朝吹真理子のレビュー一覧
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「私の身体」を「生きる」とは何だろう。いや、「私の身体」とは何だろう。そもそも、「私」とは何だろう。
各作家たちの切り口は様々だが、みな共通しているのが、己という存在を不可欠に構築するこの肉体というものの生物的な役割にも社会からの眼差しにもかなり戸惑い、苦しみ、受け入れたり受け入れられなかったりしながらどうにか生きている点で、強く連帯感を持ちながら読んだ。
痛ましさを感じたのが、執筆陣の女性たちはほぼほぼみな性被害の経験がある点。私にもあるし、私の友人たちもほとんどあると思う(学生の頃、痴漢が話題になったとき、その場にいた10人ぐらいのなかで痴漢に遭ったことがない子は1人しかいなかったことを -
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Posted by ブクログ
『男は、家族のギリシャ赴任中にうまれたとかで、アテネと読むことができる雅典という、うるわしげな名前があったけれど、ともみの女友達からは、セグウェイと呼ばれていた。 ともみも過去を振り返るたび、セグウェイとつきあっていたころは云々、と男をあだ名で呼んでいたために、雅典に会っても、セグウェイと心で思っていた』-『「セグウェイはかわいい男」朝吹真理子』
細野晴臣の夢日記は、夏目漱石の「夢十夜」の「こんな夢を見た」に倣って、どれも「夢を見た……」と始まるナンセンスな夢のお話。夢なのでとりとめもなく、起承転結もない(本人曰く脚色は一切なし)。漱石の夢十夜はもちろん斬新な小説ではあるけれど、極端に言えば -
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Posted by ブクログ
女性作家の自身の身体にまつわるエッセイ集。特に30,40代の今人気の作家さんたちだけを集めたというのが面白い。自身の身長について書かれている方もいたが、自ずと性にまつわる話が多かった。
個人的に感動したのは村田沙耶香さんと能町みね子さん。こちらの感想で、女性なのに自慰について書かれている方が多くて引いた、という感想が少なくないのは正直ちょっと残念だなと思った。村田沙耶香さんは幼少期から行っていた自慰について、いやらしいものという周囲との認識の差に未だに慣れない、ということを書かれていたのだが、子供の頃の自分の王国という表現でその感覚について本当に美しい描写をされており、涙が出そうなほど感動し -
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