伊藤たかみのレビュー一覧
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ガンズ・アンド・ローゼスに心酔した中学生ガクは、親友マロと幼なじみリリイとバンドを始める。そしてギブソンのフライングVを持っていてギターがうまいと噂の問題児かけるを、バンドに誘うのだった。
昭和の終わりの頃の中学生の青春。めちゃくちゃでアホでどうしようもないけど精一杯がんばる日々。けんかして、意気投合して、思いやって、仲間になっていく。
いつも一緒にいて、自分のことを自分以上に知っていて、当たり前だと思っていたふたりの関係が変わる時。
ガクの視点とリリイの視点が交互に現われ、同じものを見て同じものを聴いて同じ場所にいるけど、二人の視点が交差することでしか見えないものがある。
音のない小説で -
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映画化された『指輪をはめたい』(2011)や『ドライブイン蒲生』(2014)は観たのに、読んだことがなかった著者。『3時のおやつ』の収載作品がとても気に入ったので本作を購入。そうしたら、これまで読まなかったことを激しく後悔。なんて愛らしいんだ!
タイトルは、片仮名に弱い爺ちゃんが孫のギター「ギブソンのフライングV」と「バンド仲間」の区別を付けられず、孫の友だちを「ぎぶそん仲間」と呼ぶことから。平仮名なところがいかにも爺ちゃんの言葉。
中学2年生のガク、リリイ、マロはバンドを組んでいる。ある日聴いたガンズ・アンド・ローゼズに魅せられて、どうしてもガンズの曲を演奏したいと、ちょっぴり不良だけど -
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みんなに「オトコオンナ」と言われ、
活発で女の子扱いをされると怒ってしまう
ミカちゃんと優しい双子のユウスケ。
そんな二人が出逢うモグラによく似た、
でも何者ともつかない動物。
おととい出逢ったから名前は「オトトイ」。
二人だけの秘密の場所でひっそりと
子供の時間を共に過ごすオトトイ。
悲しい涙を流した後にはなぜか大きくなるオトトイと
吸い込まれるように不思議と消えている悲しみの感情。
毎日の中で起きるうれしいこと、楽しいこと、悲しいこと。
たくさんの感情を越え、自分でも知らずのうちに成長して
少し遠くなり、1つから2つへと分かれていく双子たち。
オトトイは、感情がこんがらがることから -
Posted by ブクログ
なかなか文庫にならなかったので先にコミックスで先に読んでいた。ゴツボ×リュジの漫画も好きなので面白かったが、原作の方が当然ながら話が詳細なのでもっと面白かった。
中学生ぐらいの年だとちょっとしたことでも大きな変化になる。クラス替えの当り外れや何かの弾みで部活辞めたりとか、大人からしたら大したことじゃなくても大したことになってしまう。でも、その分、大したことじゃなくても物凄く嬉しかったりする。
最初はガクだけ張り切ってて、他の3人はガクとは繋がってるけどそれぞれはバラッバラば感じだった。でも何がどうって言う大きなきっかけじゃないけど最後はちゃんと4人組になっていた。4人でバンドだから!同じ曲を演