佐藤健太郎(サイエンスライター)のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
はじめに
第1章 人はなぜ、リスクを読み間違えるのか
第2章 「天然」大好き、「化学」は大嫌い……の罠(――真実はグレーの中に)
第3章 ゼロリスク症候群という罠――メタミドホス禍から学ぶ
第4章 「発がん」の恐怖――という罠
第5章 「狂った油」「血液ドロドロ」の罠――トランス脂肪酸について、ひと言
第6章 善意の砂糖玉・ホメオパシー――代替医療(疑似科学)の罠
第7章 「改めまして、放射能基礎講座」――放射能の恐怖、という罠
おわりに
【ポイント】
7/現在,企業の花形部門といえばコンプライアンスを扱うCSR部だ。
しかし,これは本来,会社の利益を生み出す部門ではな -
Posted by ブクログ
いい・悪いは別にして、近頃の自分の中のテーマが「懐疑主義」になりつつあるこの頃。
こういうテーマの本ばかりになってしまうのも仕方ない、と思いたいです。
思考が偏っているとは言いたくない不思議。
・「リスク」という概念と、それがいかに正しく評価されないか
・「天然」と「人工」のイメージ格差
・放射能に関する基礎知識とリスクの考え方
ざっくりまとめると以上のような内容が記されています。
科学者の方の目線であるため、数字や化学知識が多く出てきて、私のような文系人間には難しいです。
しかしそれを差し置いても、色眼鏡をかけないで物事を評価する姿勢が真摯に伝わってくるために、がんばって読み進めようとい -
Posted by ブクログ
リスクの読み違えは確かに自分もしている。
天然物至上主義は根本的に誤った認識。
そもそも人間に食べられるために生きている植物は一つもない。
むしろ食べられないために
様々な天然の毒物を作っている。
化学物質拒否も誤っている。
身の回りのもの全て化学物質。
人体も女性ホルモンや男性ホルモンなどなど発がん性物質を生産している。
発がん性物質はありふれている。
特定のものだけ忌避するより
バランスの良い食事を心がけたほうが賢明かもしれない。
中国食品の健康被害リスクは、
母数(輸入量)が多いので実際のリスクは
他の国に比べても高くない。
1万分の1のリスクは許容するように考えてはどうか。
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Posted by ブクログ
テレビや新聞の記事はなんらかのバイアスがかかっているという事を我々はもっと意識しなければならないと思う。
どうもマスコミ崇拝な人が多過ぎる。
冷静に考える事はちょっとした労力がいる。
その労力を惜しむ人が多過ぎるんではないか。
マスコミも「わかりやすい」をテーマに報道をするんだろうけど、
編集者が誰でもわかるように解釈する仕方を間違えると本当にたちが悪い。
正しく理解するにはこういった本などを読んで学び続けていくしかないんだなと痛感した。
この著者が全て正しいことを言っている訳ではないが(それは誰にでも当てはまる)、
このような労力をさいてより正しい見解を与えてくれるような人がいるこ -
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
全世界で七十八兆円、国内七兆円の医薬品業界が揺れている。
巨額の投資とトップレベルの頭脳による熾烈な開発競争をもってしても、生まれなくなった新薬。
ブロックバスターと呼ばれる巨大商品が、次々と特許切れを迎える「二〇一〇年問題」―。
その一方で現実味をおびつつあるのが、頭のよくなる薬や不老長寿薬といった「夢の薬」だ。
一粒の薬に秘められた、最先端のサイエンスとビジネスが織りなす壮大なドラマ。
[ 目次 ]
1章 薬の効果は奇跡に近い
2章 創薬というギャンブル
3章 全ての医薬は欠陥品である
4章 常識の通用しない七十八兆円市場
5章 迫り来る二〇一〇年問題
6章 製薬会社の終わ -
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副題、世界は六角形でできている。
要するに炭素、炭素化合物の中でも有機化合物についての本。炭素をブロックに例え、自由自在、いろいろな物質を作ることができ、その凄さをこれでもかと主張する。
確かに凄いのだけれど、残念ながら高校の化学、と言っても遥か40年以上もの昔の知識など覚えているはずもなく、分子式とか書かれてもあまりピンとこない。
が、随所に不思議な魅力を感じるところがある。例えば、炭素の二重結合のうちの1つであるπ結合。π結合を作るπ電子。このπ電子が多種、多様な有機化合物を作り出している重要な要素になっている。この不思議なπ電子に、「お前、一体何者?」と問いかけたくなってしまう。
せめ