上田秀人のレビュー一覧

  • お髷番承り候七 流動の渦

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    あまりにも情けない役回りを負わされている松平主馬が気の毒になってきた。
    阿部豊後守が言う通り家綱の寵臣の兄という立場を活用すべきところを、大身旗本の嫡男というプライドだけで能力が伴わない哀れさ。どうせ小物なんだから致命的な仕打ちを受けなければ良いのだけれど。。。

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    2026年06月24日
  • 破斬 決定版~勘定吟味役異聞(一)~

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    テンプレだけど財政や管財の話があって面白かった
    剣戟の描写がかっこいい
    ヒロインが無謀なことをするところはもどかしくてハラハラした

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    2026年06月07日
  • 竜門の衛 将軍家見聞役 元八郎 一

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    ネタバレ

    前回シリーズものと知らず『無影剣』を読み、人物設定が分からず苦労したので今回はしっかりと第一巻を読んだ(当初はシリーズ化する予定はなかったのか、エピローグでは登場人物のその後が書かれていた)。
    同心の主人公元八郎が大きな組織犯罪に巻き込まれるが、その原因の鍵を実父が握っていることをまだ知る由もない。謎の女芸者に忍との戦い、そして浪人剣豪との果し合い。戦国の世から平安になりつつある江戸幕府の中期、徳川将軍は知る人ぞ知る家重をのちの将軍とするかどうかの混乱時を描いた壮大なチャンバラ世界で痛快なテンポで読み進められる。後をすでに読んでいるからああ、この人がアレであれがああなってって復習をするような気

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    2026年04月25日
  • 布武の果て

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    商人からみた織田信長の生涯。面白かったです。まぁ信長のイメージが変わることはありませんでしたが。むしろ徳川家康のイメージが変わったかな。最後の展開は良かった。

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    2026年04月06日
  • 織江緋之介見参 七 終焉の太刀 〈新装版〉

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    シリーズ最終巻。
    危惧していた光圀との対立は表立っては起こらず、阿部豊後守と中途半端な小物のくせに威張りたがりの上島の陰謀も成就せず、紀州が吉原の後見となった結果として吉宗誕生なら面白かったけれど、それを匂わせる結末ではなかった。
    前半ではそれなりの存在感だった真弓姫が婚約したからすっかり形を潜めてしまったのが惜しい。
    後年の作品のような深みは無かったものの、小野派一刀流と柳生新陰流を併せ持つ奇跡の剣士が活躍する物語として楽しめました。

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    2026年04月06日
  • 武士の職分 江戸役人物語

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    江戸時代の表御番医師、奥右筆、目付、小納戸たちの物語を通じて、役職ができた背景や役割がすっと頭に入ってくる。あとがきで作者が言う、外から入ってきた将軍は新しいことをしたがる。新しい政権が、綱吉や明治政府のような愚を犯さないように心から願うは、本当にそうだなと共感した。

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    2026年03月15日
  • 継ぐ者

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    徳川家康の長男松平信康。織田信長の娘を正室とし、武勇に優れ将来を期待されながら、正室との不仲、一向宗との関わり自害に追い込まれる。
    憂い、焦りの中、徳川家を守る為、苦渋の決断をした家康の様子が鮮明に想像できる文力に脱帽した。
    この物語から学ぶことは多い。

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    2026年02月07日
  • 天下 奥右筆秘帳(十一)

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    こんなに何度も命を狙われるとは、家斉も併右衛門も本当に気の毒です。治済と朝廷の野望が潰えることは歴史から決まっているので、後は次の最終巻でどのように締め括るか期待したい。

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    2026年02月07日
  • 墨痕 奥右筆秘帳(十)

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    今度は大奥で家斉暗殺を企てる定信と寛永寺。
    どんどんめちゃくちゃな展開になってきましたが、完全なるフィクションとして割り切れば益々面白くなってきた。伊賀と甲賀と御庭番と修験者の四つ巴グループに加えて冥府防人と衛吾の個人戦が複雑に相手を変えながらの戦いはもはやバトルロワイヤルです。
    衛吾と瑞紀の関係もようやく落ち着いたか。

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    2026年02月03日
  • 召抱 奥右筆秘帳(九)

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    何と、寛永寺を巻き込んで鷹狩りにて家斉と治済の相打ちを企んだという、たぶん史実にも無い大胆な事件により松平定信が完全に失脚した。
    そしてここでも活躍した衛吾は家斉からも立花家の婿と認められてたので、今度こそ無事に婚姻なるか。

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    2026年02月02日
  • 隠密 奥右筆秘帳(七)

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    ついに衛吾を瑞紀の婿にする意思を告げた併右衛門。将軍家だけでなく朝廷の思惑にまで巻き込まれた奥右筆組頭としては、余燼をもって変え難い護衛と一連托生を決意したようです。
    それにしても相変わらず松平定信な中途半端な切れ者として描かれているのが気の毒です。

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    2026年01月26日
  • 秘闘 奥右筆秘帳(六)

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    家基の死の真相は想像を超えていました。
    それにしても松平定信は、家斉への忠誠と変革の手腕は素晴らしいけれど、人を心が分からないという大きな欠点のある人物として描かれており、何となく持っていた印象に近いです。
    併右衛門と衛吾コンビを次に襲うのは、再び定信か、それとも治済か。そして瑞紀との縁談はいよいよ成立するのか。

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    2026年01月24日
  • 簒奪 奥右筆秘帳(五)

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    話の中心が御三家および御三卿による将軍の座を巡る攻防に絞られてきたけれど、泰平が続いた弊害かいかんせん刺客が実戦知らずの井の中の蛙であり、一方で冥府防人が強過ぎて緊張感がない。
    そんな中、衛吾の養子話もどうせまとまらないだろうという気配がぷんぷん漂ってくるので、そろそろ立花も踏ん切りをつけて欲しいところです。

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    2026年01月12日
  • 継承 奥右筆秘帳(四)

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    真剣勝負の心得をことある度に繰り返すのは少々くどいけれど、それを除けば文句なしに面白い。
    治済の野望が成就しないことは史実として決まっているのですが、そこまでの過程で松平定信や老中達との政争がどうやって決着するのか目が離せません。

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    2026年01月03日
  • 侵蝕 奥右筆秘帳(三)

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    ちょうど大河ドラマでも家斉の時代が舞台になっており、一橋卿(治済)がややこしい人として登場するので、本書の場面を想像しやすい。
    本当に暗殺未遂があったのかは知りませんが、家斉の意外な優秀さがとても面白い。
    お庭版対冥府防人の攻防の行方はいかに。

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    2025年12月27日
  • 軍師の挑戦 上田秀人初期作品集

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    上田秀人氏の初期短編集。氏のデビュー前の作品もあると言う。歴史ミステリーとも言ったところ。
    歴史の真実とか、闇に葬られた敗者の歴史など、いろいろな観点で楽しめるのが、歴史小説の面白いところであるが、事実であるかは問題ではなく、ひとつの着眼点から、推理していく楽しさがある。
    身代わり吉右衛門、裏切りの真など、まさに力作ぞろい。さすがである。

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    2025年12月19日
  • 国禁 奥右筆秘帳(二)

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    登場人物の構成は典型的な上田作品を踏襲しているのに飽きさせないのは、各シリーズで取り扱う政争のネタが史実として知っているだけの出来事に背景の肉付けをしているところも一因かも。
    そして相変わらず善悪の区別が一筋縄ではいかない権力者たちの権謀術数も面白い。
    ここで一気に瑞紀さんとの距離が縮まると思わせといて、なかなかそうはならないのもいつものパターンでしょう。

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    2025年12月13日
  • 密封 奥右筆秘帳(一)

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    新しいシリーズの幕開け。
    直前まで読んでいた妾屋シリーズと同じく家斉が子作り以外になることがない将軍として登場しており、上田氏は家斉の不自由さが愛おしいように感じます。
    さて本題の奥右筆ですが、今のところまだ導入部で勘定吟味役シリーズと似たような雰囲気を感じます。この役名ならではの見所はゆくゆく出てくるのかな?

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    2025年12月06日
  • 継ぐ者

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    2025.11.30
    著者の逝去が改めて残念。本作のテーマは、ワタシは親離れ、子離れとして読んだ。孝行、親心といった気持ちを母と息子はどう折り合いをつけて生きればよかったのだろうか。

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    2025年11月30日
  • 妾屋昼兵衛女帳面七 色里攻防

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    まさかあんなに稚拙な作戦で山城屋が燃えてしまうとは予想外でした。新左衛門と八重さんがようやく気持ちを確かめあったので、後は最終巻で物語全体をどのように締め括るがですね。

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    2025年11月27日