宇野利泰のレビュー一覧

  • 寒い国から帰ってきたスパイ

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    スパイ小説の古典、面白かった!!

    アクション劇はほぼ皆無で、

    尋問描写と
    三人称で人物の所作とインサイトの描写を中心に
    進行していくので、淡々とした進行に映るのだが、

    寒い国へステージを移して以降の、
    たたみ掛け方が凄まじく、
    攻守の激しい移ろい、綯い交ぜとなる真実に辿る複数の筋、
    が 「この先どうなるんっ!!??」の連続で、
    頁を繰る手が止まらず、
    ラスト100ページは あっという間に読み終えてしまった
    とりわけ
    査問会議(法廷劇といえるかな)が圧倒的だった

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    2017年05月29日
  • ラヴクラフト全集2

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    ・クトゥルフの呼び声
     これに出てくるクトゥルフという単語から、クトゥルフ神話と呼ばれるようになったらしい。地球規模で複数の人間に似たような恐怖の夢を見させることができる存在。それが海底のル・リエーの家で眠っていると。なかなか壮大なスケールの恐怖感がよい。

    ・エーリッヒ・ツァンの音楽
     呪いの旋律とでもいうべき音楽を奏でるエーリッヒ。実はその旋律で魔物と闘っていたのだろうか。短いながらも印象深い話。

    ・チャールズ・ウォードの奇怪な事件
     ネクロマンサーが一般社会に暮らしていたらどうなるか、という話。長い割にはインパクトがなかった。魔術師対決が見られるとは思っていなかった。そこだけが目が覚め

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    2017年03月03日
  • Yの悲劇

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    有名過ぎて一回くらいは読んでいただろうと思い込んでいました。

    未読。びっくりするぐらい初見。

    読み始めが偶然にも2月2日だったので、プロローグでやたらとテンションがあがりました。

    名探偵が敗北宣言をするという、古典定型からすると衝撃があります。

    13歳のいいところのお坊ちゃんが4歳の弟と一緒にきいきい騒ぐのも衝撃。

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    2017年02月13日
  • ポケットにライ麦を

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    ネタバレ

    アガサ・クリスティーがすごいのは、読者の犯人探しの視点を完璧に捉えていることだと思う。

    この事件の中心は複雑な家族関係を抱えた豪邸水松荘。けれど冒頭は被害者の職場にあるタイピング室から始まる。結論から言うとタイピング室は事件に無関係で、冒頭以降の物語はすべて水松荘で展開される。
    だけど、だからこそ、ミステリ好きの読者はその導入部分が気になってしまうのでは。タイピング室の人間関係や描写が軽快でわかりやすいのもそれを助長する。あのタイピング室は一体? 美人秘書のミス・グローブナーは事件後なぜ辞めたのか? もしや犯人はタイピング室に… と考えてしまう。

    ミステリのトリック・種明かし自体はちょっと

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    2017年06月21日
  • 寒い国から帰ってきたスパイ

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    最後の最後で真実が明らかに。こんな世界が、実際に存在したのか、現在もあるのか…。人が信用できなくなりそう。

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    2016年12月04日
  • 寒い国から帰ってきたスパイ

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    ティンカー、テイラー…を読んだ時、人物を覚えて追うのに必死だったけど、これは登場人物も少ないし心理描写が多いから読みやすかった。
    派手なシーンはないんだけども、これからどうなっちゃうの?というドキドキ、ハラハラするストーリーです。ただ、勧善懲悪・最強の主人公!みたいな爽快感はないかな…。

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    2016年05月02日
  • ポケットにライ麦を

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    ミス・マープルシリーズの長編第6作目。
    「ライ麦」は本編にもタイトル通り登場するが、もう少しトリックに絡んだ方が良かったかな。

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    2016年02月14日
  • 華氏451度

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    米国のSF・幻想文学作家のレイ・ブラッドベリによる1953年発表の作品。
    ジョージ・オーウェルの『1984年』などと並び、代表的なディストピア小説のひとつと言われる。ディストピア小説とは、SFなどで空想的な未来として、理想郷(=ユートピア)の正反対の社会(=ディストピア)を描いた小説で、その内容は政治的・社会的な様々な課題を背景としている場合が多い。
    華氏451度とは、摂氏では233度にあたり、紙が自然発火する温度というが、本作品は本の所有や読書が禁じられた近未来の物語である。
    主人公は「焚書官」として、人類の叡智の結晶である本を焼き尽くす仕事をしているが、その一方で人々は超小型ラジオや家の大

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    2016年01月11日
  • ポケットにライ麦を

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    ネタバレ

    ミス・マープルが面倒を見ていたメイドが殺された事で、ミス・マープルが乗り出すので、半分弱読み進めないとミス・マープルが登場しません。
    意外な犯人。見事にミスリードされました。
    最後にミス・マープルの思いやりと情の深さを感じてしんみりします。

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    2015年08月22日
  • 華氏451度

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    ベンジャミンフランクリンの名前が出てきたから、某国で本当にあった話かと思って、いろんな歴史資料調べてしまった。そもそも「焚書」って言葉が存在すること自体なまなましい。。

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    2015年08月16日
  • 華氏451度

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    ネタバレ

    華氏451度とは摂氏233度で紙が燃え始める温度。
    この物語の主役は昇火士(ファイアマン)ガイ・モンターグ。彼の仕事は政府が禁止した書物を発見し次第焼きつくすこと。しかし、彼は風変わりな少女との出会いや、本とともに自爆してしまう老女を目撃することで、禁止された本の中には何があるのか興味を持ち始め、こっそり本を集めるようになり、ひいては社会のゆがみを認知するに至る。

    焚書が公然と行われる世界、というとどんな強権的な政府があるのかと想像するが、この作品世界の興味深いところは、民衆が自ら本のない世界を選んだことになっている点だ。禁止された本の中には聖書すら含まれているのだが、人の心を思索へ向かわせ

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    2015年08月03日
  • 華氏451度

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    ネタバレ

    焚書官ガイ・モンターグは密告をうけて本を焼くことを仕事としていた。ある日、隣に住むクラリスという少女と話をする。そこで問いかけられる。「あんた、幸福なの?」と。それ以降、身の回りの出来事に違和感を感じ始める。テレビに夢中になる妻、本のために自殺する老女、現状を肯定し知性を批判する上司、そして戦争に向かいつつある世界。

    老女のもとから本を一冊だけ持ちだしたモンターグは元大学教授フェイバーに会いに行く。フェイバーは過去、政府による焚書に至る経緯におもてだって反対しなかった。結果、現在の状況を激しく後悔していた。そこで、モンターグに協力し焚書係の力を削ぎ、ほんの印刷を始めることに協力することにした

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    2015年07月04日
  • ポケットにライ麦を

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    色褪せない作品だな、と思う。

    ミスマープルが自分の育てたメイドが殺されたと知って事件解決に乗り出す。
    出てくる刑事さんが優秀で、事件を整理しつつ進めてくれるから読むのも楽。ミスリードに導くのも彼だけどね。


    事件の最後に殺されたメイドから手紙が届いていて、マープルでなくても涙がでるよな、って思う切ない終わりだったなぁ。

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    2015年06月23日
  • 寒い国から帰ってきたスパイ

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    個人と組織、というのがやはり命題なのか。諜報戦に限らず、個人は全体の動きに噛み殺されるのが常だが、そんなの間違ってる、ということを逆説的に提示した作品。人を人とは思わない冷徹な作戦を組み上げるプロット力と、登場人物に血を 通わせる描写力の両方を持った作家がル・カレで、今回はその実力を純粋に発揮したものだと思う。

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    2015年06月19日
  • 華氏451度

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    華氏451度!摂氏だと233度!!あっつ!!!

    冗談はさておき、焚書もビビるがそれ以上に部屋の3方向をスクリーンに覆われた部屋とか海の貝の方が数倍ビビった。「破壊の恐怖」より「無知の恐怖」。しかもこれ、認めたくないが現在進行形だろうし、現に今イヤホンを耳に突っ込んでPCに収められたお気に入りの音楽を聴きながらネサフしてる私はすでにブラッドベリ・ワールドの住人なのでは(強制終了)

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    2015年06月02日
  • 華氏451度

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    訳のおかげかも知れないけれど、まるで映像が目に浮かぶような描写の連続で、中盤から一気に読み切った感じでした。

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    2015年04月18日
  • 魔女誕生

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    ネタバレ

    『黒い怪獣』
    古代の魔法使いトゥグラ・コタンの墓に忍び込んだ盗賊シェヴァスタ。南から進撃するナートク率いる軍隊の驚異にさらされたコジャの国の王女ヤスミナ。ミトラ神のお告げによりコナンをコジャ軍の指揮官に。ナートクとの戦い。

    『月下の影』
    アムトラ王からオリヴィアを助けたコナン。ヴェラット内海の島に流れ着く二人。無人の島で飛んでくる岩。島の中心の宮殿。鉄の像。ヒルカニアの海賊船を奪い脱出をはかるが逆に囚われるコナン。夜中に宮殿で起きる惨劇。

    『魔女誕生』
    妹であるサロメに幽閉されたコーランの女王タラミ ス。タラミスになり済まし愛人であるコンスタンチウ スと彼の部下たちを国内に引き入れたサロ

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    2015年01月07日
  • 華氏451度

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    本の所持が禁止された世の中で、後世に本の内容を伝えていくために人々がとった方法に感動。ちなみに華氏451度ってのは紙が燃え始める温度だそうです。

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    2015年01月06日
  • ポケットにライ麦を

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    マープル第六作”A Pocket Full of Rye”
    毒殺された実業家のポケットの中に入っていたライ麦。
    続けて殺された夫人、そしてメイド。

    ラストのマープルに宛てた手紙が切ない。

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    2014年11月29日
  • 華氏451度

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    (私個人としては)暮らしたくないディストピアノの話です。(本を読むのはもちろん、所有することも許されないので)
    ※レビュー作成中

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    2014年11月02日