感情タグBEST3
Posted by ブクログ
自殺した父親の遺品の日記には不気味な人体実験の経緯と、黒い影のような顔につきまとわれる妄想が書かれていた。その時、背後に何か気配を感じ始めた。果てしなく連鎖する恐怖にヒヤヒヤする。
Posted by ブクログ
もう背表紙の解説からして、ありがちなホラーだなぁ、と思って無理やり読み始めたんですが。
(タイトルに惹かれなくても作者が好きなので、ありきたりなホラーではないはず、と期待してしまうのです。)
この物語のキモとなるところが面白いのですが、それが背表紙で語られていない。もったいない。
背表紙の解説を読んで買うか買わないか決める人も多いだろうか、もったいないなぁ、と。
簡単にお話をまとめますと
―主人公、高橋の父が死ぬ前に残した言葉「そこに、顔が」。大学教授であった父は死ぬ前からあちらこちらに人の顔、人影を見ていたことがわかる。高橋が父の死の理由を、父のゼミに参加していた大学院生千鶴と探るうちに、父のように顔に取りつかれた人々があらわれる。彼らは父が生前動かしていミラーニューロンについてのプロジェクトの参加者や、同じ大学の教授ばかり。千鶴の行動に翻弄されながらも原因を探る高橋は、顔を見た人々はみな1つの文章を音読していたことを知る。それと同時期に、准教授小坂井が森の奥の廃屋にて怪しい実験をしていることを知った二人は小坂井を着け、謎の文章が人の死を模倣するニューロンを活性化させるためのものであると知る―
今回のキモは、他人の死を模倣するミラーニューロン。普段、ミラーニューロンは何でもかんでも模倣しないように制御されているが、ある文章を音読することでその制御が効かなくなり暴走しだす。その結果、死の象徴である謎の顔があちらこちらに見え始め、死へと至る。っていうところ。
まぁつまり、読んだら死ぬ呪いの文章を科学的に作り出してしまった准教授が登場するのです。
で、まぁ期待を裏切ってくれたというか、ホラーを科学するところが牧野さんらしい。
ホラーを解説するホラー作家なんてこの人しかいない。
Posted by ブクログ
主人公が、影、顔がみえるところから始まる。その顔はなんなのか?を父の死とともに解明していき、次から次へと顔によって起こる自殺という奇妙な出来事もだんだん解明されていくのだが、なぜ?という不思議さがぬぐいきれない。怖さよりもなぜ?のが強く感じる不思議な話だった。