あらすじ
ニューヨークの電車の中で起きた奇怪な殺人事件。おそるべきニコチン毒をぬったコルク玉という新手の凶器が使われたのだ。この密室犯罪の容疑者は大勢いるが、聾者の探偵、かつての名優ドルリー・レーンの捜査は、着々とあざやかに進められる。“読者よ、すべての手がかりは与えられた。犯人は誰か?”と有名な挑戦をする、本格中の本格。
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再読。
ドルリイ・レーンものはなかなか読み応えがあっていい。
ドルリイ・レーンの人となりは、好き嫌いが分かれるところであろうが、四部作の評価については(ひとまとまりで見たときについてでは)一致するだろう。
ただ、個々で見て何が一番かと問えば、「Xの悲劇」か「Yの悲劇」かで分かれる。
私はどちらかと言えば、心情的にどちらも一番だと、言いたくなってしまう(笑)。
というのも、秀でている箇所がそれぞれ違う為、比較し様がないと思うからである。思うにそれぞれの良さがあるから、このような意見割れが起こるのであろう。
「Xの悲劇」の秀でている点は、その「簡潔明瞭な論理展開」だろう。成程、と思わせるそのスッキリ加減は、やはり傑作といわれるゆえんだろう。
「パズル」の真髄を見た。
しかし、ダイイングメッセージのインパクトは、やはり「Yの悲劇」が随一。
Xも悪くは無いのだが、意味を明かされてもピンとこないようなものだからか、それが評価を多少落としている要因ではないかと思わざるを得ない。
Posted by ブクログ
古典中の古典だけど、よく考えてみたら子供の頃読んだきりだったのであらためて。
古い作品は今だと色々アウトな表現がいっぱいあってそこでも時代を感じる。昔読んだ時は気にならなかったのにね。
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はじめてクイーンを読みました。
2人の作者の合同著者名であることを始めて知りました。
アメリカの探偵ものとして楽しめました。
次はYの悲劇を読もうと思いました。
ps.
Yの悲劇を読みました。次はZの悲劇を読もうと思いました。
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シェイクスピア俳優・ドルリーレーンの最初の事件簿です。
ドルリーレーンが生き生きしています。舞台を降りた名優が犯罪を解き明かしていくストーリーなのですが、話の各所にちりばめられた、シェイクスピア作品からの台詞の引用がすごく好きです。シェイクスピアを読みたくなります。
ドルリーレーンの持って回ったような言い方とか仕草が微笑ましいです。
Posted by ブクログ
初めてのエラリー・クイーン氏の作品。探偵ドルリイ・レーンの登場。今までには出てこなかった、特徴的な人間で、もともと役者だったところで、シェイクスピアの引用をしたりと、面白い。
P.244 L.2のシェイクスピア劇の不朽性を語る場面の、スター偏重主義についての主張のたとえを、警視たちの捜査の重点の置くところの過ちになぞらえて、語るのが面白かった。次はYの悲劇。
Posted by ブクログ
エラリー・クイーン初読!
どうやら『Yの悲劇』の方が有名らしいですね。何も知らずに『Xの悲劇』を手に取りました……
面白いッ!
すごい描写が細かい。
本当にあった話じゃないかと疑うほど。土地勘もないし、分かりにくい所もあるけれど、それに勝るレーン氏の推理、観察力‼︎
ちょうど並行して、SHARLOCKを観ていたので、「ホームズだ!ホームズだ!」とワクワクしながら読みました。
最後まで、レーン氏は種明かしをしないので読者も一緒に推理できるんですが、もう最初からダメでした。全く追いつけない……
種明かし読んで、「そこかよー」となる。
サム警部になった気分です。
Posted by ブクログ
バーナビー・ロスによる、ドルリイ・レーン四部作の一作目。って言うまでも無く有名な作品。エラリイ・クイーンとバーナビー・ロスはどちらも覆面作家として売り出していたので、両者による覆面会談なんて事をやったらしい。ご存知の通り中の人は同一(フレデリック・ダネイとマンフレッド・リー)なので、要するに自演乙。このレビュー、全然内容に触れてないや。まあいいよね。
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外国物は人物名を覚えられなくて敬遠してたけど、さすが巨匠の作品だけあって面白かった。ドルリイ・レーンがサム警視に変装して調査をするところはちょっと現実離れしていたけど、論理的な推理はまさに奇跡。
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だって、もう、当然おもしろいです。そりゃ、名作ですもん。
久々の翻訳モノのミステリに、最初は苦戦しましたが、
のってきたらやめられなくなります。
Posted by ブクログ
正直途中で中だるみしたけど、普通に楽しめた。
ドルリー・レーンのようなユニークな紳士の探偵は好きだし、もっとテンポよく物語が進んでいけば面白かったかもしれない。
描写が細かく説明されているところと小説的な風景描写…?のバランスが変だったかな…読まなくても良いところとしっかり読むべきところの見分けはすぐにつくけど、読まなくて良いところの文章が多すぎて、読むべきところで目が滑ってしまう…
ただトリックはミステリに求めている意外性と面白さもあったので、そこはよかった。
エラリー・クイーンの作品は初めて読んだけど、他にも良作がたくさんあると思うので、引き続き読んでいきたいな。
Posted by ブクログ
探偵ものって、その探偵の個性や性格を愛せるかが肝になると思うのですが、あまりにも浮世離れの度が過ぎてるドルリーのことをあまり愛せないままでしたね。
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ミステリ。ドルリイ・レーン。
非常に濃密な本格ミステリ。
探偵が犯人を知っても言わないのは、少しイライラ。しっかりとした理由があるのは凄いのですが。
第二幕最後の法廷と、最後の謎解きはやはり圧巻。
やはりインパクトは『Yの悲劇』のほうが大きいな。
森博嗣『χの悲劇』他、多くの作家に影響を与えたのは納得。
Posted by ブクログ
NYの混雑した市電の中で仲間と一緒に乗り込んだ株式仲買人が殺された。コルクにさした毒物をひたした無数の針により。警察は元シェイクスピア舞台俳優のドルリイ・レーンに捜査の助けを借り捜査をするが、第2第3の殺人が起こる。
ちょっとばかし古めかしい感じはやっぱりするけど、確かにいわゆる「本格派」という感じではある。ドルリイ・レーンが最初から犯人がわかってるくせして言わないとこなんて、いらだたしいしまどろっこしい。
東急百貨店のブランド「Drury Lane」ってここから来てるのかな?
Posted by ブクログ
あらすじ
ニューヨークの市街電車の車内にて、株式仲買人が上着のポケットに入った奇妙な凶器で殺害される
密室状態の車内には、被害者に悪意を抱く者が大勢いた
警察は元俳優の探偵、ドルリイ・レーンに事件の解決を依頼するが、第2、第3の殺人が発生するに及び、事件は意外な様相を呈し始める…
クイーンは国名シリーズは読んだのだけれど、こちらのシリーズはよく考えたら読んでいなかったなと思い購入
このシリーズはXからきちんと読まないと面白さが目減りするらしい
いきなりYを読んじゃダメって事ですね
ドルリイ・レーンシリーズが日本に初上陸したのが「紙魚殺人事件」
1936年の事なのだが、この「紙魚殺人事件」の原作は「ドルリイ・レーン最後の事件」だったそう
いきなり最終作読まされた当時のミステリファンの心境や如何に…
さてさて、Xの悲劇
ドルリイ・レーンの全てが鼻についた
芝居がかったやり口(まぁ元俳優だしね)屋敷、使用人全てがもう臭かった
あと、両耳が殆ど聞こえないのだけれど読唇術を使えるので会話は完璧って、そんなもんなのか?
ついでに、あの変装は如何なものかと思ったが
いるのかあれは?
最後の変装はおいといて、最初の変装の方ね
と言うか、ドルリイ・レーンが超人過ぎて吹いた
あと警察の人間が馬鹿で粗暴な感じで書かれていたのも、探偵を際立たせる為にはまぁしょうがないのかな
サム警視に同情した
とかいろいろ書いてるけど、それでも面白かったのは間違いない
まさに正統派だなと思った