あらすじ
一九八六年に生を受けた僕、宇津木の鬱屈の正体、それはアメリカという国家だ。都合のいいようにルールを決め、世界の覇者気取りで澄ましているあの国を、心の底から軽蔑している。嫌いじゃない、大ッ嫌いだ。では、僕の取るべき行動は何か。強者の脳天に斧を振り下ろすこと。そう。テロルこそもっとも有効な手段なのである! 僕はまずアメリカの大学への留学を決め、そこから事を始めた。
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Posted by ブクログ
アメリカに原爆を落とそうとする若者の話。
原爆投下のなぜ?、どうやって?が描かれるのだが、なぜ?の部分に著者の思いが凝縮している気がした。その思いの全てを否定しないし、全てを受け入れもしない。すごく極端な意見と思うが、皆も同じことを考えているのかもとも思えた。典型的な保守的アメリカ人である、テキサスで出会うおやじが、全くの悪人でもないことがまさにその表れ。まさに人間とは「矛盾を抱えた生き物」なのだ。
Posted by ブクログ
アメリカ国家に嫌悪し、心の底から軽蔑する1986年生まれの宇津木青年が、アメリカ国土に原爆を投下するまでを描く衝撃の問題作。
自己肯定が異常すぎて、とてもではないが共感度ゼロ。ただし、作中なるほどと思ったのは、歴史上のテロリストや暗殺者が知性的で生活レベルが高い者だというとこ。以前、横山やすしがTVスクランブルという番組で、「世の中を変えるには、独裁政治しかない」って言ってたのを思い出した。