【感想・ネタバレ】地方消滅 創生戦略篇のレビュー

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Posted by ブクログ

「地方消滅」のスピンオフ。
すべての自治体がグローバル社会で戦う必要はない。ローカルにはローカルのサイズ感と稼ぎ方がある、という切り口。

ローカルに差別的、との評価もあるようだが、地域それぞれでいいじゃん、というのは実はこの数年のバズワードである多様性の議論でもあるんだよなあ。

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2022年09月23日

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全国896の自治体は消滅の危険性があると、
それに対する処方策をとく。
■大学進学率50%を超えた状況にあるなら、グローバル大学(G型大学)とローカル大学(L型大学)に分けて、G型大学の役割をグローバルで通用する極めて高度なプロフェッショナルな人材の輩出するのに対して、L型大学の役割を生産性向上に資するスキル(簿記等)保持者の輩出(職業訓練)しとした。
■「若者が地方に残れるようにするには、生産性を上げること・・・中略・・・地方の生産性は現に低いぶん改善の余地も大きいが、生産性を上げるためには、『強きを助け、弱きは退出促進』することが必要。これには痛みを伴うが、今や地方は人手不足で、退出企業の従業員にも別途雇用の受け皿があるから失業を心配する必要がない。最低賃金を引き上げて、新陳代謝を促せ」

G型、L型大学の区別などはあってしかるべきだと思うが、大学のようにPh.Dをもっていないと二級市民である場所では、簿記を大学で教えると言う考えは、なかなにか容認されないようだ。(富山和彦もさまざまなバッシングを受けたといっている。)

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2016年02月14日

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地方が消滅することを嘆くのではなく、このままでは消滅してしまうかもしれない地方をいかに再生するか、という視点での対談を本にしたもの。

2人とも言葉に勢いがありますねぇ。
そして、地方再生(創生)に対する熱い思いを感じました。

決して、奇をてらったものではなく、当たり前のことを当たり前にしていこう、そして、それが当たり前と思ってもらえる、当たり前に実行できる環境を作ろう、という提案ですよね。
地方に住む1人として、ほぼ全面的に共感できた一冊でした。

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2016年01月22日

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面白い本だった。
生産性の向上が大切。
それができるのが、地方。
大学との連携。

糸魚川に何ができるか?

LからGへ

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2015年10月30日

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あっという間に読めてしまう本である。
とにかく、読んでいて爽やかな気持ちにさせてくれる。
現場に身を置き、現場のデータを忠実に見ながら、近未来を俯瞰する態度で予想する。
こんなお二人が入っている政府の委員会なら安心だ。
それと、富山和彦氏のあとがきででてきた青木昌彦氏の死去はしらなかったし、お二人のすばらしい師弟関係も初めて知った。
富山和彦氏の本は好きであるが、ますます好きになってしまいそうである。

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2015年10月12日

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浮ついた空中戦は一切なく、具体的に具体的に、地方を上向かせるための議論を様々な角度から展開する一冊。業界関係なく、日本で商いをするすべての方にオススメ。
理論と実践のバランスがとても心地よい一冊。

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2015年10月07日

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今、地方を語らせたら最も旬のお二人による対談を文字起こしした一冊。
地に足の着いた、そして実体験を伴ったお二人のご意見はひとつひとつがごもっともなものばかり。
対談集ですので、空き時間にすらすらと読み進めることが出来てあっという間に読み終えてしまいました。
183ページと言う比較的薄いページ数にもかかわらず、付箋は過去最高レベルの32枚つきました。

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2015年10月01日

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ネタバレ

少子高齢化による人口減は続く。それをどのレベルで収めるかも重要だが、人で不足が恒常化する中で地方と東京の役割をどう分担するか。
冨山氏との対談の形で書かれている。冨山氏は大学も地方(L型)とグローバル人材養成を主眼にするG型大学に役割を分担する提言をして注目されたが、大学(教育)のみならず、移民などいろいろなトピックスについて地方の役割を語る。
イノベーションは地方から、と。

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2015年09月12日

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前著の第二弾です。
具体的にどのようなプロセスで、どのように人口維持をするべきかがまとまっています。
と同時に誤った解釈も載っており役立ちます。

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2023年10月03日

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少子高齢化による「人口オーナス」の克服には、「選択と集中」と「生産性の向上」が欠かせないことが、豊富な事例と筆者らの経験から詳述されている。

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2023年03月12日

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特に東北における地方創生のビジョンが具体的で面白い。疑問点もあるけど、現代日本の東京地方における問題について細かく分析している。

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2020年10月11日

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増田さんがどういう考え方か、わかると思いますよ。
ただ、
地方消滅を読んでいましたし、地方創生に関心がある人が読むと既視感があるかもです。

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2016年07月17日

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人口減少社会の今だからできる地方の生産性向上という観点が
なるほどでした。
一元的でない視点でいた自からの気づきとなった気がします。

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2015年10月17日

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今、どこの本屋さんでもこの本が売れている新書の上位に居続けています。みんな、そんなに地方の問題に着目しているのか!と少々たじろぎます。しかし、「地方消滅」の増田&「なぜローカル経済から日本は甦るのか」の冨山という最強コンビ、地方創生ロードウォリアーズなので、どんどんハイスパートで議論が白熱していきます。それぞれのコンパクトシティ、G型経済、L型経済という基本技をベースにG型大学、L型大学という新技も繰り出して、普通の文系大学やph.Dにダメージを与えまくります。見た目は派手ですがキーワードは「生産性」であり、これはじわじわ効く超ベーシック技だったりします。「生産性」の前に地方も大学も根本から変化せざるを得ないような予感がしました。

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2015年09月14日

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経営者である冨山和彦氏の語りは、データを並べてまくしたてるのではなく、実践的で説得力がある。我がまちの駅もコンビニ、カフェ、チョコショップ等のチェーン店が軒を並べ、観光地方都市としての特色や風情が感じられないのを不満に思っていた。市営のコミュニティーバスも利用率が低い。ヒトを運ぶことだけにとらわれず、宅配機能をもたせた「ヒトものバス」の発想は参考になる。コミュバスでは、集荷や移動コンビニなんかもできるかもしれない。地方発イノベーション、確かに求められている。

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2015年09月04日

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地方創成に関して、とても良い議論が展開されていると思います。専門的なテーマになるので万人向けの本ではないですし、2015年のほんなので少し古さを感じるところがありますが、このテーマに興味を持っている方には是非、読んで頂ければと存じます。

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2022年04月17日

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ネタバレ

読み終わって時間がたってしまったためはっきり覚えていない。
しかし増田寛也の「地方消滅」が超話題になったけど、その後に冨山和彦との対談本を出していたのは、正直言ってしらなかったな。
ふたりのそれぞれの本を補足したような対談だったけど、反抗心からすれば、「それができれば苦労しないよね!」と思わないでもない。
しかしたとえ理想論だとしても、「どうなるんだろうねぇ」と諦観するのではなく、「政策遂行と経営遂行の現場で目前の現実問題に対峙する一方で、全国的かつ長期的な視点で鳥瞰的に問題の構造を分析、理解」することは大事なんだろう。

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2020年02月01日

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【ノート】
・著者の一人である増田氏による前著「地方消滅」が総論的なものであったのに対して、本書はかなり具体的に踏み込んだものになっている。

・本書は知事経験者である増田氏と、東北で経営者として活躍している(らしい)冨山氏との対談形式になっている。このためか、地方自治における実例や弊害についての言及が具体的で分かりやすい。例えば「必要なのは共働きで500万稼げる仕事(冨山 P37)」や、「首長が変わると議会がガラリと変わる(増田 P89)」などという発言はかなり具体的。また、悪しき平等主義のため、余裕があると「選択と集中」を実行することができない、というのもリアルなご意見。「北海道の農業は(略)可能性が開けている(増田 P49)」というのは道民としては嬉しい発言だが、あくまでも「可能性」だからね。

・中でも、例えばコンパクトシティという考え方について、日本では移住を強制できるわけではないとし、そのような強制移住ではなく、高度経済成長時代に拡散し過ぎた人口分布を適正値に戻すことによって、人口減少を前提として組み込んだ自治体の在り方を住民と共に作り上げていくというのは大事な提言であり、今後の日本の行く末をわがこととして考える時に、かなりの説得力を持つと感じた。ちなみに、コンパクトシティ政策が進んだ場合、近年顕在化している野生動物の侵食は拡大すると考えるべきだろう。

・自分にとって最も印象深かったのは増田氏の次の発言。「地方創生の戦略を考える上で、私が一番増やしたいと思っているのは、地域の大学が核になって、地域が本当に求めているニーズを汲み取り、解決する仕組みをつくることですね。(P156)」ただ、これを可能にしようと思ったら今の文科省の制御は変えていかないと実現は困難。

・実はこの本については、最近、大変お活躍(誤植じゃないよ)の増田氏が、対談形式という執筆の労を取らなくてよい形式で好きなことを放談してるんだろうということで軽視してたのだけど、対談ゆえに読みやすく、それでいて随所に二人の知見がキラリと輝いているといった印象で、自分としては読む甲斐のあった本でした。

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2018年10月28日

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P46 浜中町(釧路総合振興局厚岸郡)
日本ハーゲンダッツの原料の全てを供給
プロジェクトXで取り上げられた、道下俊一医師。

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2018年03月14日

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「地方消滅」の増田寛也氏。
富田和彦氏については、よく知らない。
その二人の対談集。

面白かったのは、京丹後市が2015年3月に全国第一号で策定した「地方版人口ビジョン」についての話。
(p12 第1章 消滅危機の実態とチャンス)

2060年には、現在の人口5万8千人が約3割増えて、7万5千人に増えると書いてあるそうだ。

増田氏の地方創生会議の試算では、41%減の3万5千人としているにもかかわらずである。

地方創生会議による将来推計と、国立社会保障・人口問題研究所(社人研)の将来推計の違いは社会的移動の取り扱いだけなので、社人研予測でも、10年程度遅れて創生会議予測とおなじ結果が現れると、社人研の方が書いているの読んだことがある。

にもかかわらず、京丹後市では、創生会議や社人研の錚々たる人口問題の専門家に逆らって、あえてあのようなビジョンを全国に先駆けて出したわけだから、よっぽど自信があったのだろう。

それほど自信あるなら、京丹後市の方々にはぜひ国のトップに座っていただいて、国全体の人口減少問題の解決に指揮をふるってもらいたいところだ。

などと皮肉を言ってもしょうがない。

こういうビジョンを出しておきさえすれば、国から交付金だか補助金がもらえるからやっているだけなので、誰も人口減少や長期的な回復策について真面目に考えてるはずはない。
京丹後市だけではなく、それがほとんどの地方自治体の現状だろう。
(京丹後市のビジョンは各方面からの注目を浴びたようで、長文の反論をHPに掲げているだけまだ真面目である)。

国の方でも、全国の自治体から出された地方版人口ビジョンを集計してみるとよいと思う。
合計した2060年の総人口は、減少どころではなく、2億か3億人になっているのではないか。

めでたしめでたしである。

あと面白かったのが、「G型大学」と「L型大学」の話。
(p64 第2章 L型大学から地方政治まで)

そりゃあ文系の教授連中は怒るだろうなあ、という内容。
面と向かって、「役立たず!」「ゴミ!」と罵っているようなもの。

大学論の成否はひとまずおくとして、本書における富田氏の大半の意見はまっとうに思えるので、別の本も読んでみることにした。

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2017年09月23日

Posted by ブクログ

ミクロではなくマクロとしての創生戦略の議論
「地方消滅」(2014年)で新書大賞を受賞した増田寛也氏と、「なぜローカル経済から日本は蘇るのか-GとLの経済成長戦略」(2014)の著者冨山和彦氏の対談が新書形式でまとめられたもの。
第一章では、地方消滅(人口減少)という不都合な真実を、行政はじめ受け入れることが容易ではないことが議論されている。特に、夫婦共働きで500万円を稼げる「質の高い」仕事を増やすことが大事という議論には納得できる。工業団地を整備して工場を誘致して一定の転出抑制効果はあっても、いわゆる頭のよい学生の流出は避けられない。また、冨山氏は、「あえて里山を選ぶ若者も一部いるとは思いますけれど、主流になるような数ではない。美しい里山のなかで循環して経済が回っていくという話は、日本の地方全体の話としては無理」と言い切っており、「田園回帰」の動きを理由に地方消滅を否定する人たちに、暗に反論をしている。
第二章では、特に地方創生のための大学の役割が議論されている。大学進学率が飛躍的に向上した以上、アカデミックな研究を行う大学ばかりではなく、職業人として役に立つ人材を育成する大学も必要ではないかという主張は、当然のものだろう。ただし、例示されている簿記会計や宅建などで地域経済がうまくいくのかは疑問(ただ、第三章で冨山氏が強く主張する生産性の向上のためには、質の高い労働力が不可欠であり、「学問」よりかは役に立つのだろう)。
また、同章で、政治人材の不足が指摘されているが、基礎自治体が機能するためにも首長の役割は非常に重要。私が住む地域の議会は傍聴に行っても眠っている議員もいれば、質問の質の低く、全く機能していない。今後このような地域が増えてくるのだろう。
第三章では、地方でこそイノベーションが起こる理由が議論されている。また、地方創生のためには、生産性の向上による賃金上昇が、東京への人口流出を減らし、若年層の出生率が向上し、人口減少の流れが止まると冨山氏が主張し、それに増田氏も同調している。生産性の向上は確かに必要なことだが、指定都市、中核市など一定程度の人口の集積がある地域は別として、地方一般には難しい話。また、生産性の向上や賃金の上昇だけでは、東京圏の集積・憧れを超えることはできず、東京への人口流出は止められないのではないかと思う。
増田氏がまえがきで言うように、農山村地帯での田園回帰の動きを過大評価することは問題を隠すことであり、すべての市町村でできるものではない。
実際には、これまでの都市化を目指すなかで、その「まち」らしらが失われた地域が多いのではないだろうか。そのような地域の助けとなる書が書かれることを期待したい。
増田氏の経歴から言っても、都道府県や市町村が地方創生のために果たす役割について議論があればよかったがマクロの話に終始していた点、具体的な生産性向上の話に対する踏込不足感があった点を考慮して、☆3つとさせていただいた。

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2017年05月25日

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ネタバレ

地方消滅を読み、それに対する施策も気になったため。

「まとめ」
・地方はミニチュアの東京ではなく、あくまで地方独自の優位性を目指すべきである。
・対して東京は世界の先進各国に負けないグローバルな都市を目指していくべき
・上記二つの住み分けがあるため、その輩出機関としての大学も、その役割を見直す時期にきているのでは?
「感想」
・結局地方のイノベーションは地方の人材にしか起こせなく、仮にコンサルなど外部から起こしても本質的に意味がないと考えている。そのあたりも踏まえて、短期長期それぞれの具体的な人材戦略をもっと深掘りして欲しかった。
「学び」
結局戦略を実行できるのは、ヒトモノカネ情報が必要分揃った時なのではないかと感じ、こと地方に関しては今後物事をかんがえるときそこまで説明することで説得力を持たせることができると感じた。

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2016年12月10日

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GとLの棲み分けが明確になればなるだけGに伸び代がある様に思える。しかし、この本の上での話、出ないと論者が東京都知事を目指した理由が立たない。そして地方に住む殆どの者も、フィクションと思ってる。気付けよ!チャンスじゃないか、気付いた人が居るから動き出してんじゃないか!

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2016年08月11日

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前作が話題作であったため、その続編ということで遅ればせながら読んでみました。前作の著者である増田寛也氏と企業再生の分野で著名な冨山和彦氏の対談という形式です。
少し物足りないというか、前作がデータを基にした予測と処方箋という内容であったし、創生戦略と銘打っていますので、もう少し具体的な内容が書かれているのか思いましたが、そういう面では若干期待していた内容とは違ったかな、という印象です。
前作は賛否ありましたが、人口動態はある程度決まった将来像が見えてきます。そのため、これを前提とした対策・政策の必要性は大いに感じます。
引き続き、注目していきたいと思っています。


・(増田)地域の企業や住民に日としてく対応しなければならない行政にとって、「選択と集中」は難しい課題
→民間の力を積極的に考えていくべき
・(増田)まず「しごと」をつくり、「ひと」を集め、「まち」を整えるというのが順序
そのためには雇用の「量」だけではなく、「質」も考慮することが必要
・(冨山)幸せの状態の核にあるのは、その地域に産業があって、仕事があって、活躍できる場があること
人間はいくつになっても「人に必要とされている」感が大事
都会の大企業の病理というのは、人員が量的にも質的にも偏在しているので、能力の高い人が「必要とされていない」感にさいなまれること
・(冨山)地方創生の本質は、結局、地域それぞれが持っている比較優位にどこまで集中できるかということ
東京は東京らしさを追求すべきだし、盛岡は盛岡らしさを追求したほうが、日本のトータルの経済も大きくなって、生産性も上がる
・(冨山)アベノミクスが目指す持続的成長のカギは、ローカル経済圏の生産性をどれだけ伸ばせるか


<目次>
第1章 消滅危機の実態とチャンス
第2章 L型大学から地方政治まで―地域のために何ができるか?
第3章 地方発イノベーションの時代

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2016年04月09日

Posted by ブクログ

「なぜローカル経済から〜」と同じ内容のため、新しい発見なし。より具体的な話が出ていた点は分かりやすかったが、前著の方が役立つ感じはした。

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2016年02月03日

Posted by ブクログ

地方の進みベき針路が数多く書かれています。地方といいながら、ほぼ東北です。
こういったことが実現すると地方が活性化するのにと考えさせられます。
まずは地方に生産性のある企業や魅力ある社会づくりが不可欠ですね。

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2015年10月13日

Posted by ブクログ

全国896自治体の消滅可能性都市を指摘した増田寛也氏の「地方消滅」の続編。
増田寛也氏と、元産業再生機構のCOOである冨山和彦氏との対談形式になっている。

基本路線は前作と変わらないが、冨山氏との対談なので、氏のいう、GL論に比重を置いた構成。

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2015年09月22日

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