冨山和彦のレビュー一覧
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ネタバレこれからの日本のいく末可能性について考えるべく読書。gとlの社会は構造が違うという話。改めて興味深い
メモ
・製造業、it業はグローバルの経済特性。規模の経済・ネットワークの経済性が効きやすく、国際競争に巻き込まれやすい。
・ローカル経済圏はコトの価値。分散的な経済構造、密度の経済が働くことが多い。
・新陳代謝の不足
・グローバル優良企業はトリプルテン(利益率・ROE・成長率)
・Gの世界の戦略 高株価・新陳代謝・成長産業・労働市場
・銀行も通信もローカル産業。グローバルかどうかをみるには寡占度合い。
トップ10位でほとんどをしめていたらグローバルの産業
・再生における問題の本質はBSでなくPL
・ローカル経済は緩やかな退出と寡占化を
・ローカルの場合、ベストプラクティスアプローチが有効。同一地域でなければ、競合とならない
・緩やかな退出を促進するためには資本市場や製品市場でなく、労働市場から。最低賃金をあげる。 -
Posted by ブクログ
・新卒一括採用で終身年功制のサラリーマンとなり、同質的、連続的、固定的なメンバーで一つの会社で集団的な改良的イノベーション力、オペレーショナルエクセレンスで延々と戦い続ける。この「日本的経営」を軸とした会社と社会と人生のモデルが成り立たなくなっている。
・事業モデルと競争メカニズムの変化が要求する組織能力の変異幅が、改良的な範囲で済むときは、同質的、連続的、固定的メンバーで構成された組織は強い。しかしそれを超える、スポーツにたとえれば野球からサッカーに代わるくらいの変異幅になると脆さを露呈する。今の日本企業、特に旧来の大企業の現実。。。 -
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◎ガバナンスシステムや組織人事制度をまるっと変えて、イノベーティブな組織になっていくべきという論は理解。だけど、それが内側からでは絶対的に難しいんだよなぁ、、、というのが実感。
◎富山さんがみちのりグループというローカル交通機関の会社を運営しているとは知らなかった。彼らのセオリーを実践する場なのだろう。おもしろい!
◎「P265 目指すべきものが変わっていくことが間違いない時代には、目指すべきものが変わることに対応する組織能力を持っている企業が両利き経営(深化と探索)の時代の勝者になっていく。」
個人の生き方としては、大手企業や政府組織に属すること自体、未来のないことだとあきらめて、伸び盛りの若い組織に移るべきなのかも。個人内で深化と探索すべき。
組織人としては、自分の手が届く範囲で、イノベーティブっぽいことをしていれば、当面評価されるのではないかな。上のおじさんたちは、なんせ自分たちでは絶対に変われないから。
・異質なゲームと異質な敵と出会った時に、その本質的なリスクとチャンスを理解し、果敢な戦略的なピボット、組織能力上の大きな変容を決断し、完遂すべき。 -
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DXの本質について説明を試みた書籍であり、それはアーキテクチャーやレイヤーといったもので表現される産業構造を変革する道具であり、思想であることと受け止めた。特に「本棚に無い本をみつける」といった表現にあるように、既存の技術やサービス(本棚に存在する本)をしっかり把握した上で、それを組み合わせたアーキテクチャーとすることで、新たな本に相当する価値を生むことができる。それを徹底的に探究することがこれからの時代求められていることであると。
メッセージは世界がテクノロジーを活用して変革に向けて邁進している中で、自らがどうあるべきかを徹底的に考えるべし。というのが本書から得られたメッセージであると受け止めた。 -
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DXが何なのか、ということを知ろうと思ったときに最初に読むには良い本なのではないかと思う。
DXの事例などをまとめた書籍を読んだことはあったが、それは言ってみればデジタル化の事例集のようなもので、その背景にある思想には考えが及ばない。
本書は、DXの背景の思想、GAFAが描いている戦略などをある程度抽象化した視点から述べている。このため、自分の仕事に適用しようとした場合、考える必要があるが抽象化しているため汎用性も高いのではないかと思う。
一方で、料理を例として多用するなど、抽象化されているからと言ってわかりにくいということもなく、著者の独りよがりになっているということもない。
本書の解説では冨山和彦氏が”本書を読んでデジタル化の本質的な意味合い、そしてIXの衝撃の実装をりかいできない(中略)とすれば、今後、ビジネスの最前線で戦い続けるのは難しいかもしれない。”と書いており、意味合いを完全に理解できているといい難い自分に不安もあるが、何度か読んで理解を深めたいと思った書籍。 -
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事業再生業界で有名な富山氏が事業計画に焦点を当てて綴った書籍。他にはないポイントの具体性は魅力であったが、例に対する道筋はほしかったり変数に分解せず「売上高は10%増」「人件費は横置き」等の根拠がないヤマ張りは意味のない計画に過ぎないと、事業計画にも関わらず蓋然性が高いとものは計画未達に終わるのは最もだ。また、社長に報告する際は、売上増加率等の事実よりも「1年後、3年後、5年後に会社や事業はどうなっているか、何を目指すか」「どの前提条件を達成できることが、事業計画のポイントか」を意識したい。
事業計画の残念なパターン
1.想いのアピールはあるが、数字になっていない
→「前年比10%の売上増加を目指します」「管理可能費全体で10%の削減を目指します」という根拠の見えない数字になっておりぐ、具体性がない
2.実行責任者が関与しておらず、無責任な計画に
→事業部門を巻き込まずに企画部門だけで作成しているため、実行現場の納得かんを得られず、作ったあとに日の目を見ない
3.作ることだけが恒例行事として定着している
→毎期の恒例行事として、各部門で定型フォーマットを埋めて提出しているものの、パーツだけを考えて作業した内容の合算にすぎず、作ることが目的になってしまっている
事業計画策定のステップ
イ.事業内容・財務状況の外観を把握する
ロ.将来業績にインパクトを与える変数を把握する
売上→数量×単価
広告宣伝費→内訳把握→web広告、サンプル配布、展示会参加件数×出展料
人件費→人員数×単価→年代別や職種別の単価
ハ.外部環境(市場希望、競合他)も把握する
例えば「A製品で売上を伸ばし、増収増益を狙う」という場合、これだけでは事業計画とは言えず、「A製品をどれだけ売って、対応するコストがいくらだから、利益はいくら、ゆえに増収増益」というところまで数字をもって説明できて初めて、事業計画と言える。
IGPIが再生計画を作るとき、「どの程度まで利益を確保する必要があるのか?」「改善する必要があるのか?」を最初に算出し、見極めを行う。1つと目安として捉えているのは、借入金に対してEBITDAが5分の1程度の水準である。
事業戦略立案する際には
1.インダストリーにおける「エンドゲーム(最終戦争)の姿」や「勝ち組の姿」を洞察すること
2.そこに行き着くための「勝ちパターン」(ゲームのルール、1つあるいは複数の成功のセオリー)を見極めること
3.それを鏡にして、自社の競争力の源泉(コアコンピタンス)や経営モデルを照らし合わせてみること
4.自社にとって固有の勝ち抜きシナリオ(自社の事業戦略)を導き出すこと
※差別化=競争優位×持続性
①潜在顧客からの視点では、重量の差が購買の意思決定と重要な要素であり、その差異ゆえに他の製品よりも高い満足度を見出し、高い経済負担も覚悟すること
②供給側の視点では、そに差別化された要素について、他社が容易に追随できず、その格差が比較的長期に維持される仕組みを供給側が組織内に内在化していること
3C
市場性
①市場のセグメンテーション
→どこからどこまでが隣のセグメントと事業展開上で優位になるのかを見抜くことが本質
②市場の量的変化
→市場規模や成長性がどうなっていくか
③市場の質的変化
→使用、所有、購買の各々の行動の変化や最終購買者に影響を与えるチャンネルの変化を見ていく。そのうえで、これまでの製品・サービスコンセプトや売り方がこれまでと同様でいいのか、大きく変化させるべきか、要するに市場に刺さる打ち手を大きく変えるべきかを推察しにいく。
競争
①業界の競争の構図
→インダストリー全体でみると、どのような付加価値と分配になっていて、価値の取り合いがどう起こっているに関心をもちたい。さらに、顧客側の視点から見たとき、異業種間の競争も存在することは頭に入れておいたほうがいい。その視点からは、誰と誰が間接的に、何で競合しているのかがみえてくる
②競争密度の高低
→競争密度が高いほど儲けにくい。開発競争であろうと、価格競争であろうと、競争が熾烈になるほど、儲けシロはどんどん減っていく
③競争の流動性の高低
→競争のルールが比較的固定的であれば、その市場における企業の序列は変化しにくい。変わる局面では、全方位を守らないといけない、今までのやり方とのジレンマを抱えるトッププレーヤの方が動きが悪い場合が多く、大きなスキが生まれる -
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足元の新陳代謝
新しいセーフティネットとガバナンスにより、L型の企業のCXを進めることで、日本再興は可能。
■概要
日本経済の中心はG型ではなくL型の地域経済(GDPで見ても労働者ベースで見ても)。新陳代謝というと、古いものを淘汰する過激なものに思えるかもしれないが、自然に緩やかに入れ替わる仕組みのことを指す。
緩やかな新陳代謝ができない根源は補助金づけのゾンビ企業と、補助金に依存せざるを得ない個人保証の仕組み。企業の救済と個人の救済を分けて考えることが大切。
そのためには地銀や地方大学のあり方も鍵になってくる。
■所感
前著「なぜローカル経済から日本はよみがえるのか」と方向性は同じだが、コロナという有事の状況をふまえた観点が補足されているので、新たなインプットはあった。特にエッセンシャルワーカーとされる人たちが過酷な労働環境かつ低賃金で働いていることが浮き彫りになった中で、L型経済の健全な新陳代謝がエッセンシャルワーカーを新中産階級労働者に押し上げるのことの必然性に納得。 -
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最初の緊急事態宣言が出た2020年4月のわずか1か月後に発行されており、内容も経営者向けにまずはどうすべきか、ということを語っているため、1年後の現在に読んで役に立つかどうかはわからない。しかし、非常に現実的に書かれており、将来についても決して楽観的ではないため、「こんなこと言ってるけど今は違うよね」となっていないのは素直にすごいなと思う。
自分は経営者ではないので、手持ちの資金がショートするという感覚は分からないが、危機にはひとまず資金を確保せよ、というのは覚えた。
修羅場の経営の心得
(1)想像力:最悪の想定を置き、最善の準備をせよ
(2)透明性:Bad Newsをあらかさまにせよ、信用毀損をおそれるな
(3)現金残高:短期的なPL目標は本気で捨てろ。日繰りのキャッシュ管理がすべてだ
(4)捨てる覚悟:何を本当に残すか、迅速果断な「あれか、これか」の「トリアージ」経営を行え
(5)独断即決:戦時独裁ができるトップ、姿が見えるトップを選び、真の「プロ」を集めて即断即決、朝令暮改
(6)タフネス:手段に聖域を作るな、法的整理でさえ手段に過ぎない
(7)資本の名人:2種類の「お金」を用意せよ(つなぎ資金と長期的投資)
(8)ネアカ:「国民感情」に流されず投資や買収に打って出よ -
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ウォードリーマップという整理が参考になった。
プラットフォームは
①内製開発すべきもの→
②パッケージをカスタマイズして使うべきもの→
③外部調達すべきもの
という段階に分かれており、徐々にSaaSとして調達可能となっていく。
自社の競争優位性に繋がる領域は開発なりカスタマイズすべきという判断になり、優位性に繋がらないなら外部調達すべき。
そして内製開発したものを外部にSaasとして販売することで新しいビジネスモデルが生まれたりもする(AWSやキーエンスのBIとか)
データ=情報を解釈可能でアクションを促す情報(示唆やインサイト)に変換する仕組みをこの本ではコンポーネントと呼んでいる。
同じレベルのコンポーネントを並べたものがレイヤーで、レイヤーの集まりがアーキテクチャだという。
いわゆるエコシステムのようなものをコンポーネントやレイヤーという表現をしていると理解した。
DXとはビジネモデル変革のために、こうした外部のエコシステムを有効活用しながら取り組むべきというのが本書の趣旨かな。
確かにエコシステムを構築した企業、そして次にそのエコシステムを使い倒している企業が高成長していると思う。