勘定侍 柳生真剣勝負〈四〉 洞察

勘定侍 柳生真剣勝負〈四〉 洞察

770円 (税込)

3pt

4.4

徳川将軍三代の今、武は百害あって一利なし。

女中にして見張り役でもある伊賀女忍の佐夜を傍に、柳生藩勘定方の淡海一夜は、愚痴りながら算盤を弾いていた。

旗本から大名となった柳生家慶事のお披露目に、老中や惣目付ら、お歴々を招かねばならぬのだ。

万に一つでも、手抜かりがあれば、取り返しのつかない事態に陥ってしまう宴席に、柳生を好ましく思わない客が必ずやって来る。

彼らの嫌がらせに対抗すべく、一夜は知略と人脈を駆使し、防備を固めはじめた。

一方、柳生家改易を企み、一夜を取り込まんとしたが、失敗に終わった惣目付の秋山修理亮は、「ある噂」を耳にして、再び甲賀組与力組頭の望月土佐を呼び出した。

さらに柳生の郷では、三代徳川将軍家光が寵愛する柳生左門友矩に、老中・堀田加賀守が送り込んだ忍の魔手が迫る!

一夜の奇策は功を奏すのか? 危機一髪の第四弾!

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勘定侍 のシリーズ作品

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  • 勘定侍 柳生真剣勝負〈一〉 召喚
    715円 (税込)
    大坂商人、柳生一族の陰謀に巻き込まれる! 時は寛永十三年――江戸城黒書院に呼び出された、惣目付を務める柳生但馬守宗矩。 上段の間の襖が開くと、老中の堀田加賀守より、「役目に奨励をもって、四千石を加増する」との旨が伝えられた。 本禄の六千石と合わせて、ついに一万石となり、晴れて大名となった柳生家。 だが、宗矩の顔は沈んでいた。 大名を監察する惣目付が、大名になっては都合が悪いためだ。 案の定、宗矩は即日惣目付を解かれ、監察される側に回されてしまう。 惣目付時代に買った恨みから、痛くもない腹まで探られてはかなわない。 なにしろ旗本から大名になれば、典令や家政が大きく変わるため、隙を生みやすいのだ。 一族最大の危機から逃れるべく、策を講じなければならなくなった宗矩は、なかでも武士が苦手とする金勘定が危ういと考え、ある秘策を思いつく。 なんと、大坂一と言われる唐物問屋淡海屋七右衛門の孫である一夜を召し出すという。 いったい柳生家と一夜は、どんな関わりがあるのか? 武士となった一夜に、宗矩の嫡男である十兵衛は、柳生家の者として剣術を身につけよと新陰流を指南するが……。 果たして一夜は柳生家を救えるのか? 痛快時代小説シリーズ第一弾!
  • 勘定侍 柳生真剣勝負〈二〉 始動
    715円 (税込)
    柳生宗矩の隠し子は大坂一の商人の孫!? 晴れて大名となった柳生家。が、同時に惣目付を解任、監察される側となり、早くも危機が迫りつつあった。 惣目付の秋山修理亮正重は甲賀百人衆の忍びを遣い、柳生藩を潰さんと、隙を探りはじめたのだ。 一方、柳生家当主の宗矩は苦肉の策で、大坂一と言われる唐物問屋淡海屋七右衛門の孫である一夜を召し出す。 将軍家剣術指南役といった役目柄もあり、剣で鳴らす柳生家は算盤に弱いため、今や商人として活躍している、己の隠し子・一夜に勘定方を任せようという腹積もりらしい。 突然の召し出しに渋々応じた一夜だったが、柳生の庄で嫌々十兵衛と友矩に稽古をつけられながらも石高を検分、殖産興業の算盤を弾く。さらに、江戸へ向かう旅の途中では、立ち寄った京で商談するなど、まったく卒がない。 しかし、江戸の手前の川崎で胡乱な牢人たちに絡まれた一夜は、懐の金はおろか、命まで狙われてしまう……。 会津藩加藤家国替えの陰役を徳川三代将軍・家光から仰せつけられた宗矩。一夜の嫁の座を狙う、信濃屋の三人小町。騙し合う甲賀と伊賀の忍者たち。それぞれの思惑が交錯する、波乱万丈の痛快時代小説、シリーズ第二弾!
  • 勘定侍 柳生真剣勝負〈三〉 画策
    737円 (税込)
    武士の剣術と商人の金策との一騎打ち! 大坂一の唐物問屋から柳生家の勘定方となった淡海一夜。 当主の柳生但馬守宗矩から百石を毟り取り、江戸屋敷で働きはじめたのはいいが、ずさんな帳面を渋々あらためる毎日だ。 しかも、足し算引き算も満足にできない武士たちに辟易するなか、伊賀忍の佐夜を女中として送り込まれ、さらには勘定方の差配まで任される始末。 そのうえ、温かい飯をろくに食べる間もなく、柳生家出入りの大店と商談しなければならないのだ。 家中の者と出入りの商人がしていた、いい加減な取引に呆れながら、一夜は大鉈を振るう。 一方、老中の堀田加賀守正盛は嫉妬心を剥き出しにし、柳生の国元に暮らす柳生左門友矩を的に密命を発した。 また他方では、一夜の祖父・淡海屋七右衛門が、一刻も早く孫を取り戻すべく、柳生家を脅かす秘策を練る。 三代将軍の家光までもが、ついに底意を露わにし、宗矩はさらなる危機に陥ってしまい……。 果たして一夜は、柳生家を立て直せるのか? 修羅場の痛快時代小説、シリーズ第三弾!
  • 勘定侍 柳生真剣勝負〈四〉 洞察
    770円 (税込)
    徳川将軍三代の今、武は百害あって一利なし。 女中にして見張り役でもある伊賀女忍の佐夜を傍に、柳生藩勘定方の淡海一夜は、愚痴りながら算盤を弾いていた。 旗本から大名となった柳生家慶事のお披露目に、老中や惣目付ら、お歴々を招かねばならぬのだ。 万に一つでも、手抜かりがあれば、取り返しのつかない事態に陥ってしまう宴席に、柳生を好ましく思わない客が必ずやって来る。 彼らの嫌がらせに対抗すべく、一夜は知略と人脈を駆使し、防備を固めはじめた。 一方、柳生家改易を企み、一夜を取り込まんとしたが、失敗に終わった惣目付の秋山修理亮は、「ある噂」を耳にして、再び甲賀組与力組頭の望月土佐を呼び出した。 さらに柳生の郷では、三代徳川将軍家光が寵愛する柳生左門友矩に、老中・堀田加賀守が送り込んだ忍の魔手が迫る! 一夜の奇策は功を奏すのか? 危機一髪の第四弾!
  • 勘定侍 柳生真剣勝負〈五〉 奔走
    770円 (税込)
    敵の懐に飛び込んだ商魂武士の狙いは? 旗本から大名になった柳生家のお披露目の宴席に、藩の瓦解を企む老中・堀田加賀守が姿を現した。 柳生藩で勘定方を勤める淡海一夜の読みが見事に当たる。 堀田加賀守が「宴席こそ絶好の機会」と睨み、必ず罠を仕掛けてくると洞察していたのだ。 祝宴中の悪巧みをことごとくすり抜けた一夜は、すぐさま想像を絶する行動に出る。 堀田加賀守の屋敷まで赴き、密約を持ちかけたのだ。 三代徳川将軍家光の寵愛を独り占めしたい堀田加賀守。少しでも早く士籍を捨て大坂に帰り、唐物問屋を継ぎたい一夜――互いに利を見出す密約の中身とは? 一方、十兵衛光厳は柳生の郷を出て大坂へと向かい、但馬守宗矩は家光から命じられた会津藩加藤家への詭計を画策し……。 老中、惣目付、大名、忍、商人らの権謀術策が入り乱れる、乾坤一擲の第五弾! 但馬守宗矩の落とし胤で、「柳生家を救え」と強引に召し出されてしまった元大坂商人・淡海一夜が知恵を絞って暴れ回る!!
  • 勘定侍 柳生真剣勝負〈六〉 欺瞞
    770円 (税込)
    大坂一番と江戸一番の商人が火花を散らす! 一夜が居候する駿河屋に銘品の焼き物が届いた。淡海屋七右衛門からであった。 大坂一の商人からの試し合いを受けて立った総衛門は、早速焼き物を手に老中・堀田加賀守の屋敷へ向かう。 その頃一夜は伊賀忍の素我部一新を呼び出し、柳生家を危うくする計略を耳打ちしていた。 素我部からの知らせを聞き、一夜に激怒する柳生藩主の宗矩。 三代将軍家光が寵愛する柳生友矩を巡り、奇策が交錯する中、一夜は秘かに上方への旅に備える。 そして上方では、信濃屋の長女・永和が一夜を心配しすぎるあまり、住み込みで手伝っていた淡海屋を飛び出そうと七右衛門と押し問答に……。 一夜の神算鬼謀に武士も商人も忍も女も振り回される、疾風怒濤の第六弾! 【主な登場人物】 一夜:大坂一といわれる唐物問屋淡海屋七右衛門の孫。柳生家の大名取り立てにともない、召し出される。 永和:上方で味噌と醤油を商う信濃屋幸衛門の長女。恋敵に妹の須乃と衣津、伊賀忍の佐夜がいる。 柳生但馬守宗矩:一夜の父。将軍家剣術指南役。息子に十兵衛三厳、左門友矩、主膳宗冬がいる。 堀田加賀守正盛:川越藩主にして老中。 総衛門:江戸城お出入り、御三家御用達駿河屋の主。材木や炭などを扱う。
  • 勘定侍 柳生真剣勝負〈七〉 旅路
    781円 (税込)
    御家騒動か!? 柳生宗矩と十兵衛が激突! 柳生宗矩の意に背いて、淡海一夜は柳生十兵衛と大和へ向かっていた。 東海道を上り、ようやくたどり着いた箱根だったが、早くも関所番頭から足止めの嫌がらせに遭う。 一方、信州高遠藩の保科肥後守正之を執政にすべく、大石高の国への領地替えを企む徳川将軍三代家光の野望を果たさんと、宗矩は加藤明成が統べる会津藩に潜り込ませた伊賀者に密命を発した。 他方、一夜の嫁を望む信濃屋の永和と伊賀忍の佐夜はついに江戸に足を踏み入れ、駿河屋総衛門に厄介に。 だが、宗矩に知られ、忍を差し向けられてしまう。 さらに、老中堀田正盛の陰謀に巻き込まれた柳生左門は……。 雲煙飛動の第七弾! 【主な登場人物】 一夜:大坂一といわれる唐物問屋淡海屋七右衛門の孫。柳生家の大名取り立てにともない、召し出される。 永和:上方で味噌と醤油を商う信濃屋幸衛門の長女。恋敵に妹の須乃と衣津、伊賀忍の佐夜がいる。 柳生但馬守宗矩:一夜の父。将軍家剣術指南役。息子に十兵衛三厳、左門友矩、主膳宗冬がいる。 堀田加賀守正盛:川越藩主にして老中。徳川三代将軍家光の寵愛を受ける。 総衛門:江戸城お出入り、御三家御用達駿河屋の主。材木や炭などを扱う。

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勘定侍 柳生真剣勝負〈四〉 洞察 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2021年11月11日

    面白い!そして話の進みが早いこと。
    止まらなくてあっという間に読み終わってしまいました。上田氏のシリーズを色々読みましたが、これも珍しい気がします。
    作家本人も乗ってる証拠なのかも。そうであって欲しい。続きが早く読みたいです

    佐夜は何をしでかすやら
    くわばらくわばら

    0

    Posted by ブクログ 2021年09月01日

    伏線いっぱい、話膨らみまくりで、いつも通り今後の展開に期待大。ちゃんと伏線回収して、尻すぼみにならないように期待

    0

    Posted by ブクログ 2021年08月07日

    剣では無く算勘を見込まれて江戸に連れ出された一夜だが、相変わらず元の商売に戻りたくて言動が激しい。武家に恨みを買うが、商人や女性にはモテモテ。今回も特有の勘で危機を乗り越えるが、周辺からは良く思われない。今回は父である柳生宗矩をも激怒させてしまう。最後は敵方にも深く入り込んだが、この結末は次回に持ち...続きを読む

    0
    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2022年01月17日

    柳生家が1万石の大名になったことで、今まで
    の役柄から恐れられていた存在から、周囲全て
    が敵になる、当面の最大の敵は財政難であるが
    江戸初期の時代はお金は不浄のモノとする風潮
    があるため算盤一つあってなく商人からは喰い
    散らかされている状況を、大阪商人の知略人脈
    を駆使して一息
    こんどは襲い掛かる老...続きを読む

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