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グローバルとローカルの経済圏を区別せずにその施策を考えていたため、格差問題が生じ、日本経済は停滞してしまっていた。グローバル企業がいくら稼いでも、日本経済全体の占有率は3割にすぎない。雇用にいたっては、2割程度である。残り7割のローカル経済圏が復活してこそ、初めて成長軌道に乗ることができる。内容例を挙げると、「GとL」を理解すれば格差問題の実相も見えてくる 日本のグローバルプレーヤーが長期的に後退してきた本当の理由 大企業と中小企業ではなくグローバルとローカルで分ける ほとんどの産業がローカル経済圏のプレーヤー 「コト」消費の時代の到来で「GもLも」戦略に追い風が吹き始めた等々そして、今、労働市場で人類史上発の巨大なパラダイムシフトが起きている、と著者は主張する。GDPや企業の売上が緩やかに減少していく中で、極度の人手不足が起こっているのだ。日本経済復活へのシナリオを明らかにする一冊。
...続きを読むPosted by ブクログ 2020年01月15日
★2つの世界の切り分けに納得★目にする地方経済の現状と、国やメディアが騒ぎ立てる経済のグローバル化といった話の距離にずっと違和感を覚えていた。世界の距離が近づき日本の生産年齢人口が減っていけばこれまでと同じ処方箋では対処できない。世界を2つに分けて考えるべきだという指摘はすごく腑に落ちた。
「モノ...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年10月28日
日本の経済力という面を考えるとき、グローバルな企業の競争力ばかりに目が行くが、実際にGDPと雇用の多くを占めるのは、地域に根差したローカルな企業である。グローバル経済とローカル経済とではそこに働く力学が大きく異なるため、それぞれについて正しい見方をする必要がある、というのが本書の骨子だ。二つの経済の...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年01月29日
経済政策を考える上で、過去にとらわれて実態に合っていないという指摘を読み、個人的には非常にすっきりした思いです。
マスコミで流れる企業のイメージはあまりに画一化しすぎていて、どうも実態と合っていないのでは、というのは何となく思っていましたが、理論的にとても整理されていました。
経済の考え方として、...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年01月03日
グローバル経済に注目しがちだが、実際はグローバル企業は例外的で、分散型のローカル企業が多く占める。
グローバル経済への対抗としては、里山資本主義は面白いがそのような条件がそろう事例は限定的だ。
ローカル企業が地域に還元することでローカル経済は循環する。
少子高齢化が進むなか、ローカル経済は人手不足状...続きを読む
Posted by ブクログ 2015年11月29日
とても難しい本だった。
専門用語が、頻繁に出てくる。
GもLも両方頑張るという話であり、特にLは労働生産性を上げることが大切であるとといた本である。
そのためには、賃金を上げ、女性や高齢者の参画を上げることが大切である。
そして、難しい政策ではあるが、緩やかな退出が必要である。
労働生産性ま...続きを読む
Posted by ブクログ 2015年10月25日
世界経済は、G(グローバル)とL(ローカル)とで出来ている。一見、何の目新しさもなさそうな主張だが、その一見は大間違い。
無意識にごちゃ混ぜにしてしまっている様々な事象を、明快に分類し、解いていく鮮やかさは圧巻。
冨山さんお得意の、規模の経済・密度の経済といった話も、G/L視点で、しっかり描かれてい...続きを読む
Posted by ブクログ 2015年07月15日
セントラル(グローバル)とローカルの切り口で、整理して成長戦略を二つに分けて立てると上手くいくのではという主張の本。ローカル経済の方は、先進国、発展途上国関係なく地域に根ざした経済があって、その経済に向けた政治や企業活動をすべきというのは、非常に説得力がある。マスコミ含め、ついつい眼が行きがちなグロ...続きを読む
Posted by ブクログ 2015年06月09日
プロローグを読んだときは、「??」と思うところが所々にあったが、具体的な処方箋に入ると、非常に説得力があり、かつ実践的。
Lの世界では緩やかな退出を促す政策、事業をたたむときに個人の人生が壊滅的な状態にならないような政策が必要。
大企業・中小企業、上場一部、二部ではなくGとLで区分する(求められる情...続きを読む
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