二階堂黎人のレビュー一覧

  • 人狼城の恐怖 第二部フランス編

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    第2部の舞台はフランス「青の狼城」。
    第1部と時間をシンクロする形で物語りが進行するが、こちらの軸はナチスが戦時中に実験を行っていたといわれる「星気体(アストラル)兵団」。
    死体を自由に行き来できるというその〈人狼〉は本当に存在するのか?
    するとしたら一体誰の体を乗っ取っているのか?
    完璧な密室から脱出できるのは、本当に人狼だけなのか?
    社交サロンのメンバーを含む10名以上を惨殺したのは誰?!

    本編も登場人物は多い(今度は全員フランス名)のだけど、すらすらと頭に入ってくる手腕は見事。
    ドイツ編と対になる城での事件だけに、殺害方法もやはり対。
    でも「星気体(アストラル)兵団」を中核におくだけに

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    2012年02月19日
  • 人狼城の恐怖 第三部探偵編

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    第3部は二階堂蘭子の登場である。
    日本から遠く離れたヨーロッパの怪奇な事件に、蘭子がどう関わって行くのかという過程と、2つの城での事件のミッシング・リンクを描く。
    基本的に第1部と第2部を読んだだけで謎は解けるようになっている(らしい)ので、特に目新しい追加情報が出てくる訳ではないのだけど、事件の背後に何か強大なものが蠢いている様を予感させる作りになっている。
    人狼城からの唯一の生存者は精神病院に送り込まれ、有力な証人達は次々と命を絶たれているーーーそんな状況で蘭子は犯人とどう闘うのか?ヨーロッパの森深くに隠された双子の人狼城に、蘭子はどうやって辿り着くのだろうか?

    2つの事件が今、蘭子の手

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    2012年02月18日
  • 人狼城の恐怖 第四部完結編

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    「世界一長い推理小説」の完結編。
    読んでる最中は寂しくて仕方がなかった。
    「ああ〜これで『人狼城』が終わってしまう〜」という寂しさ。
    LOTRの「王の帰還」を観ている時の寂しさ。
    スターウォーズの「エピソードIII」を観ている時の寂しさ。
    それと同じだ。終わって欲しいような欲しくないような複雑な心境。

    この物語で列挙されている謎は次の通り。
    「ハーメルンの笛吹き男」の真相、古城の伝説の謎、人間消失、死体消失、次々と起こる密室事件、衆人環視の毒殺、被害者の共通項、秘宝捜し、《人狼》の怪奇、そして残虐な殺人者の正体。
    これら全ての謎がこの1冊で解き明かされる。そりゃあもう全編謎解き。清々しいまで

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    2012年02月18日
  • ユリ迷宮

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    講談社は綾辻作品より有栖川作品より先に二階堂作品の新装版を出すべきだと思うのです…。この装丁は京極作品より怖いよ…手に取りにくいよ…。

    内容は相変わらず抜群の安定感です。
    表題作の「ユリ」より「劇薬」のほうがフーダニットとしては格段に読み応えがあって好き(*^^*)

    それにしても蘭子が相変わらずハマらないなあ…何でだ~(・・;)


    ●ロシア館の謎…吹雪の中忽然と消失した館の謎。
    ●密室のユリ…密室状態のマンションの一室で発見された死体。
    ●劇薬…パーティーが開かれた衆人環視の中でホスト役の男が何者かに毒を盛られて殺害された。

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    2011年12月29日
  • 吸血の家

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    ネタバレ

    ≪内容覚書≫
    二階堂蘭子シリーズ。

    二階堂家美人三姉妹と長女の娘。
    使用人二人。
    三女の婚約者。
    知人の男性。
    近くの神社の神主。
    警官二人。
    長女の元夫と教祖をしている内縁の妻。
    教祖を助ける巫女二人。

    昔は遊郭だった「久月」。
    「久月」を呪う血吸姫の伝説。
    24年前に起きた不可能な状況での殺人。
    久月についた悪霊を払う儀式が始まる前の殺人予告。
    そして、起きてしまった殺人事件。

    さて、犯人は誰?

    ≪感想≫
    推理小説を「推理」することではなく、
    推理する探偵の姿に爽快感に楽しみを見出しているため、
    回りくどい説明が、正直、めんどくさかった。

    推理しながら読む人にとっては、大変楽しい

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    2011年12月08日
  • 地獄の奇術師

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    二階堂蘭子、初の推理。犯人が二転三転する楽しみはあった。正直、自分の読みが外れた。しかし、本格ミステリの弱点である人物像の描写がやはりあまりなく、頭の中で人物がイメージしづらかった。「人間が描けていないのではなく、本格ミステリにおいては、あえて描かないのだ」と、以前誰かが言っていたが、それは推理やトリックの面白さで勝負するということだろう。その面白さがなく、かつ人間もまともに描けていないようじゃ、娯楽としての推理(探偵)小説として、申し訳ないが、読む価値はないと思う。と、話はズレたが、この小説、前半は地獄の奇術師との攻防が面白く、冒険小説的な要素があったが、後半はトリックへの推理が冗長で、リー

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    2011年09月05日
  • クロへの長い道

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    二階堂黎人という作家は、鳥肌が立つような迫力に満ちた傑作を書くかと思えば、なんとなく才気ばかりが立ったすっきりしない作品も書く。特にメタとかパロディに足をつっこむと、どうも個人的には好きになれない。

    幼稚園児のハードボイルド探偵が活躍する短編集も、ある意味でパロディである。各短編のタイトルを含め(「八百屋の死にざま」は笑った)、思わずにやりとするようなネタは多いのだけど、全体としてみるとやっぱりムリがあるような気がする。趣向がうまく作品として収まっていないのである。

    その中でも表題作はうまく設定を生かしていると思うのだが、「動物のお医者さん」の愛読者には、案外早く真相がわかってしまったりす

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    2011年07月18日
  • 地獄の奇術師

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    雰囲気は乱歩か横溝を思わせる。こういうけれん味たっぷりの話も結構好きだけれど、犯人がわかりやすくて、驚きがないのが残念だった。

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    2011年02月21日
  • 双面獣事件(下)

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    本作品は一言で言うと二階堂蘭子の冒険譚ということでしょう。元々二階堂蘭子シリーズはそういう面がありますが、今回は特にそのように感じます。特に、ヘリコプターに乗っているときに蘭子がワーグナーの『ワルキューレの騎行』を口ずさんでいたというあたりは、もう「地獄の黙示録」そのものです(もちろん意識してのことでしょうけど)。〈迷宮計画〉〈M計画〉の謎は解明されましたが、肝心の〈双面獣〉についての説明には釈然としませんでした。何だか肩すかしを食った感じ。

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    2011年03月27日
  • カーの復讐

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    ミステリーファンだけど、ルパン物は初めて読んだ。昔の作品独特の雰囲気があり、古き良き時代の感じがした。呪いとかお宝とかいかにもな内容。

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    2010年12月04日
  • 奇跡島の不思議

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    キャラクターがかなりウザイけど、それなりに楽しめた。
    犯行の動機は全く分からなかったけど、犯人は分かっちゃった。

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    2010年11月18日
  • クロへの長い道

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    5歳の幼稚園児探偵とその両親が活躍する連作短編ミステリ。

    作者が自己満足で書いた本というのが第一印象。
    主な登場人物が、何かの型に嵌ったパターン化された
    ありがちなキャラクターで、ハードボイルドに見せかけて
    ウケを狙っているのだろうかと思うような描写が多かったり。
    トリックにしても先が読めるものが多々ありました。

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    2010年09月29日
  • 地獄の奇術師

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    懐かしい乱歩の匂いがしてすっごいわくわくする! 注釈には賛否両論のようだけどミステリガイドにもなってるので自分は楽しめた。

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    2010年07月21日
  • 聖域の殺戮

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    SFミステリ。
    普段SFを読まない人にとっては、慣れるまでが大変かも。
    この世界観に慣れてしまえば、意外と面白く読める。
    トリックとしては…やっぱりちょっとずるいかな。

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    2010年03月04日
  • 地獄の奇術師

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    十字架屋敷周囲を徘徊するミイラ男は、自らを「地獄の奇術師」と名乗り、屋敷に住む一族に復讐すると予告した。その言葉通り、一族の者が次々と奇術師に殺されていく。しかも現場は警察の監視の目があり、内側から施錠された完全密室だった。奇術師は如何なる方法で本懐を遂げたのか?


    古き良き乱歩ワールドを彷彿とさせる作品。なかなか古めかしい設定です。ミステリィを読みこなしてる方には物足りないですが、初心者に勧めるのは不親切な感じ
    ミステリスキーへのサービスのような注釈が多いですが、ちょっと多すぎかな?ああいうのは分かる人だけがニヤッとできるくらいがいいですね。私はほとんど分かりませんでした^^悲…

    犯人当

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    2011年04月01日
  • 地獄の奇術師

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    二階堂蘭子のデビュー(デビューという言い方は
    変だけど)と言う事で読んでみました。
    しかし描写がグロいね。。。
    ここまでえぐい表現にしなくてもいいと思うのですが。。。
    とりあえずシリーズを読み続けて人狼城まで
    いきたいです。

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    2009年11月25日
  • 悪魔のラビリンス

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    二階堂蘭子シリーズ。

    魔王ラビリンスVS二階堂蘭子シリーズの一作目。

    名探偵にライバルは付き物ですが、
    かなり残忍非道なライバルのようです。
    これからの展開がまた楽しみ??

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    2009年11月11日
  • 人狼城の恐怖 第四部完結編

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    二階堂蘭子シリーズ。

    人狼城の恐怖、怒涛の完結編です☆

    ここまで読んできた割には、
    最後ちょっと『・・・』となってしまいましたが;


    行方不明中の蘭子の消息がやっぱり気になりますよね。
    謎は終わったはずなのに、新たな謎が・・・

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    2010年05月04日
  • ユリ迷宮

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    二階堂蘭子シリーズ。

    蘭子シリーズでは御馴染みの人物、
    シュペア老人が体験した事件を語る『ロシア館の謎』他二編を収録した、
    蘭子シリーズ初の短編集。

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    2011年10月13日
  • 聖アウスラ修道院の惨劇

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    二階堂蘭子シリーズ。

    聖アウスラ修道院で起こる二つの殺人事件。

    今回のお話しはとても宗教色の強い作品になってます。
    最後には修道院の意外な秘密が明らかにっ!!?

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    2010年05月04日