宇野利泰のレビュー一覧
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ネタバレ「海神の晩餐」に出てきたので。
シャーロック・ホームズのライヴァルの一人とされる、
「思考機械」ことヴァン・ドゥーセン教授のミステリーで面白かった。
シャーロックよりさらに頭脳派というか非肉体派で、
小柄で瘦せていて蒼白い顔という外観はちょっと典型的だが、
常に切手を持ち歩いているとか、
不可能ということばにいらいらするとか、
女性については何も知らないと断言するとか、
面白かった。
電話交換手とか、ガス燈とか、
夜間の12時間労働とかいろいろ小道具も面白かったが、
動機や容疑者を足止めしたメモの内容が
明かされない事件があったのが少々不満。
解説によると、このシリーズは
Howdniet -
ネタバレ 購入済み
映画化されてます。
主演はハンフリー、ボガード、映画は最後の最後でぶち壊しにされます。
本編の一番美味しいところが綺麗にカットされている。
途中までの出来が非常に良いために、最後で、バカヤロ金返せとなります。
こちらは紙版なので楽しんでいただければと思います。
翻訳の悲しいところで、カタカナでワンダリーと言われても
ピンと来ませんが、原文ではwonderlyのスペルで、
wonderにlyつけた名前って、
名前からして怪しそうな美女が登場します。
ハメット曰くモデルはいるそうで、モデルはただの美人らしいですが。
映画ではカットされた最後のスペード、ハメット節が秀逸。虞美人草のエンディングの漱石節 -
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「世の中に本がなくても困らない」「本を読まなくても平気」な人がいる(このサイトにはいないだろうけど)。そういう人だって情報はないと困るし、ネットニュースやSNSやTVなどで収集しているだろう。この小説で書かれる「書物」と「TV」は情報を得る媒体として何が違うのだろうか? 一つは読書という行為は受け身の人には敷居が高いということにあるのかも。ネットやTVは受け身でも何とかなるが、読書は受け手が何らかの「問い」を持たない限り、行為が発動しないという不親切さがあるのだと思う。この作品で燃やされる書物は、人間の「問い」の直喩であり、その背景にある「知性」のことだと締めくくられている。読む前はもっとシニ
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昔のSF小説を読むと、人間社会の行く末を的確に予見した知性の働きに驚く。
本が禁止された世界で、焚書官モンターグの仕事は、本を焼き払うこと。人々は本を読み、物事の本質を捉えることをやめてしまい、物事を考えるいとまを持つこともなく、「幸せ」に暮らしている。
しかし、その世界には戦争が迫っている。テレビやラジオは戦争のことを語らず、のんきな人々は「戦争は誰か他の人が死ぬもの」と思い込んでいる。
実は、この世界では、初めに焚書官がいたのではなく、初めには本を読まなくなった人々がいた。
それから、本を忌み嫌う政権が生まれ、人々が惑わされないようにと本を選び禁止していった。
これは2000年代からの -
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ネタバレ「ご存知かな?書物はすべて、ナツメグのように、異国から招来される香料のにおいがします。わしは子供のとき、書籍のにおいを嗅ぐのが大好きだった....」(p.165) ※この一文、自分がナツメグ好きなこともあって、ドンピシャに刺さった。
ディストピア小説で名高いだけあって、文句なしに面白かった!唯々諾々と受動的に生きてきた主人公が、ある少女との何気ない出会いで認識が一変し、自分の正気を保つために行動し...という話。自分が正気=世界が正気ではない、世界が正気=自分は狂気、という0か100かというとんでもない緊張を突きつけられ、人と出会い、一歩を踏み出していく、希望はあるエンディングだった。自分は -
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元となった「ラヴクラフト傑作集2」は、
ボロボロになるまで読み込んでいました。
なのでこの本は再読の再読。
・クトゥルフの呼び声
大伯父の残したものを調べることで、
知ってしまった宇宙からきた恐怖の神々の存在。
未知なる名状しがたきものから追われる恐怖!
・エーリッヒ・ツァンの音楽
禁断の曲を奏でたことの悲劇か?
それとも、その演奏を未知なるものに愛でられたのか?
・チャールズ・ウォードの奇怪な事件
不可思議なる先祖を調べることにより、
後戻りできない運命となる青年と、救おうとする医師。
クライマックスの対決は息をのむ!
作者の創造力が毒々しく花開く作品集です。
風景や人物の描写の素晴らしさ -
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本の所持が禁止された世界を舞台に、見つかった本を焼き払う”焚書官”の仕事をするモンターグの姿を描いたディストピアSF。
以前NHKの「クローズアップ現代」で読書について取り上げられているのを見ました。その番組の中の実験で普段読書をする学生としない学生でレポート課題に取り組む際どのような違いが見られるか、ということが実験されていたのですが、それがこの本の内容とシンクロしているような気がします。
モンターグはふとしたきっかけから衝動的に一冊の本を持ち帰り、その本を読み自分の仕事に疑問を持ち始め元大学教授のフェイバーに話を聞きにいきます。
フェイバーが語る書籍のない社会に欠けているも -
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書籍を持つことが禁じられた世界。書籍の一切を焼き払う「焚書官」という仕事に就くモンバーグは、近所に越してきた不思議な少女クラリスと出会い、また書籍とともに命を落とす老婆の存在を目の当たりにし、本を忌むこの世界に疑問を持ち始める。
思考すること・物事に疑問を持つことの重要性、思考の時間を奪われることの恐怖と弊害、さらには人間らしさとは何かを問う作品だと思う。
耳にはめた超小型ラジオや大画面テレビから、引っ切り無しに流れてくる情報の海。書籍から知識や思想を学び感じ取ることを禁じられ、物思いにふける時間すら悪とされる。
徹底的に思考を管理された世界は、確かに人と衝突することなく一見平和かもしれない