宇野利泰のレビュー一覧

  • 華氏451度

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     この作品が六十年も前に書かれたことがまず驚き。
     作品内で描かれている書物、テレビ、広告、ラジオ、選挙などと人間との関係性は、現代において全てフィクションとは言いきれないほどにリアリティーがある。娯楽の洪水に溺れて"考える"ことをやめてしまうのは簡単で楽だけど、本当にそれでいいのか。携帯やパソコンなしでは生活できない自分に、遠い昔から作者が問いかけてきたようだ。

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    2015年12月08日
  • 華氏451度

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     本の所持が禁止された世界を舞台に、見つかった本を焼き払う”焚書官”の仕事をするモンターグの姿を描いたディストピアSF。


     以前NHKの「クローズアップ現代」で読書について取り上げられているのを見ました。その番組の中の実験で普段読書をする学生としない学生でレポート課題に取り組む際どのような違いが見られるか、ということが実験されていたのですが、それがこの本の内容とシンクロしているような気がします。

     モンターグはふとしたきっかけから衝動的に一冊の本を持ち帰り、その本を読み自分の仕事に疑問を持ち始め元大学教授のフェイバーに話を聞きにいきます。

     フェイバーが語る書籍のない社会に欠けているも

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    2015年07月30日
  • アデスタを吹く冷たい風

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    面白かった!久しぶりに外国人の書いた作品を読み切った。所々わからないところはそのままにしても充分楽しめる。

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    2015年07月10日
  • アデスタを吹く冷たい風

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    ずっと読みたかった作品がようやく文庫化、噂に違わぬ傑作揃い。ハードボイルドな雰囲気が漂う中、独裁国家の軍人という設定を活かしたトリッキーな解決が冴え渡るテナント少佐シリーズは必読もの。

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    2015年06月20日
  • 華氏451度

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    書籍を持つことが禁じられた世界。書籍の一切を焼き払う「焚書官」という仕事に就くモンバーグは、近所に越してきた不思議な少女クラリスと出会い、また書籍とともに命を落とす老婆の存在を目の当たりにし、本を忌むこの世界に疑問を持ち始める。

    思考すること・物事に疑問を持つことの重要性、思考の時間を奪われることの恐怖と弊害、さらには人間らしさとは何かを問う作品だと思う。
    耳にはめた超小型ラジオや大画面テレビから、引っ切り無しに流れてくる情報の海。書籍から知識や思想を学び感じ取ることを禁じられ、物思いにふける時間すら悪とされる。
    徹底的に思考を管理された世界は、確かに人と衝突することなく一見平和かもしれない

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    2015年07月30日
  • ラヴクラフト全集2

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    ネタバレ

    『肉体器官の作用が極度に均衡を失って…』『見る者をして、部屋の隅々から妖気の立ち昇る思いを感じさせるのだった』だの持ってまわった小難しい言い回しが多いのが著者(翻訳?)の特徴。おかげで「古風」で「変に不気味」で「妙なシズル感」がある文章。
    その上長編でサラッと読むめない、序盤で何となくオチの予想が付く。けれど何回も読み返してしまう「チャールズ・ウォードの奇怪な事件」。
    特に後半のドロンドロンな展開が同じく後半の主人公であるウォレット医師の勇気と行動によって思わず読み進めてしまう展開にしているのがなんかいい。

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    2014年12月06日
  • ラヴクラフト全集2

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    クトゥルフの呼び声の壮大な宇宙観に、悪夢でたまに感じる、あの全身が総毛立つようなゾッとする根源的な恐怖心が蘇ってきた。

    ラヴクラフトの一人称で淡々と語り続ける作風が好きだ。神秘学や黒魔術に彩られた重厚な宇宙的ゴシック小説。

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    2018年12月17日
  • ギリシャ棺の秘密

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    ネタバレ

    国名シリーズでは個人的に一番好きな作品。論理的になるほどと思わせる推理が三つも構築されていてボリューム感がある、かつ本格ミステリとしての針の穴ほどの誤りも許されない厳しさもあらわしている。

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    2014年01月09日
  • ラヴクラフト全集2

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    ネタバレ

    「クトゥルフの呼び声」始まり、短編「エーリッヒ・ツァンの音楽」をはさみ、長編「チャールズ・ウォードの奇怪な事件」で終わるこの第2巻はこれぞラヴクラフトという感じがした。

    ちなみに、今のところラヴクラフト全集1~4巻までしか読んでいなく全部読んだわけではない。各話の軽い感想を書いていく。

    「クトゥルフの呼び声」はまさにクトゥルー神話の原典ともいうべき話でクトゥルフを始めとする地球上に潜む人間をはるかに凌駕する者達の存在や、それを示唆する魔導書の存在、海底に沈む古代都市など、クトゥルー神話にとって重要な物々が一つにまとまった話である。地球に潜む秘密のあまりの大きさにSFでありながら、頭がクラク

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    2013年06月28日
  • 黒い海岸の女王

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    ネタバレ

    『氷神の娘』
    雪原での戦い。戦いで傷ついたコナンが出会った少女と雪の巨人達の謎。

    『象の塔』
    ザモラ王国の都市シャディザールに立つ巨象の塔。巨象の塔に棲む魔術師ヤルの持つ宝を狙って侵入するコナン。塔の中で出会った盗賊タウラス。巨大な蜘蛛との戦い。塔の中に監禁されている生命体の秘密。

    『石棺のなかの神』
    聖堂の警備兵アルスが見つけた死体。町の金持ちプブリコの遺体。付近で発見されたコナン。警備隊の尋問。殺人の容疑をかけられるコナン。何者かに依頼され聖堂に侵入したコナン。殺害直前のプブリコの行動の秘密。石棺に隠された謎。

    『館のうちの凶漢たち』
    王国の権力を握る〈紅の司祭〉ナポニドゥスに目をつ

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    2013年01月26日
  • ポケットにライ麦を

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    ミスマープルシリーズなのになかなかマープル登場せず心配しましたが、それまでに事件がたっぷり描かれています。最後まで真犯人が分かりづらく、久々にアガサの本格ミステリー読んだなと感動させてもらいました。ただテレビシリーズにて見た記憶が途中から出てきて、映像を想像しながら読み進み楽しめました。・・・が、犯人だけ忘れてた。

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    2013年01月15日
  • Xの悲劇

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     再読。

     ドルリイ・レーンものはなかなか読み応えがあっていい。
    ドルリイ・レーンの人となりは、好き嫌いが分かれるところであろうが、四部作の評価については(ひとまとまりで見たときについてでは)一致するだろう。

     ただ、個々で見て何が一番かと問えば、「Xの悲劇」か「Yの悲劇」かで分かれる。
     私はどちらかと言えば、心情的にどちらも一番だと、言いたくなってしまう(笑)。
     というのも、秀でている箇所がそれぞれ違う為、比較し様がないと思うからである。思うにそれぞれの良さがあるから、このような意見割れが起こるのであろう。
     「Xの悲劇」の秀でている点は、その「簡潔明瞭な論理展開」だろう。成程、と思

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    2012年12月23日
  • ポケットにライ麦を

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    ネタバレ

    ミス・マープル・シリーズ

    自分の会社でコーヒーを飲んでいたレックス・フォテスキュー。突然倒れ死亡したレックス。死因は毒殺。事件当日屋敷を離れていた彼の後妻アディール。息子であるパーシヴァル。パーシヴァルに内緒で感動していた息子ランスを呼び戻そうとしていたレックス。警察が容疑者としてマークしたアディール。青酸性の毒物で殺害されたアディール。事件当夜から姿を消したメイド・グラディス。事件の翌日帰還したランス。何者かに絞殺され鼻に洗濯バサミをつけられたグラディス。事件を知り現場に駆け付けたミス・マープル。グラディスに行儀作法を教え込んだミス・マープルの義憤。グラディスの恋人の正体。かつてレックスと

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    2012年08月10日
  • Yの悲劇

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    古畑任三郎でも似たようなストーリーを見たけど、初めて読んだ当初は「へぇ~、なるほどね」という気持ち。かなり印象に残る一冊。前情報無しに読めばかなりおもしろい。

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    2012年03月12日
  • 黒い海岸の女王

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     小難しいと言うか、考えて読まなければならないファンタジーが
    続いた反動で、何も考えずに心底楽しめる本が読みたくなった。
    で、選んだのがコナンである。コナンと言っても名探偵でも未来
    少年でもないのでお間違いの無きよう(笑)。ヒロイックファンタジー
    orソード&ソーサラーの元祖とでも言える作品であり、シュワル
    ツェネッガー主演で映画化もされたので知っている人も多いだろう
    ファンタジー作品である。

     他者を圧倒する巨躯に野生の獣のような俊敏さ。そして何物にも
    屈服しない本能と意志を併せ持つ野蛮人。妖魔の存在を信じている
    が、それと同時に倒せない妖魔などいないとも信じている男。
    そのコナン

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    2013年08月25日
  • Zの悲劇

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    ネタバレ

    XYZのうち、Zが一番好きです。

    サム警視の娘の素人探偵が活躍するので、一番、身近に感じることができ、とても馴染めます。

    Xは、恐る恐る読みました。
    結末までの長い道のりでした。

    Zは、楽しみながら読むことができました。
    ミス サムが、結局誰を好きになるのだろうというのが、一番の興味の対象でした。

    XYZを比較して、みると、3作に共通して出てくる人物を、第三話で客観化したところに、シリーズの起承転結があって面白しろいと思いました。

    シリーズものを書くときの参考にしたいと思いました。

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    2012年03月04日
  • Xの悲劇

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    ネタバレ

    はじめてクイーンを読みました。
    2人の作者の合同著者名であることを始めて知りました。

    アメリカの探偵ものとして楽しめました。
    次はYの悲劇を読もうと思いました。

    ps.
    Yの悲劇を読みました。次はZの悲劇を読もうと思いました。

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    2012年03月02日
  • ラヴクラフト全集2

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    世界最古と思われる宇宙スライム小説かつ集団発狂「クトゥルフの呼び声」および他2編収録。やはり半分を占める、悪魔召喚の話が素晴らしいですな。2世紀前の話を書き上げた上に、それを現代に再現するという、現代ハリウッド映画そのもののストーリー展開に感服。信じられないけど、これが書かれたの、1920年代なんだぜ。

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    2012年02月04日
  • ローマ帽子の秘密

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    ネタバレ

    エラリー・クイーン・シリーズ

    弁護士モンティー・フィールド殺人事件。ローマ劇場で毒殺されたモンティ・フィールド。現場から消えた被害者の帽子。強請屋である被害者のシルクハットに隠された秘密。劇場に招待されていたモンティー・フィールドの元共同経営者ベンジャミン・モーガン。モンティー・フィールドに強請られていたベンジャミン・モーガン。被害者のポケットにあった小物入れの持ち主フランシス・アイヴィス・ホープ。彼女の婚約者で役者のスティーブン・バリー。モンティー・フィールドの強請りのネタの隠し場所。

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    2013年03月10日
  • オランダ靴の秘密

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    ネタバレ

    エラリー・クイーン・シリーズ

     百万長者アビゲール・ドルーン夫人殺害事件。手術前に絞殺された被害者。容疑者であるジャニーはアリバイを主張するが証人の正体を明かさない。ジャニーのアリバイ証人スワンソンの登場。同時刻に起こったジャニー殺害事件。靴紐の修理に使われた絆創膏の謎。ジャニーに化けた犯人が残した手術着に隠された秘密。

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    2011年11月18日