上田秀人のレビュー一覧

  • 傀儡に非ず

    購入済み

    ひとつの可能性を提示

    荒木村重のミステリアスな生き様は長く私の知的好奇心をかき立て続けている。
     それに応えてひとつの可能性を提示頂いた小説だ。相変わらず上田先生のユニークな切り口は興味深く読め、かなりの説得力も感じた。ただ、信長の動きにやや違和感かあり他の要因、背景が絡んでいるのではと新たな思考を拡げている。

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    2021年04月17日
  • 翻弄 盛親と秀忠

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    関ヶ原から大坂の陣に至る話しとして、家康と秀忠を、或いは昌幸と幸村を等、親と子の対比を軸にするものは多くあったと思うが、二代目同士を並べる作品は少なく、しかも徳川と長宗我部の組み合わせは斬新かと思ったが、この組み合わせがなるほどと思わせる形で、二人に共通する苦悩、相反する苦悩それぞれが良く描かれていたと思う。

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    2021年01月04日
  • 勘定侍 柳生真剣勝負〈二〉 始動

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    ネタバレ

    大好物のロジカル時代小説(オモロイでぇ~)
    流石に武士シバリではキツイのか、戦国モノへと
    触手を三本伸ばしました
    今度の上田先生は商売もの、更に日常あらゆる
    論理が作品のそこかしこにちりばめられます
    面白いこと請け合います

    なんせ、2巻から読んでこの面白さだもん(笑)

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    2020年12月09日
  • 日雇い浪人生活録 七 金の記憶

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    間違えて7巻8巻を逆に。

    松浦屋という新しい登場人物。
    進物用の菓子屋である。
    菓子には高級であればあるほど、上白糖が必要である。
    日本ではその頃上白はなかったので、結果的に海外からと、いうことになる。

    松浦屋は外国との貿易を志していた。

    実は田沼に密偵としてお抱えの武士を侵入されていたのだったが、分銅屋の手配でそれも知れることに。

    経済改革は土地に執着する旧来の思考を持つ武士に受け入れてはもらえない実情をどう打破できるか?

    田沼意次の苦悩は続く。

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    2020年12月03日
  • 日雇い浪人生活録 八 金の悪夢

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    目付の一部から田沼もろとも潰そうとされている分銅屋。
    付け加えて、左馬介の父親が放逐された会津藩が、田沼と取引がある分銅屋に雇われている左馬介を利用して借財をしようと。

    次から次へと絡んでくる武家の金問題!!

    平穏無事な暮らしだけが願いの左馬介は、こうした命の危険もある状態がストレス。

    読んでいても、ハラハラしてくる。。。

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    2020年12月02日
  • 急報~聡四郎巡検譚(五)~

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    内容(「BOOK」データベースより)
    「世間を見てこい」という将軍吉宗の命で道中奉行副役となり、街道筋を旅する水城聡四郎は京から商人の町大坂へ。しかし、大坂でも聡四郎を見張る眼はついて回る。一方、聡四郎が不在の江戸の水城家では、妻紅、剣の師入江無手斎たちが留守を守っていたが、突如、何者かが襲ってきた。そして、聡四郎のところには吉宗からの書状が―。急展開のシリーズ第五弾。

    令和2年10月17日~20日

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    2020年10月20日
  • 辻番奮闘記三 鎖国

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    ネタバレ

    大好き上田秀人先生
    いつものロジカル時代小説ではなく、もう一つの
    得意技である「戦国」物語ですが、時代は1642年
    (ヤマ勘)主人公の平戸藩は前年オランダ商館を
    長崎に移されて、南蛮貿易の繁栄を奪われた後で
    なおかつ幕府から睨まれている状態での新たなる
    長崎警固への対策に主人公を向かわせる

    実は本書は第3巻で、アタクシはココから読み始
    めたため推測交えて書いたりもする
    タイトルの辻番奮闘記というのは、江戸に幕府を
    開いたと雖も、政治の中心が来たばかりで何かと
    物騒な時代(戦国の気風が残る)辻斬り防止の為
    諸藩で辻番を設けた(1629年)

    本作品でも以前その様な物騒な時代で、主人公も
    気持ち

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    2020年10月03日
  • 動揺~聡四郎巡検譚(三)~

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    内容(「BOOK」データベースより)
    将軍徳川吉宗が何者かに襲われた!襲撃した者たちを追及した結果、衝撃の真相が明らかになる。一方、道中奉行副役として東海道を巡検し、ようやく京へ入った水城聡四郎。吉宗から「世間を見て来い」と言われたものの、京での具体的な指示はないため、まずは京を見て廻ることに。しかし、そこから京の狐狸妖怪たちが蠢きだす―。ますます好調のシリーズ第三弾。

    令和2年9月12日~13日

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    2020年09月13日
  • 検断~聡四郎巡検譚(二)~

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    内容(「BOOK」データベースより)
    将軍徳川吉宗に直々に命じられて道中奉行副役となった水城聡四郎。小田原での視察を済ませて箱根を越え、家士の大宮玄馬とともに東海道をひた上る。神君徳川家康のお膝元ともいえる駿府へ入った聡四郎は、駿府の役人から衝撃の事実を知らされる。そして、駿府を早々に出た聡四郎は、新たな刺客に襲われる。突然、現れた「敵」の正体とは―。待望のシリーズ第二弾。

    令和2年9月7日~9日

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    2020年09月09日
  • 日雇い浪人生活録 九 金の色彩

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    この小説では田沼意次は改革の士である。それを手助けする分銅屋仁左衛門とその用心棒の諌山左馬之助。雇い主を守るためとはいえ刺客を殺めてしまった左馬之助を追求する同心佐藤伊之助と岡っ引きを、名沼の権力でもみ消し、それでも追及する同心と岡っ引きを解雇・死にまで追いやった展開にいささか嫌悪を覚える。

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    2020年08月22日
  • 日雇い浪人生活録(三) 金の策謀

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    刺客を何とか返り討ちにし、その罪を田沼意次にもみ消され、いよいよ命を懸けた改革に首を突っ込むことになった。

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    2020年06月06日
  • 日雇い浪人生活録(一) 金の価値

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    時代小説はやっぱり面白い。このシリーズは浪人が主役という初めての展開だ。
    米の一石と一俵と小判の関係、小判と1分金・1朱金そして1文銭との換金率などが説明されているのも面白い。

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    2020年04月06日
  • 愚劣 百万石の留守居役(十四)

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    面白いですね。えっ、ここで終わりって感じで、半年後の続編が凄く気になります。本田政長良いです。次の打ち手が楽しみ。一方、主役の数馬はもう少し成長して欲しいなぁ。

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    2020年02月17日
  • 傀儡に非ず

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    丹波の所領を失った荒木家は摂津池田氏の元で立身出世を図る。信長の登場により状況は一変。伊丹氏、和田氏を滅ぼし、池田氏を追放。摂津一国の大名となる荒木村重の一代記。足利義昭暗殺に躍起になる信長は松永久秀、荒木村重へと手を伸ばし、最終的には明智光秀へ、、、。

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    2020年02月01日
  • 町奉行内与力奮闘記 七 外患の兆

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    ネタバレ

    南町奉行は曲淵北町奉行を追い落とそうとするが失敗する。
    竹林は品川で刺客を雇い曲淵北町奉行を殺害しようとする。

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    2019年11月07日
  • 舌戦 百万石の留守居役(十三)

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    評定所と上様に呼び出された本多。色々な敵を撃破しながらの息詰まる展開に、あっという間に読み進められた。
    再度、1巻目から読み返してみたところ、細かい経緯を忘れていた自分に愕然とする。主人公は多数の功績をあげてはいるが、藩主も本多の岳父も、使い捨てに近い育て方をしていたんですね!

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    2019年06月23日
  • 参勤 百万石の留守居役(八)

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    参勤交代において諸国を通過する際の調整役、参勤留守居役として藩主綱紀に同行する数馬。綱紀との縁組を狙う高遠鳥居家の罠にどう対処するか。
    参勤交代は歴史で学んでいるが、こんなに大人数とは知らなかった。しかし、昔の人は健脚だな。鳥居家はまだしつこく絡んできそうだが、綱紀がどうやり返すのか見もの。そして、遂に放逐された小沢はどうなるのか、気になるところである。

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    2019年06月01日
  • 貸借 百万石の留守居役(七)

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    会津で貸しを作ることに成功した数馬。手を失った小沢は、内通できる妾を用意するため、佐奈を狙う。
    佐奈と石動のペアは見ていて爽快。数馬もいい意味でなかなか悪くなってきており、相手をかわす様も堂にいってきた。新たな敵、相変わらず中二病を拗らせたような名前だが、あっという間に数人欠け。立場のわりに損得勘定の下手なこと。

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    2019年06月01日
  • 使者 百万石の留守居役(六)

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    ネタバレ

    外様組の罠から逃がすため、藩主綱紀の継室探しを口実に保科家へと挨拶に行くこととなった数馬。後のない猪野らとの最後の戦いの舞台は会津。
    去らば猪野。にっちもさっちも行かない武家の憐れさがあったが、いい加減鬱陶しくもあったのが、これで一段落。そして、数馬よりも石動が格好いいのだった。

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    2019年05月26日
  • 密約 百万石の留守居役(五)

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    酒井の最後の一手と堀田の謀略が加賀に迫る。一難去ってまた一難の前田家は生き残れるのか。
    猪野らの惨めさが。さっさと見切りをつければよかろうに、と思うのだが、武士の矜持ってやつなのか。

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    2019年05月26日