宇野利泰のレビュー一覧

  • 犯罪カレンダー(7月~12月)
    短編集☆ミステリー歳時記(´¬`)エラリー・クイーンとニッキィ・ポーター名コンビだょね。お父さんもいいキャラしてるし(笑)
  • ギリシャ棺の秘密
    かなり凝った設定で、読み応えがあった。
    犯人は、やっぱりかーという感じだったが、そこに至るまでの二転三転が面白かった。エラリーが悩み、読者も同じ泥沼に嵌まるという。裏を掻いて裏を掻いて元に戻れなくなる、という。。。

    エラリー最初の事件、というのが一番の味噌かもしれない。エピソード1、というか、レジ...続きを読む
  • 犯罪カレンダー(1月~6月)
    短編もの☆1月から6月まで月ごとのイベントに合わせて事件を解決していく作り(^O^)/
    短編だからさくさく読めて持ち歩くのにちょうどいいかな。
    ニッキィって赤毛なんだねぇ。
  • ポケットにライ麦を
    なんだか今回は、たちの悪い男に良いように操られる女性がたくさん登場した。
    一筋縄ではいかない犯人。しかも、皆その人物を、不審に思うことさえしなかったのだから。それこそ、自分がその手にかかる、その瞬間まで。
    ラストの二人の人物の台詞は、あまりに悲しい。そして、普段穏やかなミス・マープルでさえ、怒りに震...続きを読む
  • ラヴクラフト全集2
    引越しなどで散逸していた創元推理文庫のラブクラフト全集を、再度買い直した。2巻には、「クトゥルフの呼び声」、他2篇が採録されている。
    この中で最も気に入ったのは、中編「チャールズ・ウォードの奇怪な事件」である。怪しげな古代魔術に魅入られて次第に変貌を遂げていく、主人公。
    苦労しながらも、彼の「ゴール...続きを読む
  • ラヴクラフト全集6
    クトゥルフ神話の開祖ラヴクラフト全集6巻。探究者ランドルフ・カーターが夢に見た夕映の都カダスを求めドリームランドを冒険する「未知なるカダスを夢に求めて」を大部分にすえ、「銀の鍵」「銀の鍵の門を越えて」「ウルタールの猫」「蕃神」「名状しがたいもの」ほか読み逃せない作品を全9作収録。

    クトゥルフに本格...続きを読む
  • ポケットにライ麦を
    いちいから作られた毒薬タキシン。これがタキサンであり、ここからタキソールやタキソテールの抗がん剤が出来て自分が使うことになるとは、昔最初に読んだ時は思いもしなかった
  • ラヴクラフト全集2
    『チャールズ・ウォードの奇怪な事件』が素晴らしい。
    ラヴクラフトには珍しいらしい長編だけど、
    長さに見合った壮大なストーリー。
    やっぱりラヴクラフトは必読だな。

    ところでこれは映画化されているらしいけれど、
    微妙なところだ。
    B級でもいいけど「ポー」を騙るのはちょっと...。
    ポーもラヴクラフトも...続きを読む
  • 思考機械の事件簿1
    東野圭吾のガリレオが好きな人は一読の価値有り。1905年ジャック・フットレル著『思考機械』が酷似しています。哲学博士&法学博士&王立学会会員&医学博士&歯科博士・・・のヴァン・ドゥーゼン博士の頭部は大きく異様という下りは異なるけど。
  • Yの悲劇
    異常な性癖の持ち主揃いとして有名なハッター家。その主人ヨーク・ハッタ―の自殺を発端に、少年の毒入り卵酒の誤飲騒ぎ、楽器を使った撲殺と不可解な事件が続き、ドルリー・レーン氏の出番となる。
    ***
    あまりにも有名な古典ミステリの傑作たる所以を思い知る一方で、評価されすぎでは?とも思った。
    真相を掴んだよ...続きを読む
  • ラヴクラフト全集3
    2巻までの異形ゴシックホラーから途中で方向転換。「アウトサイダー」なんかは他の作家の著作かと思った(解説でポーの影響と明記)。懐かしのアーカム、インスマスが出てきたと思ったら、魚人間ではなく、霊魂的なもので驚く。そしてなにより、最後のSF大作である。総じて1, 2巻よりは退屈かも。
  • 寒い国から帰ってきたスパイ
    登場人物の知っている情報と読者に与えられている情報の差が、物語に謎を与え、文章を読み進める推進力となっている。後半その差が一致してからの緊張感はたまらなかった。ドキドキした。

    明確な個人 vs. 全体(組織)というテーマも、エンディングに至るまで印象的に描かれている。

    硬派な文体は好き嫌いが別れ...続きを読む
  • ラヴクラフト全集2
    短篇「エーリッヒ・ツァンの音楽」が好き。
    恐怖はサッと姿を現し、またスッと闇に消えていくのであります。
  • Xの悲劇
    バーナビー・ロスによる、ドルリイ・レーン四部作の一作目。って言うまでも無く有名な作品。エラリイ・クイーンとバーナビー・ロスはどちらも覆面作家として売り出していたので、両者による覆面会談なんて事をやったらしい。ご存知の通り中の人は同一(フレデリック・ダネイとマンフレッド・リー)なので、要するに自演乙。...続きを読む
  • Yの悲劇
    金持ちきちがいハッター家で起きる毒物を使った聾唖盲者殺人未遂や楽器マンドリンで撲殺された鬼婆。NYの港で溺死自殺したと思われるヨーク・ハッター(Y)が案出した探偵小説の殺人プロットどおりに犯行を行うのは意外な人。犯人の動機がいまいち説得力不足だけど、面白かった。
  • Xの悲劇
    外国物は人物名を覚えられなくて敬遠してたけど、さすが巨匠の作品だけあって面白かった。ドルリイ・レーンがサム警視に変装して調査をするところはちょっと現実離れしていたけど、論理的な推理はまさに奇跡。
  • Yの悲劇
    一家通して個々に特異な特徴を持つハッター家で起こる奇怪な殺人事件及び殺人未遂事件。
    主人公は聾者の元俳優、ドルリー・レーン。前作「Xの悲劇」で鮮やかな推理を披露した彼が直面する底知れぬ悪意。相対した彼の苦悩と決断の様は事件の様相とはまた別の面白さをはらんでいる。
  • ラヴクラフト全集3
     先に読んだ『ラヴクラフト全集2』から,少し間が空いてしまいました。時間がかかったのは,このところ仕事が忙しくて読むヒマがなかったせいもありますが,難解な文章があって同じ場所を何度も読み返していたせいでもあります。例えば「時間からの影」最初の一文は,「ある種の印象は神話に源を発しているのだと,そうむ...続きを読む
  • ラヴクラフト全集4
     隕石が落ちた農場でじわじわと広がっていく恐ろしい変化を描いた「宇宙からの色」や,いつも部屋を閉め切って強力な冷房をかけている風変わりな医師の正体を描いた「冷気」,そしてラヴクラフト最大の長編作「狂気の山脈にて」などが収められています。ラヴクラフトの怪奇小説は,幽霊や妖怪が出てくるような類のものでは...続きを読む
  • ラヴクラフト全集2
     『ラヴクラフト全集』2巻目です。『全集1』とは訳者が違いますが,相変わらずの重厚な文体で,読むのがちょっと疲れます。
     『全集2』には,いよいよ「クトゥルフの呼び声」が収録され,「クトゥルフ神話」の核心により一歩近づきます。ですが私のおすすめは,長編「チャールズ・ウォードの奇怪な事件」です。
    ...続きを読む