佐藤健太郎(サイエンスライター)のレビュー一覧
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身近にこんなマニアックな世界が広がっていたんだなあ。
国道がたくさん交差している場所。
車が通れない国道。
けものみちさながらの場所や、一般国道とは思えないハイスペックな道。
日本一長い国道があれば、短い国道の記録も載っている。
こんな風に、いろんな切り口から国道の楽しみ方を指南してくれる。
国道の標識(マニアたちはそれを「おにぎり」と呼ぶそうな)やら、国道が読み込まれた歌まで紹介されている。
鉄道マニアと同様に、その分野ごとに専門家がいるらしく、ネットで盛り上がっているそうだ。
正直、最後の方はちょっとついていけなくなったけど、国道の歴史やこれから(国交省の見解では、国道網はもう完成した -
Posted by ブクログ
ネタバレビタミン、モルヒネ、鎮痛剤、ペニシリン・・など現在日常生活や医療現場で使われている薬がどのように発見されたかをその歴史とともに解説。
現在では当たり前のように使われている薬がどんな苦労を伴って開発されたのか、ということを知るのには非常にいい。
普段薬のことなど意識もせずに暮らしているが、感染症など、先進国でその脅威が克服されたのはひとえに薬の影響が大きいだろう。
薬局で買えるような薬が当時の人々にとっては国家全体で取り組むような規模のプロジェクトだった。そんなことを教えてくれる。
また長年、害にしかならない薬をその害毒を認識せずに使い続けていたというところも興味深い。 -
Posted by ブクログ
最初、このタイトルを見た時にふと思う着いたのは、「ごくどうもの」だと違う意味になるなあ。
そんなことはさておき、著者も前書きで書いているように、万物に宿る〔マニアという人種」問う言葉にそうだなと思った。以前、著者が書いた「ふしぎな国道」(講談社現代新書)が版元の予想を超えて4万部近い売り上げとなったというように、「変な趣味の層は厚い」そうだ。
坂道の高低差や暗渠好きのタモリのような人もいるので、「何とか」マニア」の世界は奥が深い。
国道なんてただの道じゃないかと言ったらそれまでだが、「国道マニア」の著者から言わせると国道にもさまざまなドラマが詰まっている。
この本を読んで、国 -
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人生で赤点を取った最初で最後(だと思う)の科目。何でも計算や記号で片付ける。授業中は意味不明すぎて、ずっとしかめっ面。
私にとって化学は相容れないどころか目の敵でしかなかった。
あれから10年。本書を手にとったのは、克服やないけど生活の中の「化学」くらいは知っときたかったから。
ポピュラーサイエンスと書かれているだけあってまぁまぁ読み易かった。数ある元素の中でも炭素ってどんな元素にも結びつけて化学式もごまんとあるらしい。ここではそんなオールマイティな炭素にちなんだ身近な物質(砂糖・ニコチン・エタノール等)の誕生を世界史と織り交ぜて紹介しており、文系人間(私の場合文系に逃げました人間)が読んで -
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地球の地表面(海水、気圏も含んで)における元素の重量比において、炭素の占める割合はわずかに0.88%だという。
クラーク数上位は、酸素、ケイ素、アルミニウム、鉄と続くが、炭素は14位。
そんな炭素は生命にとってなくてはならない元素であり、ありとあらゆる化合物を生成して、役に立ったり立たなかったりしていることがわかる本である。
例えば、
芳香族化合物はなにやらいい香りがしそうだが、糞便臭の元であるスカトールもこの一種。
プリン体はDNAを構成するアデニンとグアニンに含まれている。
尿酸の存在下では神経細胞が死ににくい。
などなど
食物しかり、ニコチンやカフェイン、アルコールなんかもそ -
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サブタイトルは「人類の夢をかなえる最新研究15」とあり、「不老不死」になれるか?、「やせる薬」を作ってください、「花粉症」を治せますか、「若く美しく」してくださいなど身近なテーマが取り上げられている。
化学と言う理系でもない限り進んでこの分野の本を読む気がわいてこない。そのため、サトウ博士とサトウ博士の妻ショウコさんの会話を中心にして展開している。特徴のある人物を出して化学についていろいろ取り上げた方が読者としてはついて行きやすい。
読んでいてびっくりしたことがある。それは、あの黒光りするゴキちゃんのメスは、たった1億分の1のグラムのフェロモンで、街中のオスどもを引き付けることができる -
Posted by ブクログ
『小説宝石』の連載から新書化された化学の話15コ。博士と奥さんの対話形式で非常に読みやすく,ネタも薬や調味料からエネルギー問題や宇宙やドラえもんまで幅広くて楽しい。
著者はちゃんとした化学ライターなので,世間に流布する科学的に怪しげなことをきっちり怪しんでいるのも大事なところ。例えば最近話題の?血液クレンジングについてはこんな感じ。
"オゾンを血液に混ぜると健康になれるという論文は…見当たらないね。オゾンは反応性が高いから、血液の重要成分が破壊されるはずで、いいことがあるとは思えない"
"インチキと断言はできないけど、化学者としては、こんな健康法はとても受ける気は