篠田真由美のレビュー一覧

  • 胡蝶の鏡 建築探偵桜井京介の事件簿

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    ~10月2日
    4年前、父親の反対を押し切ってヴェトナムに嫁いだ四条彰子が、京介と深春に助けを求めてきた。一家の長老、レ老人との軋轢がその理由だ。なぜか日本人を嫌うレ老人。その原因は90年前の事件にあるらしい。当時、レ家に寄宿していた日本人青年が謎の死を遂げ、直後に令嬢が出奔。令嬢の弟で8歳だった少年は、愛する二人を同時に失い、心に深い傷を負ったのだ。歴史の波に翻弄されながら、レ家は命脈を保ってきたが、レ老人の心から悲劇の記憶が離れることはなかった。京介らはハノイに飛び、90年前の事件を解き明かそうとするが、その目前で再び事件が起きた。 建築探偵桜井京介の事件簿、第3部開幕!

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    2012年10月03日
  • 仮面の島 建築探偵桜井京介の事件簿

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    建築探偵桜井京介シリーズ(長編の)7作目です。
    舞台となった建築はルネッサンス期のヴィラ、
    ラグーナに浮かぶ小島の1つに建つ15世紀の建築です。

    今回京介と神代教授はヴェネツィアにやって来ます。
    ヴェネツィアの小島を購入したい企業からの依頼ですが、
    鑑定の為所有者に会ってみればまったく知らないと言われます。
    すわトラブルだという矢先、
    蒼や深春や神代教授の隠し子(笑)まで乱入してきます。
    さらにトラブルを持ち込む輩まで出てきて、
    どんどんややこしくなっていく内にとうとう殺人事件まで。
    最初から怪しい人がいたので、
    トリックはともかく犯人については意外性は無かったです。
    それよりも関係者の心情

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    2017年10月14日
  • 美貌の帳 建築探偵桜井京介の事件簿

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    建築探偵桜井京介シリーズの6作目、第二部開始です。
    今回舞台となった建築は伊豆のオテル・エルミタージュ。
    東京都庭園美術館を模したアール・デコスタイルの邸宅建築です。
    もしくは隣接するオーナーの私邸である純和風建築になるのかな。
    隠れ家的な会員制高級ホテルなんて泊まってみたいです。
    もちろん事件は無しでですが。

    ミステリーの部分では半分位分かったと思いますが、
    残り半分は予想外という感じでした。
    最初に3通の手紙が出てくるんですが、
    途中まで思い違いをしていてミスリーディングされてしまいました。
    トリックや動機で一部納得しきれない部分が無きにしも非ずですが、
    やはりスピード感のある展開に一気

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    2017年10月14日
  • 原罪の庭 建築探偵桜井京介の事件簿

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    建築探偵桜井京介シリーズの5作目です。
    今回はいろいろ謎だった蒼の話。
    桜井京介と蒼が出会った事件です。
    建築探偵シリーズということですから、
    今度の建築は・・・敢えて言うなら温室でしょうか。
    事件の舞台となった薬師寺家は大邸宅のようですが、
    モチーフとして「エデンの園」が何度もでてきますし、
    もっと言うなら温室を含む薬師寺家の敷地(庭)ですね。
    禁断の園、禁忌の園という感じでしょうか。
    凄惨な殺人現場にもの言えぬ子供。
    この小説がとりわけ珍しいという訳ではありませんが、
    蒼の心情が明かされるとき胸にくるものがあります。

    このシリーズはこれで第一部が終了だそうですが、
    今のところ小説の雰囲気

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    2017年10月14日
  • 灰色の砦 建築探偵桜井京介の事件簿

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    建築探偵桜井京介シリーズの4作目です。
    このシリーズでは登場人物たちがちゃんと年を重ねるのですが、
    今回は過去にさかのぼって京介と深春が出会ったときの事件です。
    舞台は「輝額荘」、1988年当時でも既に古い学生アパートです。

    今回の建築に関するうんちくは、
    事件の舞台ではなくかの有名な建築家フランク・ロイド・ライトでした。
    登場人物たちの事情と重ね合わせるように、
    その生涯や作品について書かれています。
    事件の舞台となった輝額荘もあるものにちなんで命名されてます。

    輝額荘での生活は、風呂なし、トイレ・洗面・台所共用。
    その他に茶の間や図書室、宴会用の広間もあって、
    外出するときだけ自室の引

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    2017年10月14日
  • 翡翠の城 建築探偵桜井京介の事件簿

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    建築探偵桜井京介シリーズの3作目です。
    今回の舞台は「碧水閣」。
    老舗ホテルの創業者が建てた館で一族の暗い歴史を象徴する存在。
    洋風の壁に和風の屋根を載せた帝冠様式の建築です。

    それにしても・・・。
    創業者の娘を筆頭に生きている人間だけでも4世代、
    過去の事件も絡むので創業者も入れれば5世代。
    加えて妾腹の血族やら姻族やら「一族」というのに相応しいややこしさ。
    巻頭の家系図を確かめてやっと頭に入りました。
    一般人には馴染みの薄い旧家ならでは(?)のドロドロは、
    ある意味昭和の匂い漂う推理小説という感じでした。
    私個人のイメージですけど、こういう設定よくありませんか?
    別に悪い意味ではなくて私

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    2017年10月14日
  • 玄い女神 建築探偵桜井京介の事件簿

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    建築探偵桜井京介シリーズの2作目です。
    今回舞台になるのは「恒河館」、明治の別荘建築です。
    ただし、オーナーの趣味でインド風味となってます。

    事の発端として10年前のインドでの殺人事件があって、
    オーナーの招きで当時の関係者が一同に集まって、さて・・・。
    という話です。
    これだけだとある種ミステリーの王道なんですが、
    ミステリアスなオーナー狩野都が、
    服装や料理や踊りといい、インド人の養子といい、
    ふんだんにインド風味をばらまいてくれるのと、
    10年前の事件当時の話の内容とから、
    日本人には異質で猥雑なインドの宗教観やら生活やらがブレンドされて、
    独特の雰囲気が出てました。

    最初は、殺人事

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    2017年10月14日
  • 建築探偵桜井京介の事件簿 未明の家

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    建築探偵桜井京介シリーズの1作目です。
    以前からこのシリーズの存在は知っていたのですが、
    建築探偵というタイトルから何となく敬遠してました。
    でも予想に反して専門用語による長々としたウンチクも無く、
    楽しく読むことができました。

    タイトルから予想されるとおり、
    事件の中心は「黎明荘」といういわく付きの建物です。
    そして、みんな何かを抱えていて犯人たり得る。
    後ろ暗い雰囲気と徐々に明らかになるそれぞれの事情。
    明るいユーモアミステリーよりこちらの方が好みです。

    京介の設定はなんだか少女漫画チックですが、
    (詳しくは実際に読んで確かめてみてください。)
    探偵役には癖があったほうが好みなのでこれ

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    2017年10月14日
  • 灰色の砦 建築探偵桜井京介の事件簿

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    シリーズ4作目☆
    今回は蒼がほとんど出ないのね。深春視点で進む('◇')ゞ
    天才建築家ライトの話もすごく面白かったなぁ。相変わらず主要人物が魅力的ですな。少しずつキャラ達の謎が解かれていくのも面白い。そんでもってラスト切ない。上質な一冊です( ・∀・)つ

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    2011年09月14日
  • 失楽の街 建築探偵桜井京介の事件簿

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    8月19日~30日

    四月一日のW大講堂前を皮切りに開始された連続爆破事件。ハンドル・ネーム“火刑法廷”の犯行予告はなにを語る。故郷を捨ててさまよう少年、過去を引きずる男女、我が子を亡くした父。魂の置き場を喪失したものたちが、巨大都市・東京で交錯する時、その救済は何処に。建築探偵シリーズ第二部、堂々の完結。

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    2011年08月30日
  • Ave Maria アヴェ マリア

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    建築探偵番外編、蒼の物語第三弾。

    著者がミステリの掟を振り払って書いた渾身作。

    超おすすめです。

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    2011年03月08日
  • 月蝕の窓 建築探偵桜井京介の事件簿

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    今までは、ほとんどが蒼目線で語られていたので、京介がヤバいのはわかっていたものの
    最小限に抑えられていた?
    本作はほぼ京介目線だったので、危なっかしい事この上ない。
    やはりヤバそうな時は蒼に尻を叩かれて深春が出動するんだけど
    さすがに霊感少女と京介の対面には面食らいました。
    おりしも皆既月食の時に読んでいたのでリアル感増大。
    建築の蘊蓄はほとんどありませんでしたが
    家というか昔の家制度から生まれた悲劇というのでしょうか・・・
    本作の犯人が一番いけすかない奴だったけど
    犯人と京介が似てる発言を京介が認めるところはショックだったわぁ
    全然違うけど・・・
    この事件の最中、蒼は「センティメンタル・ブル

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    2011年02月07日
  • angels 天使たちの長い夜

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    建築探偵シリーズ番外編。


    夏休みのある日。

    蒼くんの学校で起きた殺人事件。

    成り行きで事件の謎解きをする事となった15人の学生達の推理やいかに?

    5年後の同窓会を経て、明かされる真相とは?


    氏の作品群で既読のもの(といってもこのシリーズのみですが)の中で、一番の出来だと思います。

    この作品のみでも十分に楽しめますが、シリーズを通してみてから読むとさらに楽しみが倍増するので、そちらをお勧めしたいところ。

    もっともここまでに番外含めて11作品……。

    辛いかな……。

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    2010年10月06日
  • Ave Maria アヴェ マリア

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    8月29日~9月2日

    酸鼻を極めた薬師寺事件から、はや十四年。時効を目前にした七月、蒼こと薬師寺香澄のもとに、謎の封筒が届いた。送り主は「響」、封筒の中身はただひとこと「REMEMBER」―。蒼は京介たちの手を借りずに、過去と向き合い記憶を辿り始める。『原罪の庭』の真相に迫る、「建築探偵シリーズ」最高傑作。

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    2010年09月02日
  • Ave Maria アヴェ マリア

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    ネタバレ

    2010/8/12 メトロ書店御影クラッセ店にて購入。
    2016/11/25〜11/29

    建築探偵シリーズ13作目にして、蒼の物語3部作の掉尾を飾る作品。5作目の「原罪の庭」で描かれた、薬師寺事件に端を発するもう一つのストーリー。原罪の庭はかなり前に読んだので、細かいところは忘れてしまっていたが、読んでいくうちに思い出した。本作で描かれる内容は結構衝撃的であるが、一番驚いたのは作者後書きで、シリーズ一作目で蒼を登場させた時、キャラが定まっていなかった、ということ。よくもまあ、そこからここまでのストーリーを築き上げたもんだ。

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    2016年11月29日
  • 玄い女神 建築探偵桜井京介の事件簿

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    2010.6.27再読

    はじめて読んだとき(まだ中学生のころ)はピンとこず、シリーズの中でもイマイチ気に入っていなかったのですが、時を経て読み返した今、とても好きになりました。蒼とナンディの会話がお気に入りです。どうか狩野都の魂に安らぎがありますように。それから、改めてはっきりと感じたのが篠田真由美作品の「情景描写の美しさ・迫力」です。

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    2010年06月27日
  • 原罪の庭 建築探偵桜井京介の事件簿

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    今回は重要なキャラ「蒼」の過去がわかります。
    前作「灰色の砦」の3ヵ月後の設定で、
    自分を責めるあまり、病んだ状態にあった京介が
    復活するきっかけになった3年前の薬師寺一家惨殺事件。
    温室で惨殺死体と一緒に発見された7歳の香澄。
    現場の状況から犯人と疑われるが彼は言葉を失い、闇に囚われていた。

    香澄を犯人と仮定した上で事件の取材をしたがる女ルポライター。
    なついた香澄を母親のように見守り世話をする京介。
    犯人や、他の登場人物についてはある程度想像つくんだけど
    あんな事をした理由がわからなかった。
    それは京介の口から語られる事になるのだけど、泣きます。

    著者あとがきで「読む順番が変わると感想

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    2010年03月11日
  • 灰色の砦 建築探偵桜井京介の事件簿

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    シリーズ第4作。
    いつもなら蒼君目線で語られるけど、今回の語り手は深春です。
    1995年の大晦日。
    京介の涙を見た事があるという深春は、蒼にせがまれ記憶の扉を開く。

    19歳だった7年前の12月。
    深春が慌しく引っ越した「輝額荘(きがくそう)」で
    初めて京介と出会うのだが、クセのある住人はいるものの、
    居心地は悪くはなかった。
    しかし、住人の1人であるカツが裏庭で変死。
    その時から輝額荘は居心地の良い場所ではなくなった。

    事件直後に輝額荘に入ってきた建築評論家の飯村。
    今度はその秘書が、他殺死体で発見される。
    そして意外な依頼人によって、探偵桜井京介が起動し、
    相棒に選ばれたのは深春だった。

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    2010年03月09日
  • 原罪の庭 建築探偵桜井京介の事件簿

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    建築探偵シリーズで一番好きな作品
    ここから、自分の中で蒼びいきが始まったw
    親殺しというテーマがチラチラして邪魔だが
    幼子の愛情の濃さに驚嘆する
    蒼が蒼になった瞬間に涙が止まらない

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    2010年01月23日
  • 龍の黙示録 水冥き愁いの街 死都ヴェネツィア

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    ネタバレ

    2009/12/12 メトロ書店御影クラッセ店にて購入。
    2022/8/19〜9/1

    ちょうど1年ぶりの龍の黙示録シリーズ。
    イタリアに戻ったセバスティアーノを追って、龍、透子、ライラがベネチアに。龍に恨みを抱くヴァンピロや龍を亡き者にすべく教会との壮絶な戦い。イタリア編になってえらく雰囲気が変わったな。透子の過去が描き込まれているのが興味深い。残り2作。どうなるのか。
    しかし、かなり前の文庫なので、最近のものと比べると文字が小さい!

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    2022年09月02日