山本文緒のレビュー一覧
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専業主婦の汐美ちゃん28歳が、中1の男子ルフィオに
恋する話。
でも、恋って言っても、なんだか可愛い恋愛というより、
病的な愛を感じてしまったよー。
子どもがいない専業主婦の汐美ちゃんは、
パチンコしたり、ネコのお世話、
たまーにマンションの隣人とお話しして、
死んだようにのんびり過ごす。
それが、隣の家のルフィオ(本名は蕗巳 ろみ)と話すうちに
なんだか、その関係が居心地よくなる。
ルフィオの義父ダニー(本名は違う)と関係性を持ったり、
なんだかワケわかんない状況になるけど、
結果3人で仲良く過ごす。
それが、心地いいからこそ、このままでいいのか
変えなくてはいけないのか、
汐美ちゃんの心は、グルグルする。
汐美ちゃんの気持ちは分かるような、分からないような、
そんな感じだったなぁー。
旦那さんがほとんど帰ってこないって…
私もそんな状態なら精神おかしくなるわぁー。 -
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結婚に関する相談を、山本文緒と伊藤理佐がそれぞれ文と絵で回答した連載の書籍化
結婚に関する相談の回答
主に価値観の違いについてのテーマが多い
山本文緒さんの方は、新聞に載っている人生相談のように、回答のお手本と思えるくらいにしっくりくる
傾向として、相談内容の本質的な価値観の違いは何か?というところを掘り下げているように思える
それをどこまで許容できるかは本人次第で、相互理解が大事というのがよくわかる
相談内容に対して、私も自分なりの回答を考えてから回答を読んだ
方向性として、山本文緒さんの回答と似ているのは嬉しかったな
一方、伊藤理佐の方はいつも通りの伊藤さんw
自分の事に落とし込んで笑いに変えるセンスは一級品ですよね
あと、「オットの人」吉田戦車、王子(山本文緒さんの配偶者の呼称)もよく話題に上がる
それにしても、山本文緒さん……
病気になった後、お酒を受け付けなくなったとか
まぁ、年を取ればだれでもそれなりに病気にはなるものですけど、残念で仕方がない…… -
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24歳家事手伝いのさとるは近くのスーパーの大学生の鉄男と付き合っている。
坂の上にあるさとるの家は母と妹と3人暮らしだが、教師の母親が厳しく様々なルールがある。
そんな女3人暮らしのどろどろを描いた作品。
やっぱり病的かつクレイジーなのに魅力的な女性を描かせると、山本文緒さん以上の作家はいないといつも痛感させられる。
嫌な、どうしようもない女なのにどこか憎みきれない。
どこか女らしいねちねちした魅力が文字から香ってくるのだ。
やっぱり一気読み。
母として誰もが自分が正しいと思うことを子どもにして、精一杯の子育てをしている。
それを誰も責めることや、咎めることはできない。
正解も善悪もない。
だからこそおそろおそろしい世界。 -
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★3.7
昨年亡くなられた山本文緒さん
調べてみたら恋愛小説家として有名だったようだが、恋愛小説にあまり詳しくない私は恥ずかしながら知らなかった。
昨年から本をめちゃくちゃ読むようになってきたときに、秋頃、山本文緒さんが亡くなられたこと、それを受けて悲しむ数々の著名人の方のコメントをみて、いつかこの方の作品を読んでみたい、と思い、見かけておもしろそうなものがあれば買ってみよう、というくらいの心持ちでいた。
新年早々、実家近くの書店でたまたま見つけたこの本。
短編の集まりのタイトルごとに、何の病気かが書いてあり、なにこれおもしろそう、と手をとった。
短編の病気、全部患ったことはないけれどいくつか実際になったことがあるもの、なりかけたことがあるもの、なりそうなものばかりで、”ねむらぬテレフォン”のように共感ばかりのものもあったり、なんとも医学的には説明しがたい描写も現実的に書いていて、ただ薬飲んでおけばいいのではなく、精神と身体は繋がっているという当たり前のことに気づく
そして、“夏の空色”のように救われるものもあれば(短編の中ではやっぱりこれが一番好き)、”月も見ていない”のような、読んでるこっちがただただしんどいものもあり、でも苦しくとも読み進めたい、、みたいな感覚に。脳内花畑になりがちな自分にもぐさっと、現実ってこんなものって冷たく突き付けて我に返るきもちになる。
心身不調になるのは、なぜだかわからない、ということ決してなく、絶対に奥深くにちゃんと理由が存在していていて、
でも逆にそこから再生していくきっかけになることは、案外、その原因と真っ向から対峙するだけではなく(できて戦える力があるのであればそれでもいいけど)、あまり直接的に関係ないふとしたことがきっかけになってくれたりするものなのかもな、と思う。
この物語にいる人々がじんわり再生しようとする姿を想像していくと、じぶんにも、だいじょうぶ、と言ってあげたい気持ちになる -
Posted by ブクログ
ネタバレ女性の塊
選ばれたい女の性癖。資本は美貌。猫、手近な男、男の子に求められまくる。
女性が浸りたいエンタメかな。
私は軽く頷いた。「父ちゃんはさ、給料を持ってくる機械みたいに自分のことを思ってるみたいだけど、そうじゃないんだ。えーとさ、うまく言えないけど、父ちゃんってすごく普通の人じゃん?」「常識的だよね」「そう、それ。母ちゃんは母ちゃんで外っかわだけきれいにしとけば中はどうでもいいって奴だし、妹は末恐ろしいガキだし、俺はこんなじゃん。その中に、あのハゲ親父がいるだけで、何となく空気がさ、えっと……」「中和される?」「そう、それ」 -
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ネタバレ眠くて眠くて何もやる気がおきない時の空気感が漂う小説。
意思もなく自ら塔の中に閉じこもって色んなことをただ受け入れているお姫様。
色々意味不明としかいいようがないしお隣の少年がこんな女に好意を寄せるのが納得いかない。
でも、こんな腑抜けになった女が抱えていたのは、かつて夫と愛し合ったこと、それが過去になってしまったという事実。それに決着をつけてしまうことの怖さから、自分から何か起こすことを避けて城に閉じこもる。だけどきっとどこかで変わることを望んでいたから、外からきた変化は受け入れる。その結果自分で城を壊すことになる。
結局は夫婦関係の不和からうまれた鬱の症状だと思うと可哀想だけれども。
人は何も変わらないということもできないんだなあという話。 -
Posted by ブクログ
どうにもジャンルの分類に困る本だ。
読む前に帯を読んで『恋愛小説』と登録したが、読み終えて、どうやら違う。なんだろう?
ああ、そうだ。ホラーだ。と納得する。
読みながら、首元に鋭利なカミソリ、エッジのきいたナイフを充てがわれているようなひんやりした感覚が付きまとう。
読み終えてもなお、黒板を引っ掻くような言いようのない感覚。不愉快。
父親にも母親にだけでなく、読みながら可哀想と信じていたサトルにまで湧く憎しみに近い怒り。
鉄男には全員を構うことなく捨てて欲しい。
いくら親が毒であったとしても、私はサトルがイヤだ。サトルを構っちゃダメだ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ短編3作の小説集。
心温まる系のお話かと思いきや、そんな単純なものではなかった!
・アカペラ
単身赴任で不在の父、家出ばかりの母をもつ主人公が、大好きなおじいちゃんを守るために駆け落ちをする。担任の先生やバイト先の店長など、大人らしくない大人達の手を借りながら大好きなおじいちゃんのことだけを考える健気な主人公。ラストが意外すぎる…。これは何エンドと言えばいいのか?ハッピーエンドのようでハッピーエンドではない苦しさ。
というかおじいちゃんと関係をもってしまうくだりはいかがなものなのか…
・ソリチュード
これもラストがわかりやすくないのがいい!心を入れ替えてこうなりました!的なものではなく。自分を省みた上で日常に戻っていく、表面上はかわらないかもだけど、きっと何かが変わっている。なぜか沁みた…
・ネロリ
体の弱い弟のことを第一に考える独身の姉、若いガールフレンドと姉と病院しか外界と関わりのない弟。慎ましやかに生きる兄妹だが、姉のリストラ&婚約で日常が少しずつかわってゆく。
これも最後がおやおやといった流れに。うまくいかないことが多いが、みんなの優しさがじわりと滲み出ているお話。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ読み始めるとどんどんいやな気持ちが積み重なっていくのに、読むのを止められない。
恋愛の先に家族があり、家族ごとに多かれ少なかれ事情を抱えているものだけど、この家族は鉄男が生半可な気持ちで首をつっこんではいけないしさとると鉄男は目的がすれ違い続けていて幸せになれなさそう。
そのことに鉄男自身もはじめから気が付いているはずなのに、情なのか何度も「自分はさとるが好き」と言い聞かせて自己暗示をかけて付き合いを保っているのが怖かった。
何度も驚く場面はあったが、いちばんはカウンセリングの謎が解けたとき。
途中でおでんの具材の話になったときに母親がタコの有無を確認して、入っていないことに薄い反応だったのはそういうことか、と納得した(この母親ならタコがスイッチになり怒り狂ってもおかしくないと思ったので)。こういう部分が山本文緒さんのお話の面白いところだなぁ…