伊藤たかみのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
同じ関西弁でも、柴崎友香さんの関西弁とは全然違う印象。
同じ関西弁ではないのかな?
関西人じゃない自分にはよくわからない。
ヤンキーがしゃべってるからなのか?
柴崎さんの方が読んでいて心地がいい。
単純にヤンキーが好きではないのだけど。
それでも、最後の方は登場人物たちに愛着を感じてしまうのは、作者の力量か。
子どもの不安な様子と、同じように大人も不安な様子。
それでも、子どもの支えになることから逃げるのではなく、それぞれの形で一生懸命支えになろうとする気持ちが伝わってきて、
大人ってそういうことなんだよなって、うなずきたくなる。
「大人いうたって神様とはちゃうから。大人ってのは、つまり -
Posted by ブクログ
うちの会社では自販機も作って売っているのだけれど、なかなかこの商売も大変。
で、この表題作の主人公は、そうして街に並んだ自販機に缶を詰めて回りお金を回収する人ね。
帯に「30歳、フリーター、明日離婚予定」とあるけれど、そんな敦の結婚と離婚の経緯が、一緒に回る女性ドライバーの水城さんとの会話から知れていく。
現代の若者の生活を覆う社会の歪みの中で掛け違っていく男女、みたいな話で、芥川賞受賞作の離婚話なんて、普通を描いては有り得ないという意味では、まあ、こんなもんだという感じ。水城さんを主人公にした物語のほうがずっと面白そう。
私には、ありがちな生活感の中での微妙なズレに男女の機微が見えた「貝から