牧野修のレビュー一覧

  • グイン・サーガ外伝27 サリア遊廓の聖女3
    どこへ転がっていくのかと思うほどの展開が、
    最後にピタッとはまっていくのが心地いい。

    大満足の3冊。

    関連する外伝を読もうかなぁ


    黄金の盾も見事だったけど、このシリーズも見事!

  • グイン・サーガ外伝1 七人の魔道師
    記念すべき外伝第1巻。本当におもしろくて何度読んだかわからないぐらいです。

    これが発刊したときには、まだ本編では「ノスフェラスの王」だったグインが、「ケイロニア豹頭王」と呼ばれているんですよ。(いづれはたどり着きましたが)
    最初読んだときは、「豹頭王」・・・ケイロニアの王まで行くんだ、とわくわくし...続きを読む
  • 万博聖戦
    時は1969年、大阪万博を翌年に控えて国全体が浮き足立っているような雰囲気の中、中学生のシト、サドル、未明は、あるテレビ番組をきっかけに「子供こそが真の人間である」こと、「オトナ人間」が大人に憑依して子供に攻撃を仕掛けていることに気づいてしまう。子供ゆえの社会的な無力さに悩みつつ、子供らしい無鉄砲さ...続きを読む
  • 月世界小説
    言語SF。このジャンルは初心者だが、とても楽しめた。現実と虚構とが入り混じり、感想としては何を書いたら良いのやら。全然わけがわからないのに、感動すら与えてくれる不思議な本。とにかく素晴らしいので読むべし。
  • そこに、顔が
    自殺した父親の遺品の日記には不気味な人体実験の経緯と、黒い影のような顔につきまとわれる妄想が書かれていた。その時、背後に何か気配を感じ始めた。果てしなく連鎖する恐怖にヒヤヒヤする。
  • 死んだ女は歩かない
    「コオロギのにおいって知ってます」ーーーー


    強い女が好きなので、良かったです。バトルもスピード顔がある。箱庭なので地域変化は少なくて分かりやすい。会話が口調に特徴がないので一斉に喋るところの理解がしずらかった。でも変に独特な語尾を付けないところが強い女ぽくてキャラクターとして好みだった。一話ごと...続きを読む
  • グイン・サーガ外伝9 マグノリアの海賊
    グイン・サーガの外伝で、ミュージカルにもなった作品です。
    イシュトヴァーン20歳の恋物語で、内容的には「おいおいそんなことあるか?」という感じはあるし、グイン・サーガ的な陰謀や活劇もなくて、まあ凡庸かなぁ。
    ところで、本編では22歳の傭兵として登場するイシュトヴァーンですが、この作品では海賊船の首領...続きを読む
  • グイン・サーガ外伝8 星の船、風の翼
    ナリスのクリスタル公就任を軸に、十代のナリスとディーン兄弟のかなり屈折した愛情と自我の目覚めと別れ、ナリスに降りかかる謀略が描かれます。
    それにしてもディーンの考え方が幼すぎだよねえ。
    自由を獲得したディーンに対して、ナリスの憤りの根は深そうです。
    将来のディーンの身の振り方に大きな影響を与える外伝...続きを読む
  • 月世界小説
    主人公の菱屋は、想いを寄せる相手の石塚と2人でゲイパレードを見にきたところ突如として空から天使が現れ街中に災害をもたらし、世界は終末に向かう。その最中石塚を亡くした菱屋は目を閉じ妄想の世界に逃避する。次に目を開けたとき、彼が立っていたのは自身の妄想世界のなかだった。菱屋は妄想世界を渡り歩きながら、世...続きを読む
  • グイン・サーガ外伝26 黄金の盾
    外伝26

    栗本先生の死後、ずっと離れていたグイン・サーガの
    世界に、どっぷりはまったー!

    初めて、7人の魔導師を読んだ時のおどろおどろしい
    暗いパワーに圧倒された感じと、血湧き肉躍る感じ、
    を思い出しつつ、ふたたび味わうことができた!

    本篇でのエピソードも織り交ぜてあって、
    いちいちその話を思...続きを読む
  • 月世界小説
    全然知らない作家の作品で、なんの前知識もなく読みましたが、面白かった。

    2014年、突然世界に終末がおとずれる。
    絶体絶命に追い込まれた菱屋修介は、いつも現実逃避をするように月世界へ逃避した。

    そこから始まる妄想を軸としたパラレルワールド。

    1975年のニホン。
    学生運動盛んなその世界で、学生...続きを読む
  • 月世界小説
    ゲイの青年・菱屋修介は、片思いしている石塚啓太からLGBTパレードを見に誘われ、期待と共に出かけたその場で、アポカリプティック・サウンドと共に舞い降りた天使たちによる黙示録の光景に巻き込まれ、啓太が惨殺されるのを目撃する。子供の頃から妄想癖のある菱屋は、堪え難い光景を前に妄想の月世界へと逃げ込む。
    ...続きを読む
  • グイン・サーガ外伝23 星降る草原
    栗本薫さんが亡くなってから、
    絶対に他の人の書いたグインは読まない!と思っていました。

    でもあれから7年…
    栗本さんの遺志を継いでいる方達を見て、
    もう一度だけグインワールドに触れたくなって。

    第一話は微かな違和感があったのですが、
    ページが進むにつれてどんどん引き込まれました。

    大好きなキャ...続きを読む
  • MOUSE マウス
    これは面白い!SFって科学技術の先端を想像力で伸ばしていくものって今のところ定義しているんだけど、これは化学の先端を伸ばしている感じ。伸ばすための補助線として使われてる自己とか主観/客観なんかの蘊蓄も良い感じ。伸ばした先が魔術的な世界ってのはSFとしては好き嫌い分かれちゃうかも?
    外界から隔離された...続きを読む
  • 月世界小説
     月というのは夜空を見上げるとそこにある黄色い円盤、そしてアポロが画像を送ってきたあの荒涼とした衛星。しかし、それとは別に実は月世界というものはあって、うさぎが住んでいたり、かぐや姫がそこに帰ったり、大砲クラブがズドンと行ったり、ブロウチェク氏が気づいたら到達していた世界なのである。月はその周期性に...続きを読む
  • グイン・サーガ外伝5 時の封土
    読み終わりました。グイン・サーガの外伝ですが、今までのものと異なり短篇集です。
    思春期のマリウスとアルド・ナリスの物語。レムスのアルゴスでのファンタジーのような恋物語。肉体が滅んでも永遠に生き続く呪いをかけられた城の物語。ヨツンヘイムでの黒巨人との戦いの物語。ダークランドでの妖樹との戦いの物語。
    ...続きを読む
  • グイン・サーガ外伝26 黄金の盾
    グインの愛妾、ヴァルーサの話。
    これを読んでから「七人の魔導士」を読み返すのもいいかも。
    栗本薫が書いていないのに、ちゃんと世界観がつながり、本編ともきちんと流れが合ってさすが!
    本編ではグインの子達を出産したことで、これからどんどん登場してくるのかな?
    表紙もイメージ通りで素敵です♪

    関係ないけ...続きを読む
  • 傀儡后
     皮膚とは?相手と気持ちを通じあい触れ合うとき、絶対的な膜となり結合を阻止する皮膚とは?
     SFあんまり知らない頃に読んだけど、閉鎖空間好きだったんでめちゃくちゃ面白かった。
  • グイン・サーガ外伝26 黄金の盾
    円城寺忍って誰?って思ったらグイン・サーガ続編プロジェクトの「グイン・サーガ トリビュート・コンテスト」で優秀賞を取って本作でデビューした作家さんのようです。

    東京大学大学院工学系研究科博士課程修了とは、作家としては珍しい学歴ですね。

    とても面白かったし、外伝としての怪しさ・耽美さもあってよかっ...続きを読む
  • MOUSE マウス
    読みたかった。復刊ありがとうございます。18歳未満の外の世界で「死んだ」子どもたちの国、ネバーランド。そこの子どもたちはみな血管に直接カクテルされたドラッグを流し込み、主観と客観が入り混じった中で死んだように生きている。底が抜けた物語だった。輪郭を触れない怖さ、声も音も映像も見ているのが自分ではない...続きを読む