冨山和彦のレビュー一覧
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なぜだか分からないが地元の県庁関連で、DXに関する意見交換会をしたいから参加してくれと言われ、付け焼刃で読んだ一冊。世の中にあふれているDXという名の単なるICT活用術とは一線を画した書籍であり、本質に迫ろうとしている(迫っている?核心をついている?)書籍であるとは思うが、なにせ自分の理解が追い付かない。久しぶりに仕事以外の書籍で、線を引き引き読んだものの、なんだかなあ。手っ取り早いHow toを求めている人にはまったく向いておらず、また、本質的にDXを考えたい人にとっても、どこまで著者とシンクロして理解できるかは、なんとも評しがたい。
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挫折ってなんだろうと考えたくて借りた。
書かれていることは、パワフルで、しかも経験に裏打ちされており力強い。経歴も実績も凄まじい。
不確実性が増す世の中で、挫折を経験したリーダーが強いという本旨も納得できる。
ただどうしても、同意できない部分が一つある。
肝心の筆者の挫折がそこまで挫折に見えてこないのだ。
学生時代に司法試験落ちたとか、ボスコンから新規立ち上げに行った話しとかが語られいるのだが、挫折というより本人は楽しんでいるのではと感じてしまった。
コレは本当にどうしようもないな。辛いなあ。
という挫折とそこからの立ち上がりの経験の話を聞きたかった自分は求めすぎなのだろうか。 -
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ネタバレ社外取締役の役割みたいなのを知ることができる。
月に1回とかで1000万かーという感じで読み進めつつ、ためになることもいくつかありました。
ガバナンスが必要になるのは、不祥事を起こさないためであるが、これが起こるのは「既存事業が赤字とかで危なくなった時」「社内の権力闘争で告発事象が発生するとき」といった、不健全な状況になった時なので、しっかり成果が出ていれば無縁なものだと思う。ただ、企業は何かしら失敗することもあるので、その時に隠さない体制づくりが必要なのだと感じる。
モラルとか、企業理念とか、そういった教育ができていればいいんだけど。
もう一つ、ダイバーシティについてスッキリした。ダイ -
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抽象的な話が基本だが、たとえや具体例が豊富なので面白かった。
乱暴にまとめるなら、「DXの本質は抽象化で、ハード部分からUXまでレイヤー構造で捉えることが重要。それに合わせて組織構造を変える必要があるし、課題に応じた地図を作成してそれを見ながらDXサービスのパッケージ選択&内製開発を進めていくのが良い」といったところだろうか。
そして、それをまとめて比喩的フレーズにするなら「本屋にない本を探す」になるだろう。
世界一のレストランと言われたエルブジ、漱石のF+f、ネットフリックスの組織作り、ダイセルの生産革新といった具体例が印象に残っている。
自社のDX戦略を考えるにあたって、ウォードリーマップ -
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・不要な事業を捨てることが企業の生き残りには重要
・企業は箱でしかなく、重要な事業さえ生き残っていればそれでよい、企業組織の存続にはマクロ的には意味がない
・これからは、大企業のプレーヤーが多いG(Global)と、小売りや交通、福祉、医療といった地域密着型のサービスが基本となるL(Local)の2つの経済圏がある中で、今後はGDPの7割を占めるLの世界が日本経済のカギを握る
・Lの世界では地域と顧客への密着、そして精緻に緻密に執念深く経営することが必要
・企業経営の本質とはつまり、「情理」となる共同体の基本原則をよく理解した上で外部環境の変化と折り合いを付け、「合理」(市場競争の経済原理)に -
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業界毎にみるのではなく、レイヤーごとにビジネスが構成され、よりユーザーに近いレイヤーの闘いに遷移してきている。
レイヤーを意識した考え方への転換がDXのポイント。
経営とデジタル化、双方から歩み寄って産業構造を変革する(IX)
これまでの日本
業種という仕切られた枠の中で競争してきた
デジタルはデジタルという業界を考えていて負けた
デジタル時代に必要な考え方
・いきなり具体化して細部に入るのではなく、一度抽象化して何でも一気に片付けられないか考えてみること
レイヤー構造
アリババはクラウドベースの膨大な計算能力を支える物理的インフラと、その上に乗るデータ解析のためのアルゴリズム -
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期待したほどには面白くなかった。
1962年、経営学者チャンドラーは名著『組織は戦略に従う』を著した。これはGMやスタンダードオイルなど、当時の米国トップ企業の事業部制を中心にした研究に基づく著作で、要は環境に適応した正しい戦略に合わせて組織づくりを行うべしという説である。これに対し、1979年に経営学者アンゾフは、多角化において組織の抵抗によって戦略に適合した組織づくりは難しく、むしろ組織能力、組織特性に合わせた戦略を構築すべきとして、「戦略は組織に従う」というコンセプトを提唱する。
私の実感で言えば、破壊的イノベーションの時代の今日、おそらくどちらの概念もうまく機能しない。戦略的ピ -
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ネタバレ「コロナショック・サバイバル」に続けての一気読みとなりました。
まだまだビジネスパーソンとして勉強不足な為、自分の知識の無さが露呈する一冊となりました(汗)
知らない言葉をググりながら読んだ為、結果読み終えるのに2日かかりました。
それでもしっかりと理解したと言えるほど読み込むことが出来ませんでしたが、382Pにおよぶ本文の内容は巻末の「おわりに」に集約されていました。
【以下、原文】
本書では、その原点に立ち戻り、会社のありようを大きく変容、トランスフォーメーションする現実的な運動論を通じて、その積分値としてより良い社会の再構築、微分値として個々人のより良い生き方の再構築の方法論を考