冨山和彦のレビュー一覧
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リーダーの心得、リーダーの選び方
概要
・なぜリーダー君主論を学ぶべきなのか。マキャヴェリの時代と同じく今は有事だから。サラリーマンの出世のゴールが社長という時代ではない
・リーダーに求められるもの。君主論から抜粋。非情に改革は徹底的にスピードを持ってやる、抵抗勢力への温情は仇
・リーダーには規範やふるまい、外見も求められる。演技でよい、見せ方が大切。威厳を保って孤独でよい
感想
君主論本編を読んでみたくはなったが、本書の内容は冨山氏の普段の主張と同じであり、新たな発見はあまりない。
・経営者の選び方も既視感あり。三品教授が2010年以前から主張してきた内容、ようやく浸透してきたものの、まだマイナーであり、そこに一石を投じている。
・★規範を作る、というのが識学と似ている。識学は細かいルールまで決めるが、こちらは行動規範のレベル。組織や人材のレベルによってはこれでいいかもしれない、というのが気づき。 -
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順風満帆で挫折を経験しないことには、成長に繋がらないとの話。
挫折=能力以上のことに挑戦した結果であって、それが伸び代になる。
また、打たれ強くなる+敗因分析で、次の戦に活かせる。
常に非主流-人間が野党的。
ラインから外れた彼のことだ…口を開けば否定。
自らが能動的、建設的に考える力、現実的で実行可能な提案を行う能力が身につかない。
成長の一例…どうしたら、あの意見に反論できる?自分の考えを補強するには何が必要?
→結局、逃げずに考えないことには、成長できない。
果敢な決断と平然と先送りの使い分け。
→即決しなくてもいい判断も、立派な判断。
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Posted by ブクログ
コロナによる危機をどう乗り越えていくか、2020年4月時点で書かれている本。
過去にもリーマンショックや東日本大震災などの危機が起こっているが、歴史の中でどのように乗り越えてきたかを改めて知る必要があるということ、それに対して今回のコロナショックによる危機はどのように違い、それを乗り越えなければならないのかについて考える必要性を感じた本。
日本においては封建的な経営スタイルでDXや変革を起こす上で前提として組織構造の変化が必要であること、危機を乗り越えるためには財務面としてCFや自己資本など資金繰りに強い財務体質を持っている必要があること、経営者、リーダーとして、何が問題なのかを本質的に捉えいい意味で外的要因に左右されない意思決定が必要であることが学びとなった。
また危機に対応していった先の世の中の動きがどのように変わっていくのか、未来を見据えた上でどのような対応が必要かを考えなければならない。 -
Posted by ブクログ
この高度成長期を支えた発想、つまり「工場内ではヨコ割り、事業部門間・企業間ではタテ割りで経験を積み、熟練を磨きこむことが強い」「業種というタテ割りの中で戦う/政策を考えると勝てる」という、我が国官民に共通のふたつの発想を打ち砕いたのが、デジタル化である。政府もビジネスも、かつてはIT産業、いまでいうデジタル、スマートビジネスを上記の発想・ロジックの延長線上でイメージした。つまりは新しく「IT産「業」が既存の業界の外側にできたかのように考えて戦い、敗れた。それが我々の経験したことである。だからこそ、我々はいま新しいロジックを理解し身に刻まなければならないのである。
■上がってから、はじめて下がる――まずは抽象化、そののち具現化してみる
このビジコンとインテルとの出会いにはデジタル化の本質の全てがある、と私は考える。まずデジタル化のロジックとは「具体ではなく抽象」だということ、つまり「この手を打てばいま目の前にある具体的なもの以外のものも含めて、何でも処理・解決できてしまうのではないか」という発想である。1種類のものを、もし可能であれば1種類に落とし込めないか、そしてそのときに今は目の前にはない計算機、さらには他の電子機器のことも「探索」しイメージしようという発想である。
少し脱線するが一つの経験談をお話ししたい。私が東京電力の経営に参画していた時代、旧知のスイス企業を訪ねたことがある。ランディス・ギアといってスマートメーターでは世界のトップ企業であり、訪ねたのは社長のウンバッハ氏である。一時はシーメンスの傘下だったのだが、当時は東芝と産業革新機構が株式を保有していた。サイモン氏も実はドイツ中堅企業にスイスのドイツ語圏にある企業を含める場合が多いので、「隠れたチャンピオン」企業の一つと言ってもよいのだろう。しかし、ウンバッハ社長を訪問した理由は、スマートメーターの件ではない。世界の電力会社、ガス会社、水道会社と取引のあるランディス・ギアの社長から見て、電力会社の次の10年の課題は何であり、どんなエネルギー企業の動きに着目しているか、それが聞きたい点であった。ウンバッハ氏は、独自の資料に基づいて雄弁に説明してくれた。そしてその話は、世界的なコンサルティングファームなどから聞く話とはまた一味違う「芯を食った」話であった。これもまた、隠れたチャンピオン企業は、顧客の将来課題から発想しているということを示す忘れがたいエピソードである。
ミン・ゾンはアリババが担っているメカニズムは二つだという。一つがネットワークコーディネーションであり、いま一つはデータインテリジェンスである。それを中国的に「陰と陽」として表現している。ネットワークコーディネーションが陽、データインテリジェンスが陰である。ネットワークコーディネーションは、アリババが創業以来関わってきた、オンライン小売市場のタオバオに関係するプレイヤーの間のコーディネーションを指している。関係するプレイヤーは、売り手としての出店者、買い手である消費者、卸売、メーカー、決済事業、ソーシャルメディア、広告、そして出店者をサポートするサービスプロバイダーなどである。その間をデータでつないで最適になるよう調整することをネットワークコーディネーション、と言っている。
…デジタル化とは、最も単純なゼロイチの物理的な表現から、現実に存在する複雑な人間の実課題を解決することの間を共通のレイヤーをいくつも積み重ねることで連結しよう、というメカニズムである。
人間の実課題とコンピュータの物理的基盤がどんどんつながり始めている。それは、単なるゼロイチの計算の速さ故、半導体の能力故、そしてデータの量故ではない。アルファ碁の事例で説明したように、囲碁の盤面のパターンと勝ち筋の探索を純粋な計算能力だけで突破しようとすれば、超天文学的なことになる。もともとアルゴリズムとは(ディープラーニングまで持ち出さずとも)、できるだけ早く計算結果に到達できる手順のことを指している。ミン・ゾンがアルゴリズムで動いていない会社はスマートビジネスでないというのは、言い換えれば、会社自体が計算結果(データから価値を生むソリューション)に早く到達できるかたちになっているか、を問うているのである。その「早く到達できるかたち」を、アリババのようにかなり内製化しているか、あるいはクラウドサービスを利用して外部のものを大幅に利用するかは別として、どちらにしてもそれを実現しているのはレイヤー構造をしたソフトウェア群である。
そして、このレイヤー構造をしたソフトウェア群は、データを処理すればするほど、使えば使うほど精巧になるという進化を指向する存在でもある。
当時聞いた話で最も目から鱗であったことの一つは、製造業の仕組みは、とどのつまり二つのタイプに分類できる、ということである。一つが組み立て加工型、いま一つがダイセルを含むプロセス産業型である。この二つには大きな違いがある。
組み立て加工は、ラインを組んだ流れ作業であり、その間で部品・中間材の受け渡しが行われて最終製品に至る。換言すれば、人が工具などを使って働きかける作業を幾重にも繰り返して成り立っているということになる。トヨタのカイゼン方式が活かされるのはこうしたケースである。この方式では不具合があるとラインを止めることになるのだが、その不具合の原因となった人の行動を洗い出し改善することで、ラインを止める時間がどんどん短くなり、かつ流れ自体も速くなる。第2章で紹介した小池和男の分析対象となった日本の熟練の典型的なケースはこちらであろう。
プロセス産業はこれとは大きく異なる。これも単純化すれば、液体や気体が設備配管のなかを流れている工程だからだ。こちらの場合は、不具合があって設備の稼働を止めるというのは本当の最終手段であり、その時間の長短を梃子に生産性を改善するということはできない。稼働を停止しないために行われるのが、前述した安定化のための予兆監視と介入だということになる。
また、組み立て加工産業の仕組みを模式化すると、工場の入り口には多種多様な部品があり、出口には限られた数の完成品が並ぶというイメージになる。N(多数)から1を作るという考え方である。これに対して例えば化学産業の工場やサプライチェーン全体を見るとその逆になる。極端にいうと、入口には原油しかない。これに対して出口でできる製品は多種多様である。1からNを作る作業だ、ということになる。
■アーキテクチャ理解の急所
データの場合/夜食のラーメンの場合
・アーキテクチャの目的
データを転換して価値、 ソリューションにする。
/食材に手を加えて美味しいラーメンにする。
・コンポーネントの役割
データを変換して、得たいデータの状態にすること。それで達成したい差分。
/食材に手を加えること。それで達成したい差分。麺を好みの硬さに茹でること。
・間違ったコンポーネント理解
ソースコード自体と同一視する。
/「100℃のお湯で3分間茹でること」と同一視する。
・レイヤー構造とは
データを転換するステップの積み重ね。
/食材に手を加えるステップの積み重ね。
・レイヤーとは
同じレベルのコンポーネントを並べたもの。
/同じ段階の手順(「麺を茹でる」「スープを温める」)を並べたもの。
・インターフェースとは
コンポーネントの中で行 われている処理を他のコ ンポーネント、上位のレイヤーから見て隠すこと。
/スープは「温めたもの」 は「茹でたもの」といちいち言わずに済ますこと
とは
・レイヤーを積み重ね、コンポーネントを増やすとできること
人間の実課題のソリューションの多くをデータから作ることができるようになる。新しい価値を持ったソリューションも生み出すことができる。
/ラーメンはもとより、世界中の料理が作れるようになる。新しい料理も生み出される。 -
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DXを推進していくには、そもそもそれを推進していける組織としての体制を変えなければいけない、というのがCXという考え方である。
日本の会社では、終身雇用や年功序列という制度、高度経済成長期での大量生産、販売にあった体制はそれはそれで合理的であった。ただ、現在は破壊的イノベーションにより業界によってのビジネスモデルは変わり、新しい時代のデジタル型のビジネスモデルの領域ではこれまでのようなモデルでの成長はできない業界が増えている、今の時代に合わせて会社の体制に変革をしなければならないということである。例えると、ある程度定型的にゲーム展開ができる野球と、常に連続的に状況が変化していく中でゲーム展開するサッカーと、やる競技が変わるくらい違う。
学びメモ
・スマイルカーブ現象
バリューチェーンの川上と川下のレイヤーは付加価値を生み、付加価値率が高いが、その間に挟まるレイヤーは付加価値率が低くなる
・EMS
付加価値の低い工程を複数社からまとめて引き受けて規模効果を出し人件費の安いところでローコストで請け負うというビジネスモデル
・ファブレス
生産工程を外注して自らはデザインやマーケティングに集中する、等
スマオルカーブの右側の領域を抑える産業アーキテクチャを構築できるかが重要。
イノベーションの時代を戦うには、既存事業を深化して収益力、競争力を強固にする経営と、イノベーションによる新たな成長機会を探索し、ビジネスとしてものにしていく経営の、両効きの経営が求められる。その両方ができるような組織能力を身につけ、アーキテクチャを変容するのがCX経営である。
戦略と組織密接不可分である。
その他
日本企業のこれまでの成長過程と、その中で破壊的イノベーションを起こした企業、変革に対応して回復した企業の事例がいくつか載っているのが参考になる。
また、求められる人事組織管理、組織体制、財務体質などもまとまっている。
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Posted by ブクログ
挫折と挑戦を繰り返していくことで、自ら打たれ強いリーダーとなろう、がメッセージではないかと思いました。
本書の中で、言いたいであろうことが分散していて、まとまってないように思えてちょっと残念でした。
どちらかというと、ロジカルではなく、著者の精神論、思い込みのようにも感じたところ、散見されました。
気になったところは以下です。
・どんな大企業であってもイノベーションのジレンマ、すなわち、破壊的イノベーションの時代においては古くて大きい会社ほど破壊されるリスクが高く、結局、ユートピアなどどこにもない。
・中間管理職という仕事が急速に消滅していっている。従来の中間管理職の仕事はいわば、監視、モニタリングだだった。もう一つは、組織内、組織間の調整、根回しである。
・いい人ほど、多くの人を不幸に追い込む。倒産や起業における失敗を余儀なくされた企業のリーダーの多くは、皆人間的にいい人である。
・いい人から脱却し、マキャベリズムを身につけよ
・明治維新は、倒幕までは革命と言えず、同じ士族階級同士の権力闘争に過ぎない。士族の反乱をすべて平らげることによって、はじめて明治国家は、江戸時代のシステムからわかれることができた。
・うまい撤退、三つのコツ ①撤退基準を持つこと ②退路と撤退の道筋をあらかじめ用意しておくこと ③決断を速めない、あえて「決めない」のも一つの手
・成功の要因の5割は「運」である。天の時、地の利、人の和が結果的に作用したもの。
・忙しければ悩まない。悩んでいる暇があれば、とにかく働け
・抵抗勢力を切り崩す。正攻法だけでなく、外堀を埋めるように徐々に、相手を追い詰めるコツを習得する。①固有名詞を敵にしない。②孫子・君主論をテキストにする
・信頼できる関係とは、何度も修羅場をくぐりながらも壊れなかった関係である。
・リーダーに問われる「悪いことを伝える技術
・すぐに役に立つものは、すぐに役にたたなくなる。 慶應義塾大学 小泉信三氏
・リーダは、「捨てる」を選択しなくてはならないのだ。⇒これって集中と選択では?
・「魚は頭から腐る」、破綻した会社の多くはトップから腐っていくものだ。逆に言えば、現場の社員一人ひとりは、総じて高いスキルをもっているものだ。
・中間管理層の悲哀は、部長でも、課長でも同じ、役職についたら、「トップリーダ」の心構えで仕事をする
目次は以下の通りです
はじめに 厳しい時代を楽しく生き抜くリーダーになろう
序章 「修羅場」の時代のリーダーシップ
第1章 リーダーは「挫折力」を手に入れよ
第2章 ストレス耐性を高め、失敗を笑い飛ばせ
第3章「人間関係の泥沼」を楽しみ、糧にする
第4章 リーダーに仕事は「捨てる」ことである
第5章 強力かつ危険な「権力」をリアルに使いこなす -
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またかー
この手の本は、
おじさん著者が、
同世代の窓際社員批判し
過去の日本の成功体験から機能的に若者啓蒙が多い。
と思って読んだ。
ただ日本のタスクを何にすべきか?
考えながら読んだところふと気付きを得た。
過去の日本の成功体験は
世界にものがなく、戦後日本にもものがなかった。
モノづくり日本となった日本が、
たまあま世界の利害と一致した。
故に一見成功している様に見えた。だけじゃないか?
と思い始めてきた。
最初から戦略なんてなかった。
結果うまく行っただけで。
日本がどう勝つか?話てるうちは日本は勝てない。
世界をどう勝たせるか?の視点で日本のタスクを決めれる事がスタートだな。
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Posted by ブクログ
流読。おそらく肝をつかみきれていない。
要再読。
世界をパターンの組合せでとらえなおすことの重要性。
膨大なデータを価値に転換するシステムを表現・設計すること、この違いをどう理解するか。
◯企業が「地図」を読んでデジタル化の時代にビジネスを展開するということは、エコシステムの一部になることを通じて、その地図自体を描き換えるということを意味している。あるいは描き換えられるかどうかが、企業のDXそして経営の成功を意味している。
◯高度経済成長期を支えた発想
「工場内ではヨコ割り、事業部門間・企業間ではタテ割りで経験を積み、熟練を磨き込む」「業種というタテ割りの中で戦う」
→暗黙知化、デジタル化の中ではコード化できるか
◯上がってからはじめて下がる
「まずは抽象化してみて具体化する」
→この手を打てばいま目の前にある具体的なもの以外のものも含めて、何でも処理・解決できてしまうのではないか
・世界の中ではヨコ割りだった日本企業の経営が、いつしかタテ割りになった
→グローバル化・デジタル化により、共通的な手法で解が出る水位が上がっている
◯デジタル化のかたちは
「深いレイヤー構造を使ったネットワーク」
→共通するOS、特定の目的のためにアウトプットするアプリケーションの間に何層もの言語翻訳、中間解があることで深み(様々なニーズにたどり着く)
→完全に定型化でもランダムでもない、適度に良いつなぎ方をすることでイノベーションを生むネットワーク
○アーキテクチャの機能:スマートシティであれば、エネルギー効率、移動の便利さ、教育の質、高齢者への配慮、プライバシーの保護など様々視点があり、それら複数の軸に分かれているものを、あr棚横断的なレイヤーをつくることで、両立可能なパターンを探索。パターンランゲージの活用。