冨山和彦のレビュー一覧
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ネタバレ地方消滅を読み、それに対する施策も気になったため。
「まとめ」
・地方はミニチュアの東京ではなく、あくまで地方独自の優位性を目指すべきである。
・対して東京は世界の先進各国に負けないグローバルな都市を目指していくべき
・上記二つの住み分けがあるため、その輩出機関としての大学も、その役割を見直す時期にきているのでは?
「感想」
・結局地方のイノベーションは地方の人材にしか起こせなく、仮にコンサルなど外部から起こしても本質的に意味がないと考えている。そのあたりも踏まえて、短期長期それぞれの具体的な人材戦略をもっと深掘りして欲しかった。
「学び」
結局戦略を実行できるのは、ヒトモノカネ情報が必要分 -
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業績改善のためのノウハウや、陥りがちな失敗例をふんだんに盛り込んだ企業の事業再生と成長のための本です。
経営には素人なので(あたりまえ・笑)特に前半は難しかったし、私の仕事に直接役立つものではないけれど、「分ける化」「見える化」の考え方を知ったこと、PDCAの大切さを再認識したことは私にとって有益でした。
また、「ダメになる地域企業の死に至る病」の章には
・いつも腹が据わらない病
・引き続き検討しましょうが口癖病
・俺はジャイアン病
・裸の王様病
・派手好き・見栄っ張り病
・独裁経営の死に至る病
・沈黙は金なり?病
・幹部と若手で断層が生まれている病
などが具体例としてあげられており(想像 -
Posted by ブクログ
全体的には、地域経済活性化、地方創生を考える上で、新しい視点を提供しており、書籍的価値は大きいと思いました。特に、市場をG(Global)の経済圏とL(Local)の経済圏に分け、やるべきことは違う点を指摘しているところは秀逸だと思いました。
タイトルは、「なぜローカル経済から日本は甦るのか」となっており、主題はローカル経済についてであったが、氏の述べる部分に少し賛同できないところもある。それは、企業の集約化による寡占的独占を目指す部分である。
氏の主張の基本的な部分は、企業の「集約化」にある。なぜかというと、日本は人口減少局面に位置しており、需要が減るとともに生産年齢人口は減っていくこと -
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前作が話題作であったため、その続編ということで遅ればせながら読んでみました。前作の著者である増田寛也氏と企業再生の分野で著名な冨山和彦氏の対談という形式です。
少し物足りないというか、前作がデータを基にした予測と処方箋という内容であったし、創生戦略と銘打っていますので、もう少し具体的な内容が書かれているのか思いましたが、そういう面では若干期待していた内容とは違ったかな、という印象です。
前作は賛否ありましたが、人口動態はある程度決まった将来像が見えてきます。そのため、これを前提とした対策・政策の必要性は大いに感じます。
引き続き、注目していきたいと思っています。
・(増田)地域の企業や住民 -
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株式会社ニッポンの栄光と挫折。
低迷の原因は3つ
・グローバル化に立ち遅れた。人間は成功からは学べない。
・デジタル革命の波に乗り遅れた
・ムラ型メンタリティが改革を阻んだ。
80年代大成功した日本はその成功体験があるがゆえ、ゲームのルールが変わり時代の変化についていくことができなかったということか。
この20年でぐるっと1周回って日本企業のもつ強みが活かせるモードに戻ってきた。
まずは厳しい「あれかこれか」できるようになることが、新しい「すり合わせ」時代の競争で覇権を取り戻すための必須の条件である。
あとビジネススクールで学んだことで一番約に立ったのが簿記だとは意外だった。 -
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GとLの異なる実情を分けて検討することの有用性。
GとLの分断は実情としてそのとおりであるが、それを促進させることに未来があるか。
G
・規制緩和、ガバナンス強化とセットで法人税引き下げ
・現場力を活かす本社力の強化
→思い切り手を抜くところ 例 本社システムの作り込み
→意思決定の多様化(内部人材と外部人材の得手不得手)
・グローバルルールの適用
☆ 率先か後追いか
・公的けんきゅうきかん、大学の役割の増大
・国内産業への波及を考えた国際化 例 和食普及と日本食材、酒類の輸出の連関
L
・雇用の実態を正確に把握する
→経済センサス活動調査
非製造業割合 企業数88.9%、従業員数 -
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経営共創基盤の代表として、カネボウやJALなどの企業再生をリードし、日本のターンアラウンドコンサルティングのトップに位置する富山氏による、実践的な経営分析のノウハウをまとめた一冊。
経営分析というと、所謂3C分析のようなオーソドックスな定性分析を踏まえて、財務指標分析などの定量分析を絡めるやり方と思われがちであるが、重要なのは定性・定量分析の両面において「エコノミクス」という概念を含めるか、という点が本書での重要なテーマと感じた。
ここで扱うべきエコノミクスとは、
・コストサイドに影響する事業に関するエコノミクス
・売上サイドに影響する顧客に関するエコノミクス
の2つに分類される。
前者で -
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本書は著者の体験談から挫折力という一風風変わりな考え方を示す一冊である。
著者は、IGPI代表の冨山氏であり、3度目の挑戦で司法試験をパスしたが、コンサルという道として、BCGに入った後に、再建案件を手がける。途中でスタンフォード大学にてMBAを取得するという、風変わりでありながら、とてつもなく超エリートなコースであり、次元が違うと思ってしまう。しかし、著者は挫折を経験することでそれが力になるという。華やかな経歴の持ち主でありながら、裏ではものすごく努力もしているし、ものすごく危機的な状況を経験しているのである。
リーダになる人間は、挫折をバネに、失敗をバネに伸ばしている。メンタル的にも強くな -
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ネタバレ現役のコンサルタント2名の対談のような形式で描かれている。
時代の流れから、ただ、戦略を立てるだけでは勝てる時代は終わっており、実行に落とすまでのスピードや、経営という真理についての話に触れている。
浅いですが、企業の戦略的取り組みの事例や、その際に生じる軋轢などが紹介されていました。
コンサルタントとして力をつけるための一説で、かなり体育会系の話が出ており、論理性の高い業界の人ですら、ビジネスで力をつけるためには、ある程度の高負荷が必要だということを言っている点が興味深かったです。
論理力は筋肉みたいなもので、トレーニングをすると付く。というのも印象深かったです。