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Posted by ブクログ 2023年02月13日
文句なく面白かった。内容はタイトルどおり、世界の歴史に影響を与えるほどのインパクトのある薬物についてである。「世界史」と「薬」という微妙に遠い二つのものの間をつなぐ物語を紡ぐには、それぞれについての正確で豊富な知識が必要であり、読む人にこじつけと誤解させないための明瞭な語り口も駆使しなければならない...続きを読む。筆者にはこれらが備わっており、平易な文章で次々と繰り出される話題に、読んでいて贅沢な気持ちになってくるほどである。
新書は本当に玉石混交で、手持ちのトピックが少ないために読んでいて苦痛なほど内容を薄めて回り道させられることが(残念なことに)よくあるのだが、本書はその真逆である。全11章のうち最初の1章を除き各章で一つの薬について紹介していくのだが、それぞれが本当にエピソード満載なのである。あ、この話はもっと引き伸ばせそうなのにこんなに簡潔に切り上げて次の話に行っちゃうんだ、くうう勿体ないけど贅沢!みたいなこともよくある。有名な薬も多くとりあげられているので、聞いたことのあるような話もあちこちで出てくるが、そのたびに「ああ、あの話ってそういうことだったのか!」と目から鱗のようなおまけがついていたりもする。脳内に散らばっていた知識が結びついた瞬間であり、気持ち良いことこの上ない。
科学的な読み物が好きな人にはもちろんだが、化学的な要素はときどき出てくる分子模型の絵くらいなので、ガチ文系という歴史好きな方にも普通に読み物として楽しめるだろう。そして何より、薬学や化学に興味があるかも?と思い始めた中学生高校生にもやさしく読める新書としてうってつけである。物質科学は生活ととても密接に結びついているものなのだということも再認識できる良書。
Posted by ブクログ 2022年05月14日
歴史的に有名な薬の誕生秘話などを含めた物語が面白かった。
製薬研究者の卵として、薬を開発した人々のお話はこれから研究を勧める上での活力にもなった。特に満屋裕明博士が4つもエイズ治療薬を開発したお話は圧巻された。
Posted by ブクログ 2018年05月25日
これは、世紀の大発見と言われる様々な薬の発見や進歩を素人にも出来るだけ分かり易く世界史と併せて紹介した一冊です。ビタミンCから始まり、キニーネ、モルヒネ、麻酔薬、消毒薬、サルバルサン、サルファ剤、ペニシリン等々・・人類の歴史を変えた素晴らしい薬ばかりです。医療の未来を考える良いきっかけになる本だと思...続きを読むいます。
Posted by ブクログ 2018年01月12日
ここ数年で、一番読み応えがった。
人類の最大の敵の1つである細菌に対して、
作られた人類の武器である薬。
それらのなかでも、歴史を変えたであろうという
薬剤をピックアップした本書。
漫画ワンピースでも紹介された壊血病へのビタミンC
人類初の抗菌薬、サルファ剤
奇跡のセレンディピティが起こした神...続きを読むの恩恵とも
いえるペニシリン
20世紀に出現した最悪のウイルスであるエイズの
治療薬を生み出した日本人、満谷裕明さん
人類文化史初期の治療では、動物の糞や血を薬にする事で
汚れによる悪魔を追い出すという発想の汚物薬から、
消毒という概念が理解できなかった中世医学。
今では、信じられないような治療を駆逐し、正しい薬効を
追求していった研究者達。
『解らない事の道筋を探すその過程を科学という』
この言葉が深く感じられる。
そして、特に印象に残ったのが、ペニシリン以降に多くの発見をされた、より優秀な抗生物質の数々。
一度、限界を超えることができたら、
雪崩のように進化していく『1マイル4分の壁』
この言葉は人類の進化にとって、とても本質をついた
言葉だと思われる。
Posted by ブクログ 2017年01月08日
著者の本領発揮の作品。自分のフィールドの製薬については、ちらりと裏側をのぞかせるだけで、難しい話はほとんど出てこない。薬品の周辺のエピソードもしっかり載っていて読んで面白くためになる。
理系というか化学畑に進学を考えている中高生にはぜひ読んでおいてもらいたい作品。
Posted by ブクログ 2024年03月31日
古代に遡って、医薬の歴史を学ぶことができた。いかに今が恵まれた状態か、改めて思い知らされた(全ゲノム解析が進んだ未来から見たら、今も遅れているのかもしれないが)
Posted by ブクログ 2023年01月14日
ビタミンC、モルヒネ、キニーネ、麻酔薬、消毒薬、サルバンサン、サルファ剤、ペニシリン、アスピリンなどの薬について、発見までの歴史、与えた影響、作用原理をわかりやすく説明してくれる一冊。読み物としておもしろい。
人類の歴史を変えたのは間違いない。
Posted by ブクログ 2023年01月03日
病気になり薬のありがたさを心底感じたことをきっかけに手を取りました。誰がどんなことをきっかけに薬を制作したか、発見したかを複数事例とともに紹介。病気や発見者などの知名度から引きがあるエピソード多数。今ではあり得ないと感じる間違った治療法なども、少し前の時代までは当たり前のように使用していたことからも...続きを読む日々の薬品の進歩を感じる。
Posted by ブクログ 2022年11月20日
医薬品メーカーで開発研究者であった著者による、歴史的に重要であった医薬品の紹介です。鎮痛剤や抗生物質、麻酔剤などの歴史やその社会的ニーズ、開発の過程などが判りやすく詳述されています。現代における医薬品は莫大なお金が動くので、それら利権等における人間模様なども記述され、薬という側面からの歴史が理解でき...続きを読むます。また薬効機序の解説もありますので、その薬剤の一通りがりかいできます。可能な限り使用しないのが望ましいと考えますが、いざ使用するときに前向きに理解できる良書と思いました。
Posted by ブクログ 2021年01月27日
人類の歴史とともに語られる薬の誕生秘話が全10話。歴史好きな方、医療従事者の双方におすすめできる。
医薬品というものの存在が、いかに大きく生命の助けになってきたか。その背景にはどんな苦悩があったのか。そこまでしっかりと解説されている。
ストーリー性を帯びたことで、暗記に頼らず薬の歴史を学ぶことが...続きを読むできる良書。
なぜこの薬が生まれたのか、という疑問が湧いて悶えていた人にはぜひ読んでみて欲しい。まるですっきりと雲が晴れるような心地よさを感じられると思う。
Posted by ブクログ 2020年08月30日
国内でエイズ関連の患者・死者が出たときに個人情報やガセネタが報道されていた、当時はプライバシー保護の概念が薄かった、というような記載があったけれど、21世紀のコロナ禍でも大して変わっておらずとても残念
端的にわかりやすくまとまっていたので読みやすかった
分子構造はイラストじゃなくて構造式の方がよか...続きを読むったなーと個人的には思う
Posted by ブクログ 2020年04月19日
人類の歴史を変えた医薬品を時代背景を踏まえて解説した本。
内容は主に医薬品の歴史の紹介であり、化学的な部分もわかりやすく説明されているため、誰にでも読みやすい本であると思います。
ウイルスは標的となるタンパク質が少なく、変異が早いため、薬を作りにくいことから、本書では「人類の最後の敵」と紹介さ...続きを読むれており、現在の状況から痛感させられました。
人類の歴史は感染症との戦いであるというのを考えさせられる本でした。
Posted by ブクログ 2019年02月06日
今の書き方だとこんななんだなあ。この内容の本を50年後に書いたらどんなになるんだろう。50年前だとどんなだろう。などと思いながら読んだ。タイトル通りだし。アニリンの荒っぽさを思い出しながら。
Posted by ブクログ 2018年10月24日
製薬会社研究員による、歴史を変えた薬について紹介した本。人類の歴史に大きな影響を与えた薬をいくつか取り上げて説明している。興味深い内容であった。
「ほんの100年前には、日本人の平均寿命は現在の約半分に過ぎなかった。1921〜1925年の平均寿命は、男性42.06歳、女性43.20歳。新生児の6〜...続きを読む7人に1人は、3歳までに亡くなるという時代であった」p14
「天才の着想というものは、その後一般に普及して当たり前になってしまい、後世から見るとその凄さがわからなくなることが少なくない」p32
「キニーネを含む健康飲料も開発された。キナノキなど薬草を抽出した液に、炭酸を加えて飲みやすくしたトニックウォーターがそれだ」p50
「モルヒネは、ケシの未熟な果実から得られる。ケシの果実を未熟なうちに傷をつけると、白い乳液が滴り落ちてくる。これを集めて乾燥させたのがアヘンだ。モルヒネにアセチル基を結合させたものがヘロイン」p61,72
「16世紀に使われた医薬のうち、現代の目で見て真に有効といえるものは、アヘン以外にほとんど見当たらない」p63
「医師は免許を取ったら、内科、耳鼻科、皮膚科など何の科を名乗ってもよいが、麻酔科だけは厚生労働省の資格審査に別途合格する必要がある」p84
「アメリカ人は驚くほどのアスピリン好きで、年間1万6000トン、世界で生産される1/3を消費している。全国民が年間100錠ほどのアスピリンを飲んでいる計算になるから、にわかには信じがたい数字だ」p149
「薬というものは同じ成分であっても、細かな技術によって、効き方に違いが出る。これは現在のジェネリック医薬などでも、同じ問題となる」p155
Posted by ブクログ 2017年07月17日
紹介されている薬の発見の歴史は、
大抵は知識として持っているものが多かったが、
どの薬もその時代の人物を中心に、
歴史を絡めてざっくりと紹介してあって読みやすい。
「もし」という部分はそれほど深くはないので、
その期待には応えていないけれども、
十分に楽しめました。
Posted by ブクログ 2016年09月04日
ビタミン、モルヒネ、鎮痛剤、ペニシリン・・など現在日常生活や医療現場で使われている薬がどのように発見されたかをその歴史とともに解説。
現在では当たり前のように使われている薬がどんな苦労を伴って開発されたのか、ということを知るのには非常にいい。
普段薬のことなど意識もせずに暮らしているが、感染症な...続きを読むど、先進国でその脅威が克服されたのはひとえに薬の影響が大きいだろう。
薬局で買えるような薬が当時の人々にとっては国家全体で取り組むような規模のプロジェクトだった。そんなことを教えてくれる。
また長年、害にしかならない薬をその害毒を認識せずに使い続けていたというところも興味深い。
Posted by ブクログ 2016年05月21日
薬剤師ではありますが、あまり薬の歴史については勉強したことがなく、知識もありません。
普段何気なく調剤している薬には、それぞれに開発者の思いがあると思います。また、そこには悩んでいる患者さんがいます。
本書では、限られた薬剤についてですが、そういったことが丁寧に書いてありました。
大変勉強になりまし...続きを読むたし、歴史を学ぶことで薬に対する有難味が出たというか、やさしくなれたというか。業務に対する姿勢が少し変わりそうです。
Posted by ブクログ 2016年04月06日
馴染みのある薬剤が多数出てくるが,キニーネが清の康熙帝の命を救ったことやモルヒネを含むアヘンをイギリスが中国に輸出して大きく歴史を変えたこと,ペニシリンを発見したフレミングの予備知識が素晴らしかったこと,梅毒がいち早く世界中に広まったこと,エイズの治療薬の開発に日本人が絡んでいることなど,話の種に使...続きを読むえそうな話題が満載だ.
Posted by ブクログ 2020年10月22日
薬品開発の歴史は、医学の歴史であることはもちろんだが、化学の歴史でもあるんだなあ。
マラリアの薬キニーネも、鎮痛剤アスピリンも、もとは自然界に存在する(キニーネはキナノキ、アスピリンはヤナギの樹皮に含まれる)ものだが、それを化学的に合成できて初めて、大量に生産できるようになるのだ。
この本は最初が...続きを読む滅法面白くて、ちゃんとした薬の歴史は浅く、ハーブ(薬草)なんかかなりマシな方で、(水銀を薬として使ったり、瀉血などの無意味どころか害になる治療をしたりというのは知っていたが)動物の血や糞尿、腐った肉なんてものを薬として使っていたと書いてあり、ゾッとする。病気は体に悪魔が入ることだから、追い出すために、悪魔が嫌がる汚物を体にいれたんだと。
一番驚いたのは、「統計」という概念がなかったので、効いたかどうかをきちんと把握していなかったってとこ。
壊血病とビタミンC、モルヒネの鎮痛効果と依存性、麻酔薬、消毒など今では一般人でも当たり前に知っていることも昔は知られておらず、古人が身をもって実験台になってくれてようやくわかったんだなあ、と感慨深い。
ビタミンCを過剰に評価した天才化学者ポーリングのエピソードは、ノーベル物理学賞を受賞しながら心霊研究に没頭したジョセフソン、錬金術に25年も費やしたニュートンらのエピソードと合わせて「ノーベル賞科学者だから、教授や博士だからといって、無条件にその言葉をありがたがるべきではないことは、我々も肝に銘じておくべきだろう」(P40)って、ホントそうね。よく広告に○○博士推奨みたいなのあるけど、ニュートンクラスの超天才でさえおかしなことにこだわりだして変なことを言い出すんだから、その辺の先生なんかは推して知るべし。(もちろん金目もあり。明晰な頭脳持ち主コナン・ドイルが晩年妖精や降霊術にハマったことも思い出す。)
エイズ治療薬を熊本大学の満家裕明博士が4つも開発したことなんか、日本人なのに全く知らなかった。もっと知られていいと思う。
薬の歴史は化学の歴史でもあるが、人間の愚かさと賢さと努力の歴史でもあった。
Posted by ブクログ 2020年10月11日
有名な薬が誕生した経緯を時代背景とともに紹介した本。「歴史のifを筆者と一緒に愉しんでいただきたい」と書かれているが、とくに「ifの物語り」は書かれていない。筆者が正確な記述に徹していることが感じられる点が大変気に入った。感染治療薬と鎮痛剤にフォーカスされている。
心に残ったフレーズ:
1.汚物薬...続きを読むの時代。病気は悪魔が体内に侵入したためにおこると考えらえていたため、悪魔が嫌う悪臭を放つ汚物が有効と考えられていた。
2.不老不死の薬。移ろいゆく動植物でなく、永遠に変わらない姿を保つ鉱物の力を取り入れる、と考えられていた。
3.薬効の判定の難しさ。医薬の効能の有無の議論は統計学が進展してからのこと。
4.大航海時代の壊血病とビタミンC。
5.マラリアとキニーネ。
6.人類がもっとも古くから使用してきた薬は鎮痛剤、アヘン、10%のモルヒネ、アセチル基付加でヘロイン。
7.麻酔薬の作用機序はいまだ不明。
8.感染症治療薬のサルファ剤。
9.抗生物質ペニシリンの発見、アレクサンダー・フレミング。
10.鎮痛剤・アスピリン。ヤナギの木からサリシンが分離、鎮痛剤として使われるが、激しい胃痛を引き起こした。アセチル基を付加したアセチルサリチル酸、アスピリンが誕生。
Posted by ブクログ 2019年06月23日
普段から多々お世話になっている様々な薬。今の日本で生きていると、そのありがたみを感じにくかったりもしますが、この本を読むと薬のありがたみがよく分かります。
例えば麻酔。考えてみれば当たり前ですが、麻酔のない時代は、患者を押さえつけて外科手術やってたんですよね。それだけで麻酔薬開発に関わった、す...続きを読むべての先人に足を向けて眠れません…
きっと麻酔がなければ、僕は親知らずを抜くことはできなかったでしょうから。
そのほかにも、ビタミンCや消毒薬、アスピリンなど、今ではおなじみの薬の歴史や、開発秘話、科学的な考察が書かれています。
内容はいずれもあっさりしているので、読み応えは少し物足りないところもあります。
しかし化学式などもわかりやすく解説してくれているのは、文系にはありがたい限りです。
一番印象的だったのは、エイズ治療薬の話かな。日本人が開発したというのも初めて知ったのですが、そのエピソードも本当によくできているというか、素晴らしいというか。
映画・ドラマ関係者は、今すぐこの話を映像化できるように掛け合ってもいいんじゃないか、と思いました。
Posted by ブクログ 2018年03月13日
創薬の歴史について
あの時あの薬があの人に使えてたら歴史が変わってたという観点で書かれた本。
壊血病に対してのビタミンCや、細菌感染に対しての抗生物質など、人と病の戦いに圧巻。
先人の汗と努力で生かされてるんだな。
Posted by ブクログ 2016年06月06日
二番煎じと感じなくもない
まとめ方がいまいちの感じを受ける
印象に残らない
生活習慣病の薬の日本人の功績と
hiv 薬が描写に行き渡らない事実は伝える必要があるだろう
入門書として薬に興味を持つためにはいいかもしれない
Posted by ブクログ 2016年02月17日
「あの時あの薬があったなら(なかったなら)世界の歴史は変わっていたかも」
有史以前から動物や昆虫が本能で発見して使用していた薬。その薬と人類史の流れが一目瞭然。
今や薬ひとつで治る病がかつては死に至る病であり、原因が分からないものは悪魔の仕業で片付けられていた時代。現代において携帯やネットのなかっ...続きを読むた時が今や考えられない、どころの話でなかったのだ。
教科書で学んだベーシックな知識だったペニシリンやビタミンCの発見やその意義などがもう少し深く、でも超文系にも理解できる平易な文章で掘り下げられている良書。
ノア・ゴードンの『千年医師物語』はシリーズ文庫5冊のボリュームで、中世ヨーロッパから現代アメリカまで医師の一族を追った冒険譚だが、まさにその世界を一冊に「薬」に特化して纏めたようでとても面白かった。
この著者は製薬会社の研究者からサイエンスライターに転向した方だそうだが、何より化学の知識と歴史好きなオタクの匂いがチラホラ散見できてとても好ましく読める入門書にはぴったりで興味深く一読。
Posted by ブクログ 2016年02月15日
古く医薬として用いられてきた物質から誰もが知っているようなメジャーな医薬品まで、その歴史や意義が各数ページごとにまとまっている。古今の偉人らがかかった病気・治療の話もからんで興味深く読める。
・水銀の話から始まっており、実際、水銀には殺菌作用もあって梅毒の治療などには効果はあったが害も大きかった。...続きを読むシューベルトやシューマンなどの音楽家は水銀中毒で死亡したと考えられているが、即死するようなものでない限り、薬の害で死んだということが分かるためには統計学の発達を待つ必要があった。
・ビタミンCの効果が知られていなかった頃は壊血病は船乗りにとっての災いの最たるものであった。ビタミンCはプロリンに酸素を結合させてコラーゲンの構造を安定化する。ビタミンCの不足は血管や歯根組織をもろくする。
・モルヒネにアセチル基がくっついたものがヘロインで、当初は依存性のない鎮咳剤としてバイエルから発売された。アセチル基が付与されることで脂溶性が高まる。
受容体にいくつかサブサイプがあることも明らかになっており、依存性がなく鎮痛作用のみを発揮するような化合物が探されている。
・アスピリンの生産は年間5万トンになる。500ミリ錠換算で1000億錠分。その3分の1はアメリカで消費されており、全人口が年間100錠飲んでいる計算になる。
アスピリンの構造は化学的には意味のない構造で、普通はこのようなものを合成してみようという気にならない構造だという。COXを失活させ、PGE2の合成を阻害することで作用を発揮する
・細菌には細胞壁合成酵素が共通した泣き所になっており、ここをターゲットとした創薬が試みられている。ウイルスにはこのような共通した弱点がないため薬剤開発は難航しがち