五木寛之のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ■風邪と下痢は体の大掃除
書籍「いまを生きるちから」(五木寛之著・角川文庫・227頁)から。
作品中に紹介されていた
「風邪と下痢は体の大掃除」というフレーズか気に入った。
日本の東洋医学を代表する野口晴哉さんの言葉だと言う。
「体がアンバランスになっている時に、
風邪や下痢はバランスを戻すために大事なこと。
風邪をひけないようなコチコチの体ではしょうがない、
風邪をひけば早く寝るし、下痢をすれば食事を制限します。
頭痛がひどい時は、じっと静かにしている。
どれだけ大きな危機を回避できているかわかりません」
ものすごく説得力のある考え方だと思う。
さらに「不安も同じ、人間が持っている防衛能力 -
Posted by ブクログ
最初のテーマが「存する」で、料金メーターがあがるたびに「居てもたってもいられないような気分になる」と書いている。五木寛之って独特のカリスマ性があると思っていたが案外普通の人という記述があちこちにある。親しみやすいようにそう書いているのか、本当にそうなのかどうか。
主な論点をメモ。
努力しても直らない欠点は、たぶんその人の最良の部分に根ざしてる。欠点に否定的にならなくてもいい。
対治よりも同治。
体の声を聞いたほうがいい。
生命のリズムのような一人の人間の能力をこえた何かがある。努力したことを立派なことのように考えない。
規則正しい生活が出来なくても、乱れることを気にしない。
寝てるときの夢も -
Posted by ブクログ
ネタバレ「覚悟」ということについて、仏教的視点から解説した本。「覚悟」とは「あきらめる」ことだが、ここで言う「あきらめる」とは今使われるような「途中でやめる」というネガティヴな意味合いではなく、「明らかに究める」という意味。
著者曰く、現代は「鬱」、「下山」といった言葉で括られる時代。何だか寂寥たる感じがするが、これは「あきらめる」しかない。こういう苦しい時代では「おれが、おれが」と我を張って独善的になるよりも、「他力」を頼って行きていく方が安楽なのだと思った
本書で言うとおり、憲法で保障されているような権利も、安心も安全も実は儚いものなのかもしれません。聖徳太子の言うとおり「世間虚仮、