五木寛之のレビュー一覧

  • 青春の門 第一部 筑豊篇 【五木寛之ノベリスク】

    Posted by ブクログ

    代理店に勤める早稲田の文学部出の男子と話していて、「ど真ん中本」の話になり、彼があげたのがこの一冊。第6部まであるんだ~。なんか、映画を観ているような感覚。昭和初期の男女はいいね。「きっぷ」のいい人はかっこいい。

    0
    2009年11月08日
  • 生きるヒント ―自分の人生を愛するための12章―

    Posted by ブクログ

    「歓ぶ」「惑う」「悲む」「買う」「喋る」「飾る」「知る」「占う」「働く」「歌う」という日々の感情の中を通して生きるヒントを見つけていく本。
    その中でも印象的だった言葉をいくつか・・・
    「惑う」
    階段をのぼっていくときに文化は出てこない。のぼりつめて、ゆっくりおりはじめるときに、文化は生まれる。惑いながら、迷いながらおりていくとき、きっと、なにかを生み出すにちがいない。
    惑っている人間にしか見えない大事なものがあるにちがいない。惑って立ち止まった人間にしか、美も、真実も、見えないのではないか。

    「悲しむ」
    深く悲しむものこそ本当のよろこびに出会うものだと思います。暗さのどん底におりてゆく人間こ

    0
    2010年07月18日
  • 運命の足音

    Posted by ブクログ

    一遍は古風なラップ。狂乱の念仏踊り。ドストエフスキーは饒舌体ライブ哲学。私は無宗教。それってアイデンティティないし。IDパスはいつだって英数半角4字以上。クリスマス。お盆お月見。墓参り。合掌。あなたはいったい何を精神的な拠り所としていますか?たぶん多くの日本人がもじもじするだろう。もし今からみんな和服で世間を歩き出したらそれが普通だったら。それは面白いかも。と誰でも一回は思ったことがあるはず。刀はまずいけどね。どうしても日本人らしさってのが自分たちになくってずっと戸惑っている。だけど和服を着たら何か変わるような気がしないでもない。涼しいと思う。気持ちが。ね。まずは。

    0
    2011年09月15日
  • 百寺巡礼 第七巻 東北

    Posted by ブクログ

    日本中色んなところへ行ったけれど、岩手・秋田・山形にはまだ足を踏み入れたことがなく、そういうこともあって、九州生まれの私にとって東北は何だか奥が深くてまだまだ底知れない感じがする地方なのだけれど、巡礼の旅の第7巻は東北のお寺を巡りながら松島や中尊寺以外は聞いたこともなく、益々その感を深くする。
    そこかしこに伝わる慈覚大師円仁の存在の大きさを認めながら、朝廷の“平定”によって新しい文化としての仏教が東北に入り込み、明らかに異相のものが東北の風土の中に根付いていく過程を見る。
    そしてそこには京都や奈良の煌びやかな仏教文化とは異なる東北ならではの質朴なる仏教の有り様が。
    私たちは、中央の人々の目から

    0
    2020年09月14日
  • 百寺巡礼 第六巻 関西

    Posted by ブクログ

    文春文庫の浅田次郎が選んだ短編集に「見上げれば 星は天に満ちて」というのがあって、そこに載っている井上靖の「補陀落渡海記」はかつて和歌山県の補陀落山寺で行われていた観音菩薩信仰の一つの儀式をモチーフにした物語で、とてもインパクトがあるお話だった。
    百寺巡礼の旅は四たび関西に戻って、熊野は青岸渡寺の項に補陀落山寺も登場し、しばしそこに描かれた高僧の心の葛藤を思い起こす。
    しかし同じ関西とは言っても高野山から熊野から、京都や奈良へもよう行かん身にはとても遠いよねぇ。
    相変わらず四方八方に広がる話。道成寺の名は聞いててもそれ以上は知らない安珍・清姫の絵解きの楽しみ。
    鶴林寺の太子像の凛々しさに驚き、

    0
    2011年07月18日
  • 天命

    Posted by ブクログ

    …五木寛之、彼自身の死生観を形成する“実体験”が
    大きくその生き方を方向付けている。

    死と向き合い己をよく知ることこそ、生きるということなのだ。



    戦後の朝鮮よりの引き揚げに際し、
    想像を絶するような苦難に満ちた経験を積み重ねる。
    母親に関する想いの強さゆえ、時代の中で混迷し
    叩きつけられたかのように、悲劇という光景が
    原体験として刻み込まれてしまった…



    僕らの時代、今を生きる僕らには、想像すらできないであろう
    時代の凄まじさは、人を強くもし弱くもする。
    その境目は、やはり人としての真理…死生観を持つに至るかどうか…


    死生観は、とても大きな大きな思想の一つだと思う。
    人は

    0
    2009年10月04日
  • 百寺巡礼 第五巻 関東・信州

    Posted by ブクログ

    冬の京都では「非公開文化財特別公開」ということで普段は見ることが出来ない庭園や仏像が公開されるイベントがあり、この間は東寺を訪れ五重塔の中を見せていただいた。道すがら、第3巻の東寺の項を今一度確認する。
    有難いことにご案内付きで、大日如来に見立てられた心柱を中心に如来像や菩薩像にお参りする。あわせて講堂や金堂でも団体さんへの説明に紛れ込んで、そこにおわす立体曼荼羅の二十一尊や薬師三尊に手を合わす。何故か泣きたいような不思議な気持ちが湧いてくる。
    前にも来たこと有るにもかかわらず五重塔の外観以外は全く印象に残っていなかったのに、歳を取るということに加え、このシリーズを読んで仏様に対する心持ちが深

    0
    2011年07月18日
  • 百寺巡礼 第五巻 関東・信州

    Posted by ブクログ

    何か惹かれるものがあって買って見ました。
    とりあえず近場だしいけるところなら行きたいな、と。

    増上寺と築地本願寺に行ってみたい!
    そして鎌倉を回りたい、と切実に思いました。

    …まあもう少し温かくなったら…
    (そうなると花粉が酷くて出歩けないんですが…)

    0
    2009年10月07日
  • 生きるヒント4 ―本当の自分を探すための12章―

    Posted by ブクログ

    大学受験の時に読んだ記憶のある文章とたまたま遭遇。深みを感じる一冊。だけど、特に楽しいわけでもないし…だから星は3つ。

    0
    2009年10月04日
  • 百寺巡礼 第二巻 北陸

    Posted by ブクログ

    第1巻の奈良のお寺をどこも訪れないままに早一月経って第2巻は北陸へ。
    19番目の明通寺から読みました。
    昔、敦賀に住んでいた頃に大阪からのお客様を、そのもっと昔、逆の立場で私がしてもらったようにお連れしたお寺で、鬱蒼とした杉木立の中の三重塔が目に浮かび暫し懐かしさに浸りました。
    次の神宮寺の項と合わせて、かつて若狭地方が日本の表玄関として文化の入り混じりの中心地であったことが良く知れます。
    今回も筆者の筆は縦横無尽で、その寺に纏わる話から話題は色々な方面に飛びますが、『宗教的感覚が豊かでいきいきとした社会をつくる』こと、『目に見えない言葉の大切さ、役に立たない言葉の大切さ』があることなど、そこ

    0
    2011年07月18日
  • 五木寛之自選文庫〈小説シリーズ〉 ガウディの夏 THE SUMMER FOR GAUDI

    Posted by ブクログ

    家の本棚にずっとあったけれど読んでいなかった。
    広告マンが主人公。
    彼をとりまく得意先の企業や、芸能プロダクションの社長、そのタレント、大物女優。
    みんながある人物を通じて繋がっている。それは逃れることのできない網に入っている様。
    情報をたくさん持つ者ほど強い権力が持てるのか?
    ダークな情報がダークな情報を増やしていく・・・そしてそれを握っている者が好き放題できる世の中なのだろうか?

    ガウディに噛まれた人がキーワード

    0
    2009年10月07日
  • 生きるヒント ―自分の人生を愛するための12章―

    Posted by ブクログ

    2008/6/10

    今の世の中はポジティブ思考を過信し過ぎているし、
    世間へも強要しているふしがある。

    しかし、哀しみがあるからこそ、喜びがあるのであって、
    「哀」という本来の人間的な感情を抑制するべきではないと思った。

    0
    2009年10月04日
  • 五木寛之自選文庫〈小説シリーズ〉 晴れた日には鏡をわすれて

    Posted by ブクログ

    主人公は不器量で、本が好き。主人公の働く民宿にクサカゲという男性が泊まりに来るところからお話が始まります。クサカゲはパーフェクトすぎるし、主人公は頭の良いコンプレックス持ちなので感情移入が少し難しいけれど、読みやすい。

    0
    2009年10月04日
  • 蒼ざめた馬を見よ

    Posted by ブクログ

    直木賞受賞の表題作を含む全5篇を含む短編集です。それら全てに共通していたのは、最後に重たく悲しい事実を読者に突きつけて終わるという手法でした。青春小説である「青年は荒野をめざす」を読んで以来、一度読んで見たいと思ってた小説だったので、それだけに全体的に暗い印象を受けました。

    0
    2009年10月04日
  • 青春の門 第二部 自立篇 【五木寛之ノベリスク】

    Posted by ブクログ

    大学生が主人公。信介が上京後、様々な事を経験していく。昔の青春とはどんな物だったのか、思いを馳せた。

    0
    2009年10月04日
  • 蓮如物語

    Posted by ブクログ

    祖母が読み終わったものをもらいました。文章が子どもでも読めるように大変平易になっています。私は無神論者ですが、ときどき読んでは心を落ち着かせています。ところでこれを歴史ジャンルに分類するのはおそらく間違っています。

    0
    2009年10月04日
  • 五木寛之自選文庫〈小説シリーズ〉 雨の日には車をみがいて

    Posted by ブクログ

    主人公の恋と車の遍歴を綴った連作短編集です。
     次から次へとお気に入りの車を乗り換えて、その時々の人生をそれらの車とともに過ごしていく設定です。そして、恋もまた、移ろっていきます。

    0
    2009年10月07日
  • 青春の門 第二部 自立篇 【五木寛之ノベリスク】

    Posted by ブクログ

    筑豊から早稲田大に進学した伊吹信介。幼なじみの織江との出会い。学生運動。売血。昔の青春。どこまで読んだが忘れてしまった。

    0
    2009年10月04日
  • おとな二人の午後

    Posted by ブクログ

    イタリアのセンスを偏愛する五木さんと、そこに30年以上暮らし古代ローマ史に打ち込む塩野さんの対談集です。2人が古都ローマを散策し、人生の宝物について談笑する。ブランド・買い物・住まい・靴・車・ワイン・年齢・ 健康法・政治・宗教・教育などなど、カフェでのユーモアあふれる歓談が載っています。特に2人が対談しているホテル、エデンの最上階のレストラン、テッラッツァから眺められる元メディチ家の屋敷の写真、本の中に散りばめられている様々な美しい写真にうっとり。また塩野さんのエッセイものからはわからない塩野さんの考え方がわかって楽しい♪あと、塩野さんの書斎の写真や塩野さんがデザインなさった机、それに塩野さん

    0
    2009年10月04日
  • 生きるヒント ―自分の人生を愛するための12章―

    Posted by ブクログ

    中学の数学の先生がこの本の話をよくしていました。そのおかげで手に取った本。教訓というよりは、『ヒント』というやわらかい表現がぴったりのエッセイ集。

    0
    2009年10月04日