宇野利泰のレビュー一覧
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なんだか今回は、たちの悪い男に良いように操られる女性がたくさん登場した。
一筋縄ではいかない犯人。しかも、皆その人物を、不審に思うことさえしなかったのだから。それこそ、自分がその手にかかる、その瞬間まで。
ラストの二人の人物の台詞は、あまりに悲しい。そして、普段穏やかなミス・マープルでさえ、怒りに震え涙するのだ。
ところでこの作品、ミス・マープルが探偵であるのはお馴染みだが、ニール警部もなかなか良い動きをしている。頭の回転が良くて誠実で正義感も強い。事前情報なしで、ミス・マープルを小馬鹿にしない警察官には、なかなかお目にかかれないと思うので。 -
Posted by ブクログ
引越しなどで散逸していた創元推理文庫のラブクラフト全集を、再度買い直した。2巻には、「クトゥルフの呼び声」、他2篇が採録されている。
この中で最も気に入ったのは、中編「チャールズ・ウォードの奇怪な事件」である。怪しげな古代魔術に魅入られて次第に変貌を遂げていく、主人公。
苦労しながらも、彼の「ゴール」に向かって前進していく過程は、ちょっと謎解きと似た面白さがある。
また、細部まで作りこまれた世界観がたまらないのと同時に、古代探求に熱中する主人公の姿に、ある種の共感を覚えてしまう。(決して、こうなりたいというわけではないが・・・あしからず)。 -
Posted by ブクログ
『ラヴクラフト全集』2巻目です。『全集1』とは訳者が違いますが,相変わらずの重厚な文体で,読むのがちょっと疲れます。
『全集2』には,いよいよ「クトゥルフの呼び声」が収録され,「クトゥルフ神話」の核心により一歩近づきます。ですが私のおすすめは,長編「チャールズ・ウォードの奇怪な事件」です。
チャールズ・ウォードという青年の身に起こった事件の記録なのですが,チャールズの事件は彼の先祖のジョゼフ・カーウィンという男と深いつながりがあり,100年前のジョゼフの身に起こった事件が断片的な資料から徐々に明らかになっていきます。そしてチャールズの事件も,断片的な資料や証言から徐々に真相が明らかに