あらすじ
立花併右衛門は江戸城の書類決裁に関わる奥右筆組頭。権勢を誇った田沼意次の孫意明の死亡届を見て、12年前の田沼意知刃傷事件に疑念をはさむ。その帰路、何者かの襲撃を受け、隣家の次男柊衛悟を護衛につけるも、2人はすでに幕政の闇の渦中にあった。読み応え抜群、気鋭の新シリーズ開幕。2009年この書き下ろし時代小説がすごい! 第1位。(講談社文庫)
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新しいシリーズの幕開け。
直前まで読んでいた妾屋シリーズと同じく家斉が子作り以外になることがない将軍として登場しており、上田氏は家斉の不自由さが愛おしいように感じます。
さて本題の奥右筆ですが、今のところまだ導入部で勘定吟味役シリーズと似たような雰囲気を感じます。この役名ならではの見所はゆくゆく出てくるのかな?
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「居眠り磐音」シリーズからすっかり時代小説にはまってしまって「この時代小説がすごい」のベストシリーズ第一位に輝いた本なので読みはじめました。
史実をもとに書かれているので歴史の勉強にもなり、江戸時代の生活が少なからず想像できます。
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奥右筆シリーズ1巻。命を狙われる奥右筆組頭立花併衛門と隣家の次男坊柊衛悟。将軍家に渦巻く野望、陰謀、危機を乗りきることができるのか。
相変わらずアクションあり、智略ありのクオリティの高い時代物。冥福防人という中二病的名前の謎の男(といってもすぐに正体はばれる)が出てきた時にはどうなるかと思ったが、出すぎもせずよかった。忍も悪くないのだが、やはり智略、駆け引きの方が面白いのだよなぁ。
上田秀人氏は本当に多筆。歯科医とは知らなかった。才能溢れる人なんだな。
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知り合いの人から、おもしろいという推薦を受けて読んだ本でしたが、確かに期待を裏切らないおもしろさでした。
江戸時代の幕府行政・政治がとてもリアリティに溢れていて、そちら方面にはほとんど知識のなかった僕には実におもしろかったことと、剣劇場面では真剣勝負のディテールが良くできていて、読んでいて手に汗握りました。
☆5つかな、とも思いましたが、むしろこれからの展開にさらに期待ということで、あえて☆4つにしました。
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上田秀人さんという作家が気になっていたので手に取った本。
一話完結と思っていましたが、そうではありませんでした。
そのためか、最初は主人公の環境(時代背景とか仕事の内容とか)
の説明がやたら長い上に、物語の背景が分かりづらいため、
物語に入っていくのに、かなり時間がかかりました。
しかしそれを超えると急に読みやすくなり、クライマックスは
一気読みでした。
次巻も近いうちに読んでみます。
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幕府の公式文書を扱う故に、本来ならば知ってはならない秘密を知り得てしまう「奥右筆組頭」と云う職。作者は何処でこのような職業を知ったのでしょうか?しかも開業医(歯科医)だというし?!最近の書下ろし時代文庫小説界の中で最も勢いのある作家でしょう。シリーズなので、登場人物達の成長が楽しみです。
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江戸城の書類決議に関わる仕事「奥右筆」
その組頭の男が、田沼意次の孫、意明の死に、ふと不審を抱く。
真実を明かされては困るもの
幕府の力関係。
隠密たち。
闇の力が彼をつぶそうと襲いかかる・・・
これはシリーズらしいので、これ1冊だけだと
まだ尻切れトンボ。早く続き読まなくちゃ
でも、伊賀と甲賀の忍者の違い
お庭番との違いなんか、知らなかったから、面白かったわ
重厚と重複
このシリーズは、それぞれが独立した物語になっており、各巻ごとに、延々と説明が続くのには辟易した。したがって最初と中、最後と読むだけでも、良いと思う。
小説の中身は、驚くほど精緻な史実に巧みな筋書きをのせてあり、物語の中に読者を引き込んでしまう迫力は十分、素晴らしいと思います。三つ星は多すぎる説明に多くの紙面をつかっていることへのマイナス評価です。天下あたりから併右江門の石高が加増前に戻るなど、些か混乱が見られるのが惜しい。この作者のものを再び買うことはない。
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「百万石の留守居役」を読み終えてから。
こちらも「老練者」と「世間知らずだけど腕は立つ」の組み合わせですね。
個人的に瀬能数馬のキャラクターが絶妙に良かったので、柊衛悟はまだ様子見なのですが、これから楽しみです。
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読みやすい時代ものを探してて読んでみました。
奥祐筆というあまり聞き馴染みの無い役職のおじいちゃんが主人公です。奥祐筆は公文書作成の部署で色々な情報が入るところのようです。
歴史ミステリで安楽椅子探偵の日本版って感じです。
チャンバラだけでなく江戸時代の各役職の縦横の繋がりが垣間見えて面白いです。
文章自体は読みやすいですが、結構な長編シリーズです。後半は壮大な感じになってきます。
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内容(「BOOK」データベースより)
立花併右衛門は江戸城の書類決裁に関わる奥右筆組頭。権勢を誇った田沼意次の孫意明の死亡届を見て、十二年前の田沼意知刃傷事件に疑念をはさむ。その帰路、何者かの襲撃を受け、隣家の次男柊衛悟を護衛につけるも、二人はすでに幕政の闇の渦中にあった。読み応え抜群、気鋭の新シリーズ開幕。
平成29年1月30日~2月5日
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11代将軍家斉の時代、幕府の全てを知る事の出来る立場奥右筆を軸に、いろんな人々が主役となりうる面白さで、隠された事件が今の事件に繋がっていく。恋愛あり権力闘争あり、切った張ったの命のやり取りなどエンタメ要素満載。また人物の成長も楽しみだ。
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最近流行っている文庫書下ろし時代小説シリーズは、ちょっとと、敬遠していたが、この作品はひとランク違うかと思い、読み始めたが。
徳川吉宗、家斉、新井白石、田沼意次、意知、等々、歴史上の人物を、虚実取り混ぜ登場し、徳川裏面史を想起させるが、フィクションの人物がステレオタイプで、いまいち耽読できなかった。
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奥右筆とは幕府内の全ての文書に目を通し老中へ文書を回す、現代でいえば行政書士だろうか。
ある日、田沼家より相続の文書が提出される。それ自体には問題なかったが、その経緯を調べる内に過去の刃傷沙汰や将来は名君になるだろうと噂されていた家基の早過ぎる死に不信を覚える。刺客にも襲われ事態は悪化していく。
かなり人間臭い。剣術の部分より幕府の政治に重点が置かれているので、爽快感に欠ける。面白さは認めるけど、あまり好みではない。正邪がはっきりし過ぎていて悪役に魅力が無い事が原因かな。
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時代劇エンタテイメントの王道というか定番というか、
安心して時代劇の世界に身を任せて一気に読める本でした。
江戸の街やお城勤めの様子も分かりやすくて、
TVをみているようなところもあります。
機敏転換に良い一冊でした。
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主人公の御右筆組頭 立花併右衛門とその隣家に住む御控殿 柊衛悟....
衛悟はおきまりの最強ではなく まったくかなわない相手と剣をあわせるのだ しかし初めに登場した衛悟からは想像できないほど成長していく姿はすごい
シリーズ化しているので これからどんなふうにさらに成長していくのか楽しみだ 瑞紀とのこれからも楽しみ~
まったくの娯楽時代小説ではなく 政治・歴史を組み込んであるので読後満足した