伊藤たかみのレビュー一覧
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自分が女だということが嫌で、何かと事件を起こすミカ。ちょっと大人びたユウスケの視点から語られる二人の成長の物語。
特徴的なのは、謎の生物「オトトイ」。だんだん大きくなるオトトイと、家族やクラスメートとの関係の変化がシンクロして、クライマックスが近づいてくることを予感させます。
最後までオトトイの正体は分からないままで、私は少し不気味さも感じました。だって毛むくじゃらでキウイしか食べなくて、動いてないのにいつの間にか大きくなるんですよ!なにそれ怖い。・・・でもその謎があるから、物語に深みが出ているんだと思います。
大人になった今では、描かれる小学生の生活が逆に新鮮でした。 -
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同棲していた前の彼女に振られてから、30歳になるまでに結婚して見返してやると誓っていた輝彦。
そして30歳の誕生日を目前にして、三股をかけていた今の彼女たちの中からプロポーズする相手を決めて指輪も用意したはずが、スケート中に転んで頭を打ち、どの彼女にプロポーズしようとしていたのかを忘れてしまう。
その相手とは一体?探る日々が始まる。
男から見た女という生き物の面倒臭さ、そして結婚に対するリアルな感情。が、滲み出ていて苦笑い。
主人公の輝彦も言ってしまえばサイテーなわけなのだけど、なぜか憎めないところもある。
逃げ腰で、逃げてる自分を正当化する理由を常に探しているようなところは、いかにも現代風 -
Posted by ブクログ
ネタバレ入院中の俊二が気になっているのは、病院内でも有名になっている今時珍しい付添婦の秋田さんのことだった。
余命わずかのナツメ氏の付添をしている秋田さんだが、彼を看取って引退するという噂もあるなかで
病院という毎日が同じことの積み重ねをしているうちに、日々が同じピースで組み合さっていく退屈な日常に埋もれながら
秋田さんのことを気遣う人生の中での特殊なとき。
看護師とか病院関係者がむやみやたらに薬を持ち帰って服用しているとか、
病院で働いている友達がまったく同じことをしているからわろたw
死んでしまったかつての友人が流れ着いた思い入れのある島に行こうと、バツ2でアル中の売れない作家の加藤と、離婚