五木寛之のレビュー一覧

  • 息の発見

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    対談集。二人の博い知識が話をわかりやすくする。
    禅の修行が苛烈を極めるのは基本的欲求による迷いを断つためという考えが面白い。睡眠不足だけど起きて集中しなければならない状況では自然とその他の欲求の認知度が下がるらしい。
    意識のポイントが上,肩で息をする→ポイントを下げることで落ち着く,臍下丹田
    吸うことと吐くこと。難しいのは吐くこと。

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    2015年02月23日
  • サンカの民と被差別の世界 ――隠された日本 中国・関東

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    ネタバレ

     人種差別という言葉、普通に生活していれば聞かない言葉だ。
     その言葉を聞くと、自分とは関係のない、むしろ宗教に似たいかがわしさを感じる。

     しかし、かつて戸籍に登録されない人たちが日本には存在していた。

     海の上、船で一生を終える「家船(えぶね)」
     山の中で移動しながら生きていた「山咼(さんか)」

     前半では戦後まで存在していた彼らの存在を炙り出す。

     後半では江戸時代の階級、士農工商のさらにその下にいた穢多・非人に焦点を当てる。

     関東一円の穢多を取りまとめていた穢多頭の称号「弾左衛門」とその下で非人を管理していた「車善七」筆頭四人の存在。

     本人は穢多の被差別民ながら旗本ほどの石高と穢多に対する裁判権を持つという二面性を持っていた。


     かつて日本に存在していた被差別民たちの存在が忘れ去られる前に書き記される。

     日本には明治維新前後、そして戦前前後の二回、文化の断絶が起きている。

     かつて何があったのか、失われた記憶記録を炙り出す作業は日本文化の流れを知るために必要なことだと思う。

     かつての被差別民の存在を示すことで、現在は差別が表面に浮かび上がることがない平和な世の中になったことを実感できる。
     ただし、それは北から南まで日本国民が均一化したことを意味する。

     人と違うことをすると社会から爪はじきにされるという構造は昔から変わらないのかもしれない。

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    2015年01月31日
  • 親鸞(しんらん) 激動篇(下) 【五木寛之ノベリスク】

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    エンタメ小説として読んだが、素晴らしく面白かった。
    大河ドラマとかになりそう。
    完結編ではどうなるのか楽しみ。

    神がかりとか偶然的なものに対して、エンタメだから・・と読む人もいるだろうが、五木さんはそういうものを否定せずむしろ大切に考えている部分がある。
    穢れとされる女性が神がかりになり救うという、天照大神的なイメージも面白かった。

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    2015年01月01日
  • 霊の発見

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    本のタイトルから幽霊といった類の直接的な霊、霊魂といったものを期待して読み始めたが、霊性や畏れといった自然界のエネルギーとしての世界について語り合う大きくとらえた対談
    面白い視点だったと思う。。自殺者を例に五木氏が語る心のうちに宿している世界があるかないか…拠り所を持っているかいないか、そして現代は拠り所を持たず心がさまよっている感じがしてしかたないという言葉に考えさせられた

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    2014年12月14日
  • 五木寛之自選文庫〈エッセイシリーズ〉 風に吹かれて

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    個人的には「人生案内」や「生きるヒント」のほうが好きだな。

    少年だったころ、みんな木片をけずって当時の軍用機のモデル作りに夢中になっていたそうだ。日本の飛行機はもちろん、同盟国のものや敵国のものまで子供たちは熱中していたとのこと。こういう思い出って、さらっと書かれてあっても、夢中になって軍用機について話し合う男子達の姿が生き生きと頭に浮かびますね。

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    2014年10月30日
  • 元気

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    無功徳としてあきらめる(あきらかに究める)
    こだわらない
    執着しない
    放念する
    昨日のことを思い出さない、明日を考えない

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    2014年10月07日
  • 宗教都市と前衛都市 ――隠された日本 大阪・京都

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    ちくま文庫が、五木寛之の過去の著作から「隠された日本」というシリーズを組んで、今年度くらいから月1ペースで文庫本を出している。「歴史の基層に埋もれた、忘れられた日本を掘り起こす」がコンセプトらしい。
    五木寛之さんは全く読んだことなかったけれど、そのシリーズ第1弾「中国・関東 サンカの民と被差別の世界」は大変おもしろく読んだ。なので、今回の「大阪・京都 宗教都市と前衛都市」も、せっかく大阪にいるしと思って期待して読み始めたが、、、ちょっと期待はずれ。
    「サンカ~」の方は、被差別の世界に詳しい沖浦氏が登場したり、いろんな当事者の方への取材がベースにあったりしたのに対し、「大阪・京都編」は、かつて住んでたときの印象や、誰それがこう言ってたとか、こういう話を聞いたことがあるとか、典拠が曖昧な上に作家の「感性」と「想像力」で語っている感じ。別に論文じゃないんだからいいのだけど、私の求めていた歯応えはなかった。軽いエッセイ。
    五木さんとおしゃべりして、「そういう捉え方もありますね~」という感想は持てるけど、なにか知識が増えたような充足感はない。

    それにしても人が大阪について語るとき、「ステレオタイプな大阪のイメージ」というのが前提にあって、「それはテレビが広めた偏ったイメージでしかない、本当の大阪は…」と言って、結局また「大阪人とはこういうものなのです」と新たな型を提唱して終わる、というパターンに陥りがちな気がする(大阪に限らないか…)。

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    2014年07月24日
  • 隠れ念仏と隠し念仏 ――隠された日本 九州・東北

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    個人的メモ。

    少し前に読んだ「島田清次郎」に出てきていた暁烏敏がこの本では宮沢賢治に関係してほんのわずかだが書かれていた。

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    2014年06月29日
  • 選ぶ力

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    以前途中まで読んでた下山の思想と比べるととても読みやすく感じた。

    この人の考え方はどこか自分に似ているところがあって親近感を感じながら読み終えた。
    ナチュラル・エンドあたりの話はまだ自分には想像のつかない話だけど、高齢の方の考え方・感じ方を垣間見れて勉強になった。

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    2014年04月06日
  • 蓮如物語

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    子ども向けに やさしく書いた 
    本願寺の 貧乏な坊さんの 息子として
    うまれた 布袋丸。
    のちに 蓮如となる。

    親鸞を読んだので それなりに期待したのだが。

    蓮如の母親思い。
    なぜか 伊吹信介の母親への想いとだぶって見えた。

    蓮如は ヒトと解け合う能力があり、
    母親の言いつけを守って 立派な僧になった
    ということであるが、
    なぜか マザコン に思えてしょうがなかった。

    わかりやすく書くということの難しさを知る。

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    2014年03月26日
  • レッスン

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    久しぶりに五木寛之を読んでみた。

    いつ以来だろう、彼の小説を読むのは------
    高校時代に初めて読んで嵌り、大学に入ってからもかなり読んでいた。
    社会人になってからは殆ど読んだ記憶がないので、四半世紀ぶりくらいになるのかもしれない。

    あの頃は、純文学、大衆小説、推理小説と三つに色分けされていて、推理小説は別格でエンタメ小説として分類されていたが、彼のような大衆小説は、純文学より一段低いものとみなされていた。

    でも、それがとても面白かったんですね。
    もっとも、人気があって作品が売れたからこそ、“大衆小説”として純文学界から蔑まされていたということもあったのだけれど。

    「蒼ざめた馬を見よ」「さよならモスクワ愚連隊」「青年は荒野をめざす」など、細かい内容は忘れてしまったが、とにかく僕を夢中にさせる何かがあった。
    極めつけは「青春の門」だ。
    この大長編小説は、僕を東京へ誘う、言わば僕の人生に大きな影響を与える小説になったのだ。

    さて、この作品「レッスン」は、1990年代の女性誌に連載された恋愛小説。
    五木寛之の小説ってこんな感じだったかなあ、と別の意味で新鮮な驚きを覚えた。

    現代のエンタメ小説と比較しても、地の文が非常に平易である。比喩もありきたりだ。会話文に至っては、非常に古めかしい。20年前の作品、或いは女性誌の連載向けに創作したということを考慮しても、もどかしさを感じる文体である。

    年上の魅力的な女性に憧れるモータージャーナリストが主人公。
    その女性との邂逅から別れまでが淡々と綴られている。
    軽い性描写などもあるのだが、さほど官能的ではない。
    主人公が考える性に対する観念も非常に古めかしい。
    (バージンの女性とSEXしてしまったら、責任を取って結婚しなければならない、などと今の若い男性はまさか思わないでしょう?)
    今風の小説からは甚だ遠いところに存在するような作品である。
    うーむ。
    軽く読めて、ストレスは感じないのだが、今の僕にはあまり相容れない作品だった。
    かつてあれほどのめり込んだ五木寛之の魅力とは何だったのだろう?
    あらためて昔の作品を読んで検証したくなった次第である。

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    2015年12月29日
  • 新老人の思想

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    これから大多数をしめる
    ご老人たちの新しい老人の形のはなしでした。
    わたしにはちょっとはやいかな~

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    2014年02月22日
  • 選ぶ力

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    生きるヒント以来、この人の本は割と好きなんだけど、改めて読むとやっぱり内容は高齢者向けなのかな?
    人生をある程度歩んできた人にはしっくりくる話題が多いような気がした。タイトルは「〜力」の波に乗っただけであって特に内容とは関係ないですね。
    人生とは選択の連続というのは、まぁそら当たり前なわけでして。

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    2014年01月17日
  • 新老人の思想

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    最近こういう本が多いけど、これは新しい切り口だったなと思う。この時代を生きていくための老人のこころがまえというか。こんな柔軟な考え方の80歳に私もなりたい。

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    2013年12月30日
  • なるだけ 医者に頼らず生きるために私が実践している100の習慣

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    80歳の五木さんが実践している健康法。
    自分の身体とコミュニケーションをとること。
    長く続けられるように気やすくできること楽しく実践している。
    呼吸法、腰のための運動、姿勢、食事法、便通など幅広いことまでアドバイスしている。
    年齢にさからわずある程度の諦観と感謝の気持ちをもつこと重要。
    なるだけ医者に頼らない生き方をしようというのが立派だと思います。

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    2013年12月29日
  • 百寺巡礼 第一巻 奈良

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    仏像は「見てから知るべき」という言葉になるほど~と思いながらも、奈良旅行に行く前に読めば良かったと激しく後悔。。。

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    2013年12月19日
  • 青春の門 第六部 再起篇 【五木寛之ノベリスク】

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    ふーむ。
    林三郎の書生となって、飛躍するかと思ったら、
    林みどりとの間だけに 縮小してしまった。
    おい。おい。
    それで、オリエのマネージャーになると言うのは、
    ふーむ。なんじゃそれ。
    という感じだね。

    ブルジョアジーとプロレタリアートという図式のなかで
    今の時代の流れをつかみきれないものがあるのだろう。
    それで、再起 なのだろうか。

    信介の行動原理は、敵が明確であれば、立ち向かう時に、
    勇気をふるい、たたかう。
    歴史の中の個人、歴史との関わり合い、
    貧乏であったという過去の生い立ちから、
    プロレタリアート意識なるものに、そぐわない何かがある。
    食べて、生活するだけでは、物足らない。
    オリエは、そのことに満足する。
    好きな歌を歌って、自分で生きていければ、良しとする。
    ずっと、信介のことを想い続けてきた。
    しかし、信介は、オリエだけを見るのでなく、
    遠くを見ている。また、別のオンナに魅力を感じたりする。

    タエ、オリエ、梓先生、英子、カオル、トミちゃん、
    五木寛之は、オッパイの大きな女が好きなようである。
    そして、お見舞いに登場したミドリ。
    結局は、母親への思いが深く横たわる。
    クラシックというのが、知的素養なのだろうか。
    むつかしい本を読むということ。

    英治と英子。
    カオルと石井。
    信介とオリエ。
    緒方とトミちゃん。

    それにしても、信介はなぜ緒方に魅力を感じたのだろう。
    理論的とは言えず、明確な主張があるとも言えない。
    図式的な階級闘争論。

    五木寛之が 挫折した 理由が この再起篇にはありますね。

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    2013年12月03日
  • 青春の門 第四部 堕落篇 【五木寛之ノベリスク】

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    青春の門 堕落篇 五木寛之(著)

    北海道の演劇活動が失敗し、緒方、トミちゃんも東京に行った。
    オリエは、ホステスをしながら、歌をうたっていたが、
    その歌いぶりに、井原プロのオトコにスカウトされる。
    オリエは、東京に行くことを決意する。
    信介も、英治にあったりして、オリエのピンチを
    助けてもらう。
    英治は、意外とお茶目。手先が器用だね。

    そして、北海道から、東京に舞台が移る。
    トミちゃんのたくましさ、旺盛な勉強しようとする意欲。
    それに、圧倒されながら、信介は、学校に通うことにする。

    オリエの自分で切り開こうとする、しっかりした姿勢に、
    信介は、ヤキモチを焼き、喧嘩さえしてしまう。
    梓先生は、歌声喫茶のリーダーとして、生き生きしていた。
    オリエの歌と比べて、信介のなかでは、
    歌声運動の方が希望があるように見える。
    デモを見ながら、取り残されていると思う信介。

    東京での生活。
    学校に戻り、緒方に誘われて、基地反対闘争に参加する。
    その闘争の学生リーダーであり、成田にあうことで、
    信介は、何か充実感をあじわう。
    しかし、スパイに対する査問で、信介は、疑問に思う。
    そのうえ、信介は見張りをする役を受け持つが、
    疲れで、眠ってしまい、逃げられる。
    探しに行くが、スパイをしていたグループに叩きのめされる。
    ボクシングの竜に助けられるが、早稲田の竜は右翼とされ、
    信介は、緒方に、詰問され、緒方と別れることに。

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    2013年12月02日
  • 青春の門 第三部 放浪篇 【五木寛之ノベリスク】

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    創造活動をしながら,巡業する劇団活動。
    北海道から 南下する予定だったが、
    北海道 函館,そして,札幌で 終わってしまう。

    劇をどのようにつくるのか?
    激しい論議がありそうで,核心に迫らない。

    港の沖仲仕に ヤクザが介入。
    そういえば,山口組はこれで,事業を確立したはず。
    昼ご飯が高いと反乱するが、結果として 尻すぼみに。
    あまり,戦略もなく、挫折。
    トミちゃんは強姦され,丸玉食堂の親父は アーナキストとしてめざめる。
    有効な方法がないところに、小説になっていない。

    なぜか,血液の比重がたらないように
    物語も 比重がたらないような気がする。

    青春の門が 2000万部も売れたと言うが
    時代背景が あったのだろう。
    プロレタリアート ブルジョアジー という言葉が
    今では、ほとんど,死語に近い状況となっているが
    1970年代は まだ輝かしかった。

    伊吹信介は 悩む 青年のなった。
    理屈じゃなか。さっぱり,すっきりと行かない。
    オリエを探しまわりながら、あえばケンカばかり。
    難しいもんですね。オトコとオンナは。

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    2013年11月30日
  • 青春の門 第一部 筑豊篇 【五木寛之ノベリスク】

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    学生時代に読んだが,いまの歳になって、
    この本を 読むとは思わなかった。

    伊吹信介 が 記憶していることから、
    18歳となり 大学に行く ところで、おわる。
    昭和という時代が,雰囲気として立ち上る。
    みんなが 飢えから 解放されようとしていた。
    しかし,時代の動きが あまりにも,排除されているような気がする。
    私小説的な手法になりすぎている。

    信介は 重蔵の息子であることに誇りを持ち
    父親に助けられながら,自分であろうとする。
    図抜けた存在ではないが,義理 という言葉が
    妙に似合う 若者である。

    年長者に対する言葉遣いなど いまの時代からみると
    難があるが,許される範囲であるかもしれない。
    塙竜五郎のキップの良さと重蔵との信頼関係。
    長太の直情さ、金さんの階級意識、などが絡み合うなかで
    伊吹信介は 素直に成長していく。

    最初に意識したオンナが 義理の母であるタエだった。
    そして,気がつかないが おさななじみ オリエ が2番目で、
    女性であると意識したのが 梓先生だった。

    オリエの恋心が わかるようで、わかりにくく、
    煮え切らないところがある。
    オトコとオンナは理解し合えないものだから,仕方がないのかもしれない。

    さて、伊吹信介 18歳 東京で 
    本当にしたいことがわかるのだろうか。

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    2013年11月27日