佐藤健太郎(サイエンスライター)のレビュー一覧

  • 「ゼロリスク社会」の罠~「怖い」が判断を狂わせる~

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    はじめに
    第1章 人はなぜ、リスクを読み間違えるのか
    第2章 「天然」大好き、「化学」は大嫌い……の罠(――真実はグレーの中に)
    第3章 ゼロリスク症候群という罠――メタミドホス禍から学ぶ
    第4章 「発がん」の恐怖――という罠
    第5章 「狂った油」「血液ドロドロ」の罠――トランス脂肪酸について、ひと言
    第6章 善意の砂糖玉・ホメオパシー――代替医療(疑似科学)の罠
    第7章 「改めまして、放射能基礎講座」――放射能の恐怖、という罠
    おわりに

    【ポイント】
    7/現在,企業の花形部門といえばコンプライアンスを扱うCSR部だ。
    しかし,これは本来,会社の利益を生み出す部門ではな

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    2019年01月06日
  • 医薬品クライシス―78兆円市場の激震―

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    医薬品業界はギャンブルのようなものとよく聞くが、それがとても、わかりやすく説明されていた。研究リソースをつぎ込んでも成功がいかに少ないか。近年ますますその傾向が増しているか。
    以下のことも勉強になった。
    医薬品の歴史が「天然化合物(発酵創薬)」「低分子医薬品」「高分子医薬品」という変化を経てきていること。
    そもそもの医薬品の仕組み(ターゲットとなるタンパク質の働きを阻害する)について。

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    2013年01月13日
  • 「ゼロリスク社会」の罠~「怖い」が判断を狂わせる~

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    いい・悪いは別にして、近頃の自分の中のテーマが「懐疑主義」になりつつあるこの頃。
    こういうテーマの本ばかりになってしまうのも仕方ない、と思いたいです。
    思考が偏っているとは言いたくない不思議。

    ・「リスク」という概念と、それがいかに正しく評価されないか
    ・「天然」と「人工」のイメージ格差
    ・放射能に関する基礎知識とリスクの考え方
    ざっくりまとめると以上のような内容が記されています。

    科学者の方の目線であるため、数字や化学知識が多く出てきて、私のような文系人間には難しいです。
    しかしそれを差し置いても、色眼鏡をかけないで物事を評価する姿勢が真摯に伝わってくるために、がんばって読み進めようとい

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    2012年12月30日
  • 「ゼロリスク社会」の罠~「怖い」が判断を狂わせる~

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    リスクとベネフィットの関係、自分で責任もってリスクを取らないと、世の中渡って行けない。ちょっとしたリスクに目くじら立てて、普段は目を瞑っているのにいざとなると「他人の」責任ばかり追求する、自分が無謬だと信じていたい、無謬でいれば傷つく筈がないと疑いもしないのは間違っていると思ってるので、読んでみた。

    具体的にあれはこれはと言うところもあって、想定内だが、何となく、一方的にこっちばかり読んでると却ってトンデモな香りがするので注意かね。

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    2012年12月08日
  • 「ゼロリスク社会」の罠~「怖い」が判断を狂わせる~

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    リスクの読み違えは確かに自分もしている。

    天然物至上主義は根本的に誤った認識。
    そもそも人間に食べられるために生きている植物は一つもない。
    むしろ食べられないために
    様々な天然の毒物を作っている。

    化学物質拒否も誤っている。
    身の回りのもの全て化学物質。

    人体も女性ホルモンや男性ホルモンなどなど発がん性物質を生産している。
    発がん性物質はありふれている。
    特定のものだけ忌避するより
    バランスの良い食事を心がけたほうが賢明かもしれない。

    中国食品の健康被害リスクは、
    母数(輸入量)が多いので実際のリスクは
    他の国に比べても高くない。

    1万分の1のリスクは許容するように考えてはどうか。

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    2012年11月23日
  • 「ゼロリスク社会」の罠~「怖い」が判断を狂わせる~

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     類書でも口が酸っぱくなるほど言われていることを再確認。著者は化学が専門と言うことで,化学の話題が例に多い。メタミドホス,エコナ,トランス脂肪酸…。
     ホメオパシーや放射能についても取り上げてる。特に放射能については,基礎から詳しく説き起こしていて,何も前提知識がなくてもここ(第7章)だけ読めば,それなりに正しい知識が身につきそう。良本。

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    2012年11月21日
  • 「ゼロリスク社会」の罠~「怖い」が判断を狂わせる~

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    リスクを感覚的ではなく
    定量的に把握することの
    大切さを実感。
    マスコミに踊らされず
    自分で調べ考えるように
    しよう!

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    2012年10月12日
  • 「ゼロリスク社会」の罠~「怖い」が判断を狂わせる~

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    自分としても、世の中の風潮になんとなく疑問を持っていたので、その題名を見て思わず買ってしまった本です。著者の得意とする化学の観点を中心に世の中のふわっとした過剰なリスクに対して疑問を投げかけています。書かれていることが100%信頼できるかは私の能力では判断できませんが、その視点・観点という意味ではとても参考になると思います。上手なリスクをとれる人間になりたいものです。

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    2012年10月09日
  • 「ゼロリスク社会」の罠~「怖い」が判断を狂わせる~

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    大自然はそれほど優しくない
    「化学」に怯えすぎ、「天然」に期待しすぎ

    言われてみれば・ちょっと考えてみればその通り・・・。


    ゼロリスクの幻を追うのではなく、成熟したリスク認識を

    これが本当に難しい・・・。

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    2012年09月27日
  • 「ゼロリスク社会」の罠~「怖い」が判断を狂わせる~

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    テレビや新聞の記事はなんらかのバイアスがかかっているという事を我々はもっと意識しなければならないと思う。

    どうもマスコミ崇拝な人が多過ぎる。
    冷静に考える事はちょっとした労力がいる。
    その労力を惜しむ人が多過ぎるんではないか。

    マスコミも「わかりやすい」をテーマに報道をするんだろうけど、
    編集者が誰でもわかるように解釈する仕方を間違えると本当にたちが悪い。


    正しく理解するにはこういった本などを読んで学び続けていくしかないんだなと痛感した。

    この著者が全て正しいことを言っている訳ではないが(それは誰にでも当てはまる)、
    このような労力をさいてより正しい見解を与えてくれるような人がいるこ

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    2012年09月24日
  • 医薬品クライシス―78兆円市場の激震―

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    医薬品は想像をはるかに超える矛盾と関門をクリアし、ようやくモノになる。モノになっても想定内外の事象が次々と降りかかってくる。
    生命関連商品であるため当たり前ではあるが、このような経緯を踏まえて存在しているものであることを、もっと広く知られるべきだろう。

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    2012年04月11日
  • 医薬品クライシス―78兆円市場の激震―

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    ネタバレ

    面白い。博打のような新薬開発、他社のヒット商品が欲しい為に会社ごとTOB。巨大な売り上げを誇る薬の特許切れは企業そのものの存続さえ影響を受ける。企業が巨大化すればするほど、潤沢な研究開発費で新薬が沢山できるかと言えばそうでもない、企業が大きくなればなるほど大型新薬の穴埋めは大型新薬が必要になり、開発の成功率が下がる。利益率だけをみれば他業界がうらやむほどの高さだが、薬の開発には大きな博打を打っている。

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    2011年09月12日
  • 医薬品クライシス―78兆円市場の激震―

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    [ 内容 ]
    全世界で七十八兆円、国内七兆円の医薬品業界が揺れている。
    巨額の投資とトップレベルの頭脳による熾烈な開発競争をもってしても、生まれなくなった新薬。
    ブロックバスターと呼ばれる巨大商品が、次々と特許切れを迎える「二〇一〇年問題」―。
    その一方で現実味をおびつつあるのが、頭のよくなる薬や不老長寿薬といった「夢の薬」だ。
    一粒の薬に秘められた、最先端のサイエンスとビジネスが織りなす壮大なドラマ。

    [ 目次 ]
    1章 薬の効果は奇跡に近い
    2章 創薬というギャンブル
    3章 全ての医薬は欠陥品である
    4章 常識の通用しない七十八兆円市場
    5章 迫り来る二〇一〇年問題
    6章 製薬会社の終わ

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    2011年05月23日
  • 医薬品クライシス―78兆円市場の激震―

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    医薬品業界の基本的な構造がわかる。

    薬の開発プロセス、製薬会社のビジネスモデルなど。

    特に、大手でもたった数種類の医薬品の売り上げが主な収益となっていることは驚いた。

    非常にわかりやすく、今後の医薬品業界のことを知る一歩として良い一冊。

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    2011年03月24日
  • 医薬品クライシス―78兆円市場の激震―

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    製薬会社のこれまでとこれからの話。医薬業界の構造的に今のままでは薬を創れなくなることは必至。新たなパラダイムシフトは起こりつつあるのでそこに期待するしかないとか。この構図って各種メーカー、コンテンツ業界にもあてはまるなぁ。変化しつづけるものだけが生き残れる。資本主義による自然淘汰の社会ですね。

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    2018年10月20日
  • 医薬品クライシス―78兆円市場の激震―

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    ネタバレ

    著者が製薬会社にいた当時、3つの医薬品を上市した伝説の先輩が研究所で公演をしたエピソードが興味深かった。そのレベルが現在の視点からするとあまりに基準からかけ離れて足らず、期待して出席した同僚たちは一様にきつねにつままれたようだったという。
    この話は、著者が見事に概観して見せた医薬品業界をめぐる近年の変化の原因を象徴しているように思える。
    文章は平易で分かりやすいが、コンサルタントや業界通の評論家より一段掘り下げた解説となっている。

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    2011年01月27日
  • 医薬品クライシス―78兆円市場の激震―

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    医薬品業界の危機迫った状況がよく分かった。
    2010年問題、新薬作りの研究の難しさ、新薬開発にかかる莫大な資金、企業統合、バイオシミラー、などなど。
    勉強になりました。

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    2019年02月09日
  • 医薬品クライシス―78兆円市場の激震―

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    医療関係者だけでなく、広く読んでいただきたい。
    使用する側も多少の理解が無ければ、本当に創薬に未来は無く、守れるかもしれない大切な人を失うことになりかねない。
    というのは大げさにしても、この本は事実を比較的客観的に書かれているので、読みやすいと思います。

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    2014年03月01日
  • 番号は謎(新潮新書)

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    システマチックに管理することの、ままならなさがよく分かる。

    どんな番号でも広く長く使われるうちに、桁が足りなくなったり、想定外の要素が追加されたりして、ルール通りには付番できなくなる。

    そこを新しいルールで一新することもあれば、工夫で乗り切ることもある。どっちにしても、当初の想定とズレていく。便利さ、分かりやすさが犠牲になることもある。でも、管理し続けるためには仕方ない。

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    2025年07月28日
  • すごい分子 世界は六角形でできている

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    副題、世界は六角形でできている。
    要するに炭素、炭素化合物の中でも有機化合物についての本。炭素をブロックに例え、自由自在、いろいろな物質を作ることができ、その凄さをこれでもかと主張する。

    確かに凄いのだけれど、残念ながら高校の化学、と言っても遥か40年以上もの昔の知識など覚えているはずもなく、分子式とか書かれてもあまりピンとこない。
    が、随所に不思議な魅力を感じるところがある。例えば、炭素の二重結合のうちの1つであるπ結合。π結合を作るπ電子。このπ電子が多種、多様な有機化合物を作り出している重要な要素になっている。この不思議なπ電子に、「お前、一体何者?」と問いかけたくなってしまう。
    せめ

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    2025年06月16日