冨山和彦のレビュー一覧
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間に合わせ?で書かれたコロナショック・サバイバルはコロナのインパクトなど改めて認識をする意味で良かったが、こちらは要は「これから日本企業は変わらねばならないそのためにはリーダーが強い意志を持ってCXを断行しないといけない」という事を大方針として記載してるだけかな。
日本にはL型産業及びG型産業でも地方企業がGDPの9割を占めるので地方創生は日本の大きな課題というのは情報としてなるほどだったけど、この本はそういったL型産業の地方の中堅・中小企業の社長もしくは経営幹部に向けて書かれたのだろう。私のようなそこら辺のサラリーマンではなかなか手をつけられないような改革案が多くいつしか自身が所属している -
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冨山さんの危機感がビシビシ伝わってくる本。
ちょっと危機感を表出しすぎて逆に本質が見えにくくなってしまうかもしれないというぐらいが個人的な見解です。
しかしながら産業再生機構でカネボウやダイエーと直接かかわってきた『経営実務家』(さらに本当に社員の給料が払えなくなるぐらいのキャッシュの生々しさも経験している方)であるたがめ、その経験から発せられるメッセージはしっかりと受け止めねばならないんだな、と思う。
ここのところ多くの本を読んできていて佐宗さんの本とかファクトフルネスからシン・ニホン、両利きの組織を作る、両利きの経営、世界標準の経営理論と読み進めてきたので、おおむね両利きの経営の根 -
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ネタバレ前作「コロナショック・サバイバル日本経済復興計画」に続き、コーポレート・トランスフォーメーション(会社を変える、作り変える)という対策が書かれた本。
感想。「今のままではダメなんだ」という主張が長く続くのです。どれもなるほどと思います。でも、私は早々に、むしろ前作を読んだ段階で「今のままではダメなんだ、変わらないとダメなんだ」と共感済なので、長い主張と自分の期待にギャップを感じました。
この本によく登場する「両効きの経営」も読んだ後なので、、なんとなく道足りないような感想。
備忘録。
・全体の中では少ししか触れてなかったが、地方の国立大学と地方銀行と行政がしっかりタッグを組んで、人材を地方 -
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ネタバレ経営共創基盤/冨山氏のシリーズを漁ってみようと購入。
感想。
業種別の事例、見える化大事、滝グラフ、等は習得したい。
備忘録。
・企業経営上、需要に対して供給力店労働力が不足している状況は、相対的に「景気が良い」状態にあり、経営的な打ち手の自由度が大きい。らしい。
・過去100年で世界の経済規模は40倍になったが、人口は4倍止まり。残り10倍分はイノベーションだ。人口要因よりも生産性要因だ。→100年で見ればそうだろうが、ここ20年とかで見たらまた違う気もするが。
・100mを10秒で走る人を8秒台にするのは難しいが、30秒かかる人を20秒に縮めるのは比較的簡単。ローカル企業の再生 -
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なかなか刺激的なタイトルであり、タイトルで釣っているのかと思いきや、中身も「非情」になるべき、という話であり、そんなに間違ってない。
要は、必要な改革のためにはダメな部分は切り捨てなければならず、それができなければ全体がダメになってしまうのでむしろ良かった部分も含めてみんなが路頭に迷うことになるよ、ということだと理解。
利益を求めない行政分野だとなかなかそうもいかないが、よりよい方向を目指すためには、玉虫色に終わらせるのではなく、しっかりとモノを言って、変革を求めなければどんどん悪くなるというのはそのとおり。苦手ではあるが、マインドは持たなければ。 -
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著者は経営共創基盤の代表取締役。数々の企業再生に携わってきた経歴の持ち主。
経営分析というと真っ先に財務諸表の解釈が思い浮かぶが、それだけでは机上の空論に終わってしまう。実際に企業再生の場面においては一つの見方だけでなく多様なパターンに当てはめて最適な見方を選ぶ必要がある。(もっともそういったことが出来るようになるには経験を積み重ねなければならないが)
PLで全体のストーリーをつかみ、BSでそれを確認する。どんなヒト、モノ、カネ、業務プロセスが絡んでいるかを、PLとBSからイメージ化することを、ケーススタディーを使って説明するのは面白く読むことができた。 -
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ネタバレ画一的な経営分析では、経営の舵取りはできないことを示唆した本。
1.隠れた病気を発見し、今後の治療と将来の予防に役立てるのがリアルな経営分析であって、過去を評価するためのものではない。目線は常に未来に向いている
2.リアルな経営分析では企業ごとの実態の違いに目を向けなければいけない。全てを一括りで扱う投資家向けの財務分析の世界とは違い、りんごとみかんを一律指標で分析・比較してはならない。
3.経営分析はナマの事業モデルをつかまえることからスタートする。みかんとオレンジは、よくよく見ないと区別がつかない。
4.細かい業界専門知識を持つことは、必ずしも経営分析力に直結しない。「結局どうなのか」を