21世紀最強の問題作。脳天、撃ち抜かれます。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

有無を言わせず、めちゃくちゃに突き進む展開。
最初は主人公に何の同情も抱かないが、徐々に主人公がいいヤツに思えてくる。
花村萬月さん好きならはまりそう。
続編を読みたい。

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2021年05月13日

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ブッ飛びまくった内容と展開、数多くの文化的要素にニヤけながら抵抗不能で振り回され続け頭はすっかり疲れまくりつつ脳内からは何かがドバドバ分泌されて読む事を止められない自分を「アイツはもうダメだな」と誰かが言ってる妄想に取り憑かれ、結局また本の世界に逃げ込む事になる

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2020年07月19日

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ネタバレ

グロくてエロくてハチャメチャで面白かった!!
テンポも良かったし、久々に文句なしで面白かった!

「私にポップソングの深みと有効性を教えてくれたのはビートルズじゃない。ましてやジャズでもない。オザケン、小沢健二なのさ」と言った香代の話をもっと聞きたかった笑。ほんと、「あの小説の中で集まろう」だよ。あ、ちゃんとGREAT3にも気付いたよ♪

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2017年12月27日

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クエンティン・タランティーノの映画を観るかのごとく、
物語の展開があまりに破天荒だが、それがまた面白い。

いつ映像化されるのか、とても気になるところだが、
いったい誰がメガホンを取れるというのだろうか。

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2016年12月01日

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 アングラ小説風でもあり、奇妙な小説だった。が、随所にあるマニアックな設定、描写におおっとうなりつつ進められ、その点で特に面白かった(かなり強引な展開ではあるがストーリーもある)。最後のページでのネタ元紹介中、半分強がわかってしまった・・・解説を読んでまたまたマニア根性を自覚させられたり、と予想以上に楽しめた。当初、なぜ本書を読もうと思ったのかも不思議なくらいだったが、この味を知りたかったのかもしれん、と読後強く思うところ。

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2015年11月12日

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グルーヴ感を保ったまま終わりまで突き抜けたストーリー。サブカルチャーの知識を織り交ぜて作中世界を構築しているので、読者に近い現実として享受することが出来る、その楽しさが新鮮だった。内容は多少荒々しさがあるがそれもまた魅力で、その熱量、そのままの勢いで次作を読み進めたい。

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2014年12月14日

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雑司ヶ谷ってこわいね、ってか中国こわいね、樋口さん振り切ってるね、映画好きだとなお楽しい本だよね、はちゃめちゃハードボイルドだよね、こんなこと日本という国で起きてることとかあんのかな?おばばは生命力といい性欲といい尋常じゃないよ、ちょっと「おえっ」ってなるえげつない表現とかあるよね、オザケンのくだりとかめちゃめちゃ世代だからツボ。

カラオケ行ってオザケン歌いたいよ。

今をときめく人気俳優Tちゃんにおすすめされて読んだ本、だからもしもこれが映像化されるなら彼に出て欲しいと強く思う、Tちゃんご紹介ありがっと。

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2014年02月08日

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NEWSの加藤シゲアキの本を読んで、沢山読書と映画を見た加藤くんがこの本を面白い!と言っていたのと関ジャニ∞の横山裕もこの本を面白い!と言っていて、調べてみたら聞いたこともない人の本で読んでみたら処女作なのね。そりゃ知らないわ。
エログロバイオレンス!というからわくわくして読んでたら大したことないじゃーんと思ってたら中盤辺りからドラッグ絡んだりえろ描写出てきて若干気持ち悪くなった。気持ち悪くなったのは胃腸炎のせいだけど!夢にまで閣鉄心が出てきてうなされた。。。
でも、ギャグでしょ!ってことが散りばめられてたりオザケンの件とか面白くてさくさく読めた。
それと、とにかく中国怖い。
ラスト結構あっけないんだけど、その呆気無さがライトでさっくりしててよかった。
面白かったから続編も是非読んでみようと思う。

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2013年12月10日

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 全くひどい! 虫けらのように人が殺されていく。良心の呵責という言葉はこの小説には存在しない。正義もない。雑司ヶ谷の利権を巡るギャングの抗争だ。それにカルト教団と中国マフィアがちょい絡む。戦争のクライマックスは雑司ヶ谷霊園での銃撃戦。 雑司ヶ谷ってそんな魔窟だったか?完全に遊んで書いているな、この著者は。  タランティーノを彷彿とさせると解説にあるが、映像になってない分、こっちの暴力シーンの描写のほうがむごい。「イングロリアル・バスターズ」も暴力シーンは痛かったけれど、この小説は映像化を念頭に置いていない分さらに痛い。女性はたぶん受け付けない世界。
 しかしタランティーノ映画が好きな人、あとは北野武の「アウトレイジ」が面白かったと思う人には、これはド真ん中の小説だ。 本当に面白い。読んだ方がいい。すごいお薦め。いや、すっごいお薦め。よくもまあこんな世界を構築したと喝采をおくりたい。
 ただし男性はこの本を読んでも、間違っても「面白かったよ〜」なんて感想を女性に伝えない方がいい。絶対に性格を疑われる。それがもとで破局しても責任は取れない。

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2017年08月15日

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一気読み。

頭の中をシェイクして、絞りつくしたような作品。
破綻しているように見えて、最後まで綱渡りのようなバランスで走りきる。

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2012年10月16日

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小沢健二とタモリのくだりがとても好きだ。
私もタモリしかり、オザケンの「さよならなんて云えないよ」の歌詞が好き過ぎる。人生を真っ向から肯定してる、って表現がタモリらしくて素晴らしいな。

ほんで、このオザケンのくだりは本編とほとんど関係がないっていうね。

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2020年09月28日

Posted by ブクログ

内容(「BOOK」データベースより)
中国から久しぶりに戻った俺を出迎えた友の死。東京、雑司ヶ谷。大都会に隣接するこの下町で俺は歪んだ青春を送った。町を支配する宗教団体、中国マフィア、耳のない男…狂いきったこのファックな人生に、天誅を喰らわせてやる。エロスとバイオレンスが炸裂し、タランティーノを彷彿とさせる引用に満ちた21世紀最強の問題作、ついに文庫化。脳天、撃ち抜かれます。

ホモホモエログロドロドロドンパチドンパチアンアンアンという本です。疾走感がすごいのに寄り道もすごい。話に関係するのかと思うサブカル系の話題も全く関係ないまま疾走し続けます。雑司ヶ谷という作者が生まれ育った静かな町に紙面で暗黒帝国を起立させ、徹底的に破壊し新たに構築しております。何がすごいってハードボイルドでエログロなのにヒロインと老婆しか女性が出てこないのがすごい。ひたすら男と男が肉弾相打つという様相で、満員電車で読んではいけない本という点で、花村萬月に匹敵するでしょう。
謎らしきものを解いてミステリーっぽさを出しているものの、誰もそんなこと期待していないのは明白。猛進しつづける暴走列車から振り落とされない方が重要なのです。
タモリさんもいいとも終わってからすっかり楽しそうになって、絶望大王ではなくなったような気がします。って小説のレビューでタモリさんの事書く時点でこの本の異常性が表れているような気がします。

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2018年04月02日

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「しばらく見ないうちに変わったな」
「変わらなければ、生きていけなかったの」

『あらゆる健康法は、持って生まれたDNAの前では気休めにすぎない。』

「歌うことがないからとりあえずラブソングを歌っている連中とは違うのさ。誰もが気軽に聴けるポップソングの中に深い真理を込めたフレーズを織り交ぜる。それが大事なんだよ。」

『この世に神はいない。それは歴然とした事実である。
天国と地獄もないし、前世も霊も、ましてや運命などといったものもない。それは偶然をこじつけようとする勝手な解釈にすぎない。それを自覚した人間から金持ちになっていく。』

『時代や国家が違えば、思想や価値観も変わる。現代では人類はみんな平等ということになっている。だが人類が「命の尊さ」とか「人権」とかいうそれはそれはステキなお題目を唱え出したのは、たかだかこの半世紀のことだ。それまでは腹が減りすぎて考えられなかった。』

『平等だとか博愛だとか、立派なことを並べ立てられるのは、衣食住が満ち足りているからこそだ。』

『死者は見守ってくれていたとしても、手助けはしてくれない。あの世から金を持ってきてはくれないのはもちろんのこと、水の入ったコップ一杯、運んではくれない。文字通り、ただ見守っているだけだ。
俺たちは現世において、現実において、自分自身の手で道を切り開いていくしかないのだ。
もう一度言う。この世に神はいない。
俺は、俺という存在を徹頭徹尾、偶然の産物だと確信し続けるだろう。』

『俺は映画や本などではなく身体で知った。セックスは愛の行為ではなく、奪うか奪われるか、支配するかされるかを決める力学であることを。
心が肉体をコントロールするのは難しいが、肉体は心をいくらでも矯正し、支配できる。』

「溺れている人に船から浮き輪を放り投げて、『自分はただ見ているだけではなかった』と言い逃れするのではなく、自分も海に飛び込んで溺れた人を助けてあげなさい。強い意志と行動を続ければ、必ず不幸の連鎖を断ち切ることができるよ」

「おまえも人の使い方がわかるようになってきたじゃないか」
「命は平等ではない。それはあんたの口癖だったじゃないか」

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2013年12月09日

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タモリ論で知ったのですが久しぶりにどんどん読みたくなる作家です。

内容は少し安易というか安っぽいところがあるんだけど、それが逆に読みやすさを誘っているような気がしないでもない。

面白いです。

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2013年08月27日

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タランティーノがだいすきなので、そういう内輪受け的な部分に満足だった。あと、オザケンのはなしも。
どうこう感想を言うんじゃなくて、超おもしろかった!で済む。
べつにこの本が、人生の肥やしになるわけじゃないんだから、読みたくなかったら読まなくて良いと思います。
お下劣だしご都合主義な展開だし。でも、超おもしろかったんだよなぁ。

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2013年04月12日

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タランティーノ映画を三流エログロ漫画家に書き直してもらい
それを無理やり文字起こしして設定を雑司が谷にした。
ってな感じ。
もー読みたくない、けど面白かった。

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2013年03月12日

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あちこちで「ニヤリ」とする表現があったがタメと言うことだし当然ちゃ当然なのか。
世界肯定とか運命決定論とか最近考えるけど、考えない方が楽しいかな。
あぁ俺が好きなのはロックじゃなくてポップだと再認識したことも付け加えておきます。
さてオザケン聴くか。

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2012年12月04日

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予備知識なく読み始めたが一気に読み終えてしまった。この著者の他の本も読んでみようと思う。解説が町山智弘、水道橋博士っていうのがよいです。

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2012年11月26日

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「小説界のタランティーノ」という帯に惹かれた。中身はめちゃくちゃ。日本の古い作家・西村寿行の世界にちかいと思った。ストーリーをあまり吟味していないけど、世界が凄く、テンポが速くておもしろく読めた。よい本だった。

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2012年09月21日

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ネタバレ

樋口氏の作品はこれで三作品目。
これまで読んできたところですと、彼の特徴といえば、どぎつ目なエログロといったところ。

「日本のセックス」ではスワッピング狂の旦那に嫌々連れていかれるうちに欲情してくるその妻の心情を描いていました。性描写がどぎつ目。

「民宿雪国」ではその民宿のおやじの実相を複数の取り巻きの視点から描写し、善人の顔から残酷な人殺しまで、ピンキリの描き方といった様子。殺人がどぎつ目。

・・・
そして今回のさらば雑司ヶ谷。

今回も性描写も暴力もどぎつ目だったかもしれません。ただし今回は男と男の方。

というより、まあ設定がぶっ飛んでいてですね・・・。生まれも育ちも雑司ヶ谷。そこを根城にする強力な新興宗教の跡取りが主人公です。カラーギャングよろしく街を牛耳り、悪事を行い(教祖の力でもみ消し)、そしてちょっとした義憤が原因で中国へ人探しに。その後セックスとシャブ漬けになるも命からがら帰ってきて・・・なんて話でして。

でも、そんな話ですが、意外と(失礼)面白いのですよ。

パルプフィクション的な安っぽさ・ばかばかしさ、でしょうか。主人公が拷問シーンを「Qタランティーノというよりたけし軍団」と場景を自らネタばらしして語るあたりは技ありでしょう。

この作為的安っぽさは、舞城王太郎氏の「土か煙か食い物」を想起させます。
ああいうのが好きな方は、本作も楽しめると思います。

・・・
他にも、巻末に水道橋博士や町山智浩氏がことばを寄せているのですが、時代のアイテムへのオマージュ的伏線に富んでおり、お笑いやテレビ(たけし軍団)、映画作品(タランティーノ)、音楽(小沢健二)等、刺さる人には刺さるような伏線がちりばめられています。

因みに私は、雑司ヶ谷、にぐっときました。
近くに住んでいました。というか池袋ですが。

今から二十年前ほど、雑司ヶ谷といえば、池袋からほど近い都心のど真ん中にあって、取り残されたようにたたずむ下町という雰囲気でした。居所の最寄り駅の池袋は、駅から降りると風俗の呼び込みがあったり、夜勤で深夜に帰ると馬乗りで喧嘩とかしている風景を目撃してしまったりするバイオレンスな町。ところがその池袋から15分も歩くと、駄菓子屋や木造家屋がたくさん残っているような街が雑司ヶ谷でした。雑司ヶ谷(鬼子母神)の助産院で初めての子どもを授かりました。

・・・
ということで、樋口氏のバイオレンスあふれる作品でした。

エログロ系が大丈夫な方、下品なユーモアを許容できる方にはお勧めできると思います。

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2024年04月06日

Posted by ブクログ

ジェットコースターバイオレンス。小説だけでも面白いが、これをもっと楽しめるエンタメ教養があったらなぁと思う。

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2024年03月31日

Posted by ブクログ

『岬の兄妹』の試写会のトークショーで著者にお会いして、その軽妙な語り口が気になったのが本書を手に取ったきっかけ。
個人的にたまたま雑司ヶ谷を何度も訪れた経験があったこともそれを後押しした。
豊富なサブカルの洪水にハードボイルドとコメディがもみくちゃにされていて、なんとも不思議な味わい。
評価することが評価されるような緊張感があった。

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2019年07月23日

Posted by ブクログ

花田菜々子さんが、土屋さんにすすめた樋口毅宏の本。

いろんな意味でムチャクチャ。
楽しめたけど、中身は何もない。

電子書籍で読んだのだが、登場人物の像が驚くほど頭に残らず、検索機能を重宝した。
不思議な、未だ嘗て経験したことのない読書経験だった。

…disっているわけではない。
ある意味、賛辞を重ねているつもり。

…惨事ではなく…笑

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2019年06月06日

Posted by ブクログ



初めて呼んだ著者だが、中々面白い一冊でした。
石田衣良の『池袋ウエストゲートパーク』シリーズと伊坂幸太郎の『グラスホッパー』シリーズを足して二で割ったような感じかな。
何処と無く『TOKYOトライブ』を彷彿させる。
舞台は東京、雑司ヶ谷。
町を支配する巨大宗教団体の跡目の主人公、男色の中国マフィア、手で耳を引きちぎられるチンピラ、科学技術で人工的にゲリラ豪雨を降らせる中国人。
本書の随所で、何処かで見聞きしたことのある場面が点在する。こんなにパクって大丈夫かと思ったが、驚くべきことに巻末に作者が影響を受けた作品、小説、映画、音楽などが列記されている。
パクりのツギハギじゃ、安っぽい仕上がりになるが、そこは著者の技量がなせる業だろう。
久しぶりに当たりのエンタメ作品でした。

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2018年09月20日

Posted by ブクログ

『日本のセックス』が良かったのでこちらのデビュー作を読んでみた。文章と内容ともに稚拙さがありおすすめしない。誰それの真似といわれても否定できない感あり。

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2015年12月21日

Posted by ブクログ

雑司ヶ谷生まれ雑司ヶ谷育ちの筆者が放ったハードボイルドなマフィア小説。
繁華街池袋に隣接する雑司ヶ谷を舞台に描かれる宗教団体と中国マフィアの抗争。
そこに奇妙に関わってくる現実社会の事象・2008年の雑司ヶ谷幹線再構築事故。
こういった手法は中井英夫『虚無への供物』をふと思い出せるもので懐かしくなる
時に目を覆いたくなるほど凄惨に、時に拍子抜けするほど滑稽に描かれる血生臭い抗争。
筆者が巻末で本書を執筆するにあたってインスピレーションを得たものを60個近く書き出してるのがまた新鮮で面白い試み。

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2015年01月05日

Posted by ブクログ

面白い。
ただ、もっとハードボイルドに徹したほうがよいかな。

やっぱりと思ったのは、影響を受けたのは馳星周なのね。
「不夜城」の雰囲気の文体は出てました。

羊子、いいね。

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2014年01月17日

Posted by ブクログ

元ネタはIWGPしかわからなかったけど面白かった。主人公の絶望と、作中作の登場人物の言葉がよかった。

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2013年07月26日

Posted by ブクログ

紹介文にあるように海外のB級映画を彷彿させるような物語と描写。B級映画好きにはたまらないだろう。所々にオマージュが使われているらしい。自分は映画には疎いのでそこらへんはわからなかった。
登場人物が後半で絡んでくることもあるので、一気読みがオススメ。

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2013年05月10日

Posted by ブクログ

バイオレンスなIWGPって感じか。
小沢健二のくだり以外はとりわけ、騒がれているほどの何かは感じられなかった。

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2013年01月06日

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