冨山和彦のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ニッポンのカイシャがこのVUCAの時代に生き残るために、再生のプロである著者が状況認識、叱咤激励およびアクションプランを提言した一冊。難しい理論を用いず、わかりやすい語り口。
表紙には「JAPAN: CX for DX」とあり、DXによる変化を意識したCXとも読める。
キーワードは「両利きの経営」、つまり既存事業の深化によりキャッシュを生み出し、それを新規事業の探索に投資することで、サステナブル経営を実現しようというもの。カイシャの仕組みや慣習を憲法に見立てて、それを改憲せよと、具体的項目を列挙している。
大企業向けだけでなく中小企業向けもあり、ニッポンのカイシャ変革への熱い想いがよく伝わって -
Posted by ブクログ
いや面白かった、すごかった、文句なしの★5つです。
昨年に読んでいたのですが、読書レビューもしたく再読したのですが、よかったです。すごく理解が深まりました。実際に自分で何か行動に移せる(アウトプット出来る)かは不明ですが、読み終えての達成感がありました。 あとは、この本が読めるまでにいろいろと個人的に勉強してきてよかったな、いきなりこの本を読むのは相当難しいんだろうな、とも感じたのが印象です。
私が営業で担当している企業様より「この本を軸に考えたい」と紹介をいただいたことがきっかけで読んだ本なのですが、改めてこの本に出会えてよかったと思いました。紹介してくださったご担当者様に感謝です -
-
Posted by ブクログ
このまま行くと日本は消滅する、と悲観的な観測がある中で、具体的にどこがヤバいのか、どうすればプラスの方向に向かうのか、個人としてどう生きていくべきか、大局的な視点から方向性を述べられている。
結論、国家や会社に頼らずに(縛られずに)自由に生きよう、というメッセージ。
お二人のような強者ではないため、現実的にはなかなか自由にならない点も多くあるだろうが、自身&家族単位で「こうありたい」という将来像を自由に考えた上で、そこを目指して日々の言動を意識したいと思う。
また、普段からFacebook等でお二人の言説に触れているが、本書を通じて根底にある思考・考えが垣間見得たので、今後の言説理解にも -
Posted by ブクログ
あとがきにて著者が語るように、リアルな経営現場でのリーダーシップのレッスンだ。
本書刊行からもう10年経つが、日本企業の悩みは同じと言わざるを得ない為、とても興味深い内容。
根気を求められていることを胸に留めて、諦めずに行動を続けたい。
至近で高知に行き、坂本龍馬の事を考えていたのでタイムリーに笑った。
以下、気になったポイントを備忘として:
・情緒に流されれば、人の死を招くほどの惨事に繋がる。
・リアリズムと合理性を、とことんまで突き詰めて考えよ。
・サンクタイムに目を奪われるな。
・議論するには頭を使う。逆に人と協調するというのは、非常に楽だ。
・リーダーのコミュニケーションに -
Posted by ブクログ
ネタバレDXに関する骨太な本。本質をついた論旨展開。
正しく外部環境理解しておくべく読書
メモ
・探索のスピードをあげるには地図を持ち、少し遠目をみて運転すること。
・IX時代の経営ロジック、デジタル化ロジックを個人と組織の身体に刻み込む。それがDXの本質。
・ix時代の地図のようなものを描くこと
・自分が中心ではなく相対性理論のように関係性の中に自社がある世界観認識をするべき。
・縦型、ピラミッド型ではなく、レイヤー型になることで、できることは広がり、イノベーションも起こりやすくなる。
・各社が独自のシステムをまず作り、その一部を共有化するという発想から、共通のレイヤー構造を提供する仕組みが産業 -
Posted by ブクログ
事業を理解するノウハウが詰まった本。具体例が分かりやすく書いてあり、理解しやすかった。今後の経営分析に生かせる内容をまとめる。
〈財務〉
分析=比較。売上と費用の構成と関係性を理解する。わかるは分ける。単品ごとの利益率を知る。財務諸表は良い悪いではなく、理由を知ることで事業モデルや儲かる仕組みがわかる。
事業モデルからP/L、B/Sを予想する。どれくらいの売上?資産は何が必要?
〈事業〉
・経済性の理解
規模/範囲/密度(ドミナント戦略)/ネットワークの外部性
顧客のスイッチングコスト
バリューチェーン内の立ち位置。垂直統合型か、水平分業型か
機会事業か障壁事業か
・儲かる仕組みを知る
-
Posted by ブクログ
そこらへんのDX本とは一線を画す本である。
正直、DXに対する考え方を理解するにはこの本1冊でいい気がするが、内容は非常に難しい。
1番面白いと思ったのは、企業がこれからやっていくべきことを「本棚に無い本を探すことである」と表現したことである。(意味がわからないと思うので詳しい内容は本を読んでください。非常に斬新な考え方です。)
ここで言いたいことは、DXという曖昧な言葉に対して、企業は結局これから何をしていけばいいか!?を論理的に提示したことである。さらに各個人の行動指針も示しており、ここまで深く考察しているのは凄いとしか言いようがない。