池上彰のレビュー一覧
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『「わからない」から始める思考入門』で最も強く感じたことは、「何か技術を学んだ」ということではなく、私たちが普段意識的に避けている事実に向き合わざるを得なかったこと——つまり、私たちは実際にはほとんど本当に考えていない、ということです。
書名にある「わからない」という言葉は、消極的な無知ではなく、正直さを示しています。著者は繰り返し教えてくれます。思考を妨げるのは、情報が足りないことではなく、早すぎる段階で「自分はもう理解している」と思い込むことだ、と。私たちは急いで結論を出し、立場を決め、答えを出そうとするとき、実は不確実性による不安から逃げているのです。この本の価値は、「より早く考える方 -
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ネタバレ■経営と宗教。一見関係ない両者が、実は「組織の原理原則」という深部で繋がっていることを喝破する一冊。形式として、数値を追うだけの「政(まつりごと)」に陥った現代経営への鋭い警鐘として機能している。
■池上彰氏は宗教を語らせると素晴らしい(経済や現代社会への切り口は疑問符が付くことが多いが・・)。この本では、宗教を池上彰氏、経営を入山氏がエキスパートとして言及している点、非常に読みやすい点が魅力。
■鍵となるのは、共鳴を通じた「腹落ち」の有無。単なる目標数値の追求は、内発的な動機を欠いた「形式」に過ぎず、組織を疲弊させ不正へと導く危うさを孕む。口先だけのパーパス経営を排し、真の納得が組織の持 -
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ネタバレソ連・ロシアとその衛星国家の関係をとてもわかりやすく解説してくれている。アゼルバイジャンに行く飛行機の中で読んで、とてもタイムリーだった。ナゴルノ=カラバフは、この本で見ると疑い深いスターリンがソ連への反抗を防ぐためにあえて、アルメニア人の多いナゴルノ=カラバフをアゼルバイジャンに入れたことになっている。が、アゼルバイジャンのヘイダルアリエフセンターの展示には、ナゴルノ=カラバフはもともとアゼルバイジャンの多い土地だったと主張されていて、当事者からだとそう見えている、見せているんだなと思った。
東ヨーロッパはソ連が西側諸国との緩衝地帯として置いてきたという、ソ連との関連も初めて知った。ポーラン -
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ドラえもんの歌詞にある「こんなこといいな、
出来たらいいな」は想像力の始まりです。
携帯電話も空飛ぶ車(ドローン)も、初めは単なる
想像上のモノでしかありませんでした。
しかし今では現実となっています。
日本人はとにかくこの想像力が弱いと言われて
います。
現実にあるものをどんどん改良して、さらに
良くしていくのは得意なのですが、ゼロからの
開発つまりイノベーションが弱いのです。
そこで池上氏が提案するのは、想像力をタテと
ヨコに分けて考えるということです。
「ヨコの想像力」とは、自分ではない「他者」、
ここではない「場所」つまり同時代を生きる
他者と過去を生きた他者というように、