牧野修のレビュー一覧
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ネタバレドラッグによるトリップ感覚の描写が新鮮だった(とくに五感のそれぞれが入り交じって、音声を色で感じたりするところなど)。舞台設定はそれほど新しいものではないが(この辺に関してはマンガのほうが確実に先を行っている)、18才になったら出ていかなければならないという設定が、子供という刹那的で限定された存在をうまく表している。中盤がちょっとダレたが、最終話でマイティマウスが復活するところは、ビシッと決まっていてかっこよかった。19960927
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最終話のマイティマウス登場のあと、マウスたちのシンクロの最後にツクヨミとチハルが叫ぶのがかっこいい。「言葉で戦う」という発想は新しく、あふれる言葉の -
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長身でクールな美女アトムと、ゴスロリ美少女ウランの2人が、セクハラ男やストーカー男などを、次々に血祭りにあげていくスプラッタ小説です。やがて2人は、彼女たちによって粛清された男たちの背後にひそむレイシストたちの秘密結社「メガロファロス」との最終決戦に突き進んでいきます。
アトムは破壊と殺戮の女神マハーカーリー、ウランは徹底的な快楽主義者と、主人公の2人がヒューマニストや女解放論者たちからもっと遠い存在として設定されているところに、本作がサブカル的想像力が全力でジェンダー・スタディーズの地平を超えようとする試みであることを感じさせます。
個人的に、もっともアニメ化してほしい小説です。あくまで -
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物語の舞台は、20年前に守口市を中心に半径約6kmの範囲に渡り隕石のシャワーが降り注ぎ、壊滅的な打撃を受けた近未来の大阪。隕石落下地点からは謎の奇病「麗腐病」が蔓延し、落下地点近辺は厳重に隔離された危険指定地域「D・ランド」と呼ばれている。肉声を使わずコミュニケーションを取る若者たち、着るだけで外見だけでなく体型すらも変えてしまう全身スーツ、触覚を拡張する違法ドラック「ネイキッド・スキン」・・・退廃的かつ刹那的な快楽に満ちた異形の大阪に、彗星のように現れた天才的デザイナー・七道桂男。カリスマ的魅力を持ちながら悪い噂も絶えない彼の周囲で、様々な事件が起こり始まる。桂男の身辺を調査する謎の男や桂男
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幼児虐待はなぜ起こるのか、というのは、謎と言えば謎だし、でもそれは人間界?だけの話で、自然界ではそれほど不思議ではないわけで。だからといって心理的には虐待は許せんよなぁ、というのが一般的な考えだけど、その多数派に対する少数派(この本では虐待派)というものの意義というものも(テーマが幼児虐待なので一般的に見れば少数派もなにもないけども)、あるのだろうか、とか。
でもって虐待が起きる場合のほとんどは、子どもが育てにくいとか、そういったところだと思う訳で、きっと自然界では勝手に淘汰されていくんだろうけど、人間界ではこの摂理に逆らって子どもは全て保護されている方向で、そうなった時に将来どうなっていくん -
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Posted by ブクログ
序章、終章含めた15のお話からなります。
どれも面白いのですがいくつか抜粋。
○病室にて―感情を揺さぶるすべてのものが排除される、病とされる時代に生きる小説家。自身で小説を書くことを不能者の自慰と語る彼女は、なぜそれでも物語を紡ぐのか。
○いかにして夢を見るか―今までに一度も夢を見たことがない『私』が夢に想いを馳せ、夢を考える様子を描く。不可思議な世界感に入り込むための手助けか、ユーモラスな会話が魅力的。
○インキュバス言語―解説にはこう紹介されてます。『牧野節B面大爆発』。
日常会話をなんでもかんでも下ネタにもっていこうとするヤロウがどの世代にもおりますが、この物語には勝てないでしょ -
Posted by ブクログ
救いようのないようなグロテスクな物語を、『カラさん』『絶叫マシン』『黒のオリーブ』『箪笥ズボン』『レトルト・マン』5人のコミカルなキャラクターが彩る。
とはいえ本作のグロさはなかなかのもので、よくもまぁこんなにも人の悪意を凝縮できたもんだなぁ、と。笑
メールを受け取ったことにより住民たちがいつのまにか狂気に侵されていく感じなんかは、人の醜い部分をまざまざ見せつけられてる感じもあったりしてげんなりしますが(それが好きなのですが笑)、後半には、化け物と化した人間、死んだ猫を操る実の父と戦うホームレス『カラさん』、マンションに巣食う禿親父の怪物などなど、これは一体なんのジャンルなんだと思えるぶっと