呉善花のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
自分があまりにも現代史を学んでこなかったのだと感じました。学校の先生も近代史について話すのを嫌がっている感じでしたしね。
同化政策とか知っていたはずなのに、日々のニュースとか風潮の中で、日本は韓国や台湾などにいわゆる西洋的な植民地支配をしていたと思い込んでいた。韓国人のおじいさんから聞いた「同化政策」では略奪地にはならないはずだったのに……。
初等教育の推進、韓国人が400年以上捨てていたハングル文字活用の推進、ダムや橋の建設、米の生産高の倍増、人口の倍増、技術援助、万歳など韓国が併合されたがゆえに使うことができるようになった言葉……今なお韓国は恩恵に預かりつづけているのに、それを知りも -
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この本だけ読むと韓国に対して確実にバイアスがかかります。他の著者の似たテーマについても読むことをお勧めします。
韓国人の知人や日韓のハーフの友達がいますけど、彼女たちのいつまでも怨むごとく怒り続けるところ、自分の民族は余所と違ってすごいのだと誇るところが嫌いで、傲慢にさえ感じます。でも、ものすごく親切な人たちでもあるのです。(日本人の感覚からすると、我がつよく、そっとしておいてくれる親切さはありませんが……)例えば、私が韓国に行ったときに、仕事帰りで疲れているはずなのに、片道2時間もかかる道を車で送ってくれたことがあります。相手の一面で決めつけるのではなく、たくさんの面を素直に見れるようにな -
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とある韓国人女性による、日韓比較に基づく韓国批評の本。
日本という国の特徴が、韓国という近くて遠い国と比較されることで非常に分かりやすい。自分の国の文化や特色は冷静に分析する機会がないことに気付かされる。
日本について好ましくない部分も書いてはあるものの、非常に日本に好意的に描かれているため、日本人であればちょっぴり誇らしいような良い気分で読めるのではないか。
彼女が本当に書きたかったことは、おそらく韓国における女性の社会的地位向上を目指すものであり、その比較において日本という国が引き合いに出されているはず。だからか、少し日本が美化され過ぎているような、気もする。 -
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実に面白い。決して僕が嫌韓だからということではない。
呉善花さんの論法が明快だからである。帰化した呉善花さんは、日本と朝鮮との歴史を分け隔てなく事実を基に紐解いてわかりやすく解説しているのである。その結果が韓国の併合へと繋がる様が論理的である。おそらく事実誤認はないものと思われるのです。
明治維新以降、朝鮮半島の李朝も近代化と富国強兵を推し進めなければ、隣国日本も窮地に立たされてします恐れがあり、その過程の中から華夷秩序の従属下から李朝を独立させる必要があった・・・というのが征韓論へと続く
李朝からすれば「皇」は中国皇帝のみに許される称号であり、「勅」は中国皇帝の詔勅を意味した。朝鮮王は中国 -
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タイトルから入国拒否の個人的な恨みつらみで書かれたものかと思ったが、史実に基づき冷静な考察がなされている。(出版社的にはこういうタイトルの方が売りやすのだろうが、著者の品位を下げるマイナス面の方が大きいと思う。これではネトウヨと同格だ。)
神社遥拝、創氏改名、徴用などは、戦局下の一時期に行われただけでそれほどの強制力も伴っていなかったことは本書で初めて知った。そうでなければ戦後これほど多くの朝鮮人が日本にやってきて住み着く訳ないか。納得。
韓国人の反日感情が戦後人為的に創り上げられていった背景とプロセスが簡潔にまとめられており、一読の価値あり。 -
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ネタバレぃやー、なんというか、ありがたい本です。
韓国人である著者が、日本人以上に日本の良い所を見つめてくれている。
もう10年以上前の本なのに、今読んでも、全然アリだし。皆さんも是非読んでみると面白いのではないでしょうか。
日本人が、意外とコンセプトでもって上から降りてこずに、その場の最適解を探して現実に足を付けて進んでいく国民性、っていうのは、なるほどそのとおりかも、って思った。
コンセプトから降りてくる、理想を追い求めてそこに当てはまらないものを悪として排除していく、そういうことがすごく苦手。悪く言えば、コンセプト作りがすごく苦手。それはこれまでの経験から納得するところでもある。
あと、長く一 -
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日本では忠と孝となれば私を捨てて国家社会への忠誠を優先する忠をとります。韓国では孝(家族を中心にする血縁関係)をとるのが本音中の本音。
・・・この考え方は両国の国民性を良く表していると思う。だから、危うい方向に向かう日本は止まらなかった側面はある。韓国人は良くも悪くも血縁を大切にする・・ということは「国」を最終的な部分で信じていないということだろう。個人の考えをあけっぴろごに表し、血縁・友人はそれを”にぎやかに”支持する。
韓国人はインテリであるほど反日の意識が高く、日本人はその逆だと思う。教育を受けていない人・・無知からくる韓国人への偏見や差別が根強く存在する。 -
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1800年代の李氏朝鮮から1911年の韓国併合にいたるまでの、韓国側の事情を韓国人研究者が紹介した本。新しい発見が多く買った。韓国側の当時の政府認識として、1895年までは李氏朝鮮として中国の華夷秩序の中の「王国」であり、独立国家として認識していたのは1895年から1911年までの「大韓帝国」時代であること。李氏朝鮮では内部の権力争い(平安時代のような)に終始し、日本の明治維新や、中国の洋務運動や李鴻章の北洋艦隊のような運動が起こらなかったこと。外交関係を清と日本に限っていたため、欧米事情に非常に疎かったこと。改革派に対して、儒教的守旧派は日清戦争までは清を、その後はロシアを頼り、その都度、日
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本書は「日本に併合されるような事態を招いた韓国側の要因を、その国家体質・民族体質を踏まえながら・・・究明していこうというもの」だという。
「日韓併合」の一般向けの書籍は驚くほど少ない。
歴史上、「日本と朝鮮」との間で何があったのかを特定のイデオロギー抜きに知ろうとすると、読む本がほとんどないことに気づく。
これは「歴史認識」以前の問題ではないだろうか。
本書は、「日韓併合に至る道」を韓国側からみた内容とはいえ、当然それに対応する日本側の動きが見えてくるが、当時日本の支配層で「大論争」があった形跡は見られない。みな、大陸への進出を当然と考えていたのだろうか。
一つの時代が過ぎてしまう -
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Posted by ブクログ
日韓関係のニュースが毎日のように流れる昨今、ひとつのニュースが流れた。
「韓国、呉善花さんの入国を拒否」
一部報道では、韓国を批判する著作や講演を行っているのがその理由だとか。
本書「韓国併合の道」は2000年に出版されたものに手を加えて2012年に再出版したもの。
李氏朝鮮時代から日韓併合、韓国が独立した今日までを描いている。
李氏朝鮮時代というと、半島に500年の長きにわたって平和をもたらした、栄光の時代と捉える向きもあるかもしれないが、本書によればそれは「幻想」にすぎないとバッサリ。
李氏朝鮮時代の支配体制で最も有名なのが両班体制。
統計によれば、1690年の人口比率における両班の