冨山和彦のレビュー一覧
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なかなか刺激的なタイトルであり、タイトルで釣っているのかと思いきや、中身も「非情」になるべき、という話であり、そんなに間違ってない。
要は、必要な改革のためにはダメな部分は切り捨てなければならず、それができなければ全体がダメになってしまうのでむしろ良かった部分も含めてみんなが路頭に迷うことになるよ、ということだと理解。
利益を求めない行政分野だとなかなかそうもいかないが、よりよい方向を目指すためには、玉虫色に終わらせるのではなく、しっかりとモノを言って、変革を求めなければどんどん悪くなるというのはそのとおり。苦手ではあるが、マインドは持たなければ。 -
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著者は経営共創基盤の代表取締役。数々の企業再生に携わってきた経歴の持ち主。
経営分析というと真っ先に財務諸表の解釈が思い浮かぶが、それだけでは机上の空論に終わってしまう。実際に企業再生の場面においては一つの見方だけでなく多様なパターンに当てはめて最適な見方を選ぶ必要がある。(もっともそういったことが出来るようになるには経験を積み重ねなければならないが)
PLで全体のストーリーをつかみ、BSでそれを確認する。どんなヒト、モノ、カネ、業務プロセスが絡んでいるかを、PLとBSからイメージ化することを、ケーススタディーを使って説明するのは面白く読むことができた。 -
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ネタバレ画一的な経営分析では、経営の舵取りはできないことを示唆した本。
1.隠れた病気を発見し、今後の治療と将来の予防に役立てるのがリアルな経営分析であって、過去を評価するためのものではない。目線は常に未来に向いている
2.リアルな経営分析では企業ごとの実態の違いに目を向けなければいけない。全てを一括りで扱う投資家向けの財務分析の世界とは違い、りんごとみかんを一律指標で分析・比較してはならない。
3.経営分析はナマの事業モデルをつかまえることからスタートする。みかんとオレンジは、よくよく見ないと区別がつかない。
4.細かい業界専門知識を持つことは、必ずしも経営分析力に直結しない。「結局どうなのか」を -
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・性悪説でも性善説でもなく性弱説で見ると見えてくる
・相互安全保障を目的とした会議や根回しの業務量は人と人の組み合わせの数に応じて増えていく
・組織のハコをいじっても、成果主義を導入しても、それらが現実に仕事をする人間の根源的な動機付けに響き、シンクロしていないならば絶対に機能しない。
・戦略が仮説にすぎないことを本質的に理解し、やってみて、検証することに精力を注いでいる会社こそ、経営戦略が実践されていると言える。
・79 四つたして4で割る
・管理職の地位で付加価値を生むには相当の能力が必要
・ストレス社会というが硫黄島決戦に投入された兵隊たちを超えるストレスが現代に存在するだろうか。
・ク -
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【ノート】
・著者の一人である増田氏による前著「地方消滅」が総論的なものであったのに対して、本書はかなり具体的に踏み込んだものになっている。
・本書は知事経験者である増田氏と、東北で経営者として活躍している(らしい)冨山氏との対談形式になっている。このためか、地方自治における実例や弊害についての言及が具体的で分かりやすい。例えば「必要なのは共働きで500万稼げる仕事(冨山 P37)」や、「首長が変わると議会がガラリと変わる(増田 P89)」などという発言はかなり具体的。また、悪しき平等主義のため、余裕があると「選択と集中」を実行することができない、というのもリアルなご意見。「北海道の農業は( -
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産業再生機構でCOOを務めた冨山和彦氏が日本企業の競争力低下の原因となる構造的問題を語っている。書中何度も引用される、ゲマインシャフト=共同対社会、ゲゼルシャフト=利益追求社会というくくりは正直わかりにくい。当然、前者が日本、後者が欧米ということであるが、ドイツ語で聞き慣れない概念なので、簡単なことがむしろわかりにくくなっている嫌いがある。説明がわかりやすいだけに勿体ない。
本書では、日本のこれまでの競争力の厳選は、経営トップやそれを構成する一部の高学歴エリートではなく、現場の人たちの底力にあるとしている。カネボウやダイエーなどの再生の実例を通じて、日本の不振企業の問題の本質をえぐり出してい