牧野修のレビュー一覧

  • MOUSE マウス

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    ダークファンタジー。18歳以下の少年少女がドラッグで武装する王国ネバーランドを舞台にイマジネーションが炸裂する怒涛の連作短編集。

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    2009年10月04日
  • MOUSE マウス

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    牧野である。今は電波系ホラー作家として、かなり電波な作品を生み出されている方なのですが、私の出発点であり最高峰がこのハヤカワから出ている作品。一応SFなんですがね。未来、夢の島は打ち捨てられ立ち入り禁止区域となり、そこは、いろんな種類の幻覚系のDrugをカクテルボックスという機械でブレンドして直接体内に取り込んで日々を送る、ストリートチルドレンの楽園となっている。そんな中でおこる、子供同士の縄張り争い。その戦い方が凄い!相手を意味不明の言葉や文章で攻め立て、認識を狂わせて「落とす」のだ。相手の言葉の力に負けると、その言葉に取り込まれありはしないことを現実として体が反応してしまう。そう、「思い込

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    2009年10月04日
  • 万博聖戦

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    発売日に購入していたのだが始まりの
    シトは友達が少ない。なんならいないと言っても間違いではない。でもそんなものでしょ、と彼は思っていた。友達が百人出来るような人間は友達が欲しいんじゃない。ただ仲間の数を増やしたいだけなんだ、と。彼はそうやって自分を百倍の人間に見せたいだけの人間とは、友達になりたくなかった。

    という初めのページの序文に「あ、わかります」
    とクソへんちくりんの僕は「今度の万博までとっておこう。オモロイ体験が出来るかもしれん。最終日に読んで理解のされない感慨に浸ろう」と思い、なんと5年間読まず、今日という日の為に100均で購入した本を入れる用のプラBOXにほこりのつかぬよう封印し

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    2025年10月13日
  • 月世界小説

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    ネタバレ

    某snsでバズっていたのを機に買ったけど、想像以上に面白かった。
    正直、意味わかんないのに面白かった。

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    2025年09月26日
  • 猟奇の贄 県警特殊情報管理室・桜庭有彩

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    警察小説では無いかな?警察風小説と思って読めば、それなりに楽しいかも。まあ、結構、メチャクチャな展開ですけど。

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    2025年06月17日
  • アロマパラノイド 偏執の芳香

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    ネタバレ

    嗅覚、UFOカルト、神秘体験、認識論などが混ざって盛りだくさん。
    前半のUFOカルトが気持ち悪くてよかった。エレベーターの中で会う父子、なにあれ。怪文書のインパクトやばい。
    後半はスケールが大きくなりすぎてイマイチ。小難しくせず匂いで人を洗脳するカルトの話でもよかった気がするが。
    ラストが意味深。

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    2025年05月16日
  • 万博聖戦

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    現代社会への批判と皮肉が鋭く織り込まれていて、一方で世界観はぶっ飛んでてとても面白かった。ラストも好み。

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    2025年02月09日
  • ファントム・ケーブル

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    最も心に残ったのはヨブ式。くそみそといって差し支えない。何故なにが通用しない。
    悪意がテーマ。表題話であるファントムケーブルはメタ的な、内省的な書き下ろしではないかと思う。

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    2024年12月14日
  • MOUSE マウス

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    一つの輪になるような話。「落とす」描写は読んでいてやはり美しく遊びのように軽やかでけれど窒息しそうなほど隙がない。思わず息を詰めてしまう。筆者の言葉に落とされる疑似体験ができる。

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    2023年11月25日
  • だからドロシー帰っておいで

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    ファンタジー、コメディ、ホラーと
    中々てんこ盛りな作品

    ある日突然、専業主婦の信江さん(36)が
    ビールを買いに行ったら異世界に行っちゃった♪♪
    そこはなんとオズの魔法使いに出てくるような
    奇妙な国、信江は現実世界に帰る為に
    ミロク、コト、クビツリ、地蔵の愉快な仲間たちを従え旅に出るのであった。
    一癖も二癖もある仲間たちに笑いが止まらない
    そして時折り出てくる儀式、歌などにも
    めちゃ笑ったwww

    そして異世界と並行する様に現実世界では
    ある連続殺人事件が発生、
    被害者遺族の大和田が被害者の会(小さな柱)の
    柳瀬と結託し、連続殺人鬼に復讐を企てる事になったのだった。

    話の流れは異世界と現実

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    2023年08月06日
  • だからドロシー帰っておいで

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    ホラー?SF?ファンタジー?

    リアルな日常から突如トリップ。
    とにかく先が気になりまくった作品!(*´艸`)



    夜、急に同僚を連れ帰った主人。
    平凡な主婦、伸江は、ビールが足りないことに気づく。
    義母に促され、お洒落して夜の街へ買い物に行く事に。
    すると伸江は、急に空へ吹き飛ばされた—。

    『オズの魔法使い』をモチーフにした作品。

    タイトルに『ドロシー』とあるのに、途中まですっかり忘れて読んでいました(^▽^;)

    オズの国と現実が交差する描写は、小林泰三のあの作品を彷彿とさせます。

    ですが、こちらの方がホラー味が強め。

    オズの世界観、奇妙でかなり好み♡
    出会う部族や、急に歌い出し

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    2023年08月04日
  • 月世界小説

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    友人とゲイパレードを見に来ていた菱屋修介に突如その轟音は響いた。空から無数の天使が舞い降り終末の喇叭を吹いている。地面は大きく揺れ、高層ビルは軒並み倒れた。どこからともなく炎に包まれた巨石が降ってきて、裂けた大地から人の顔を持った飛蝗が這い出てきた。人々の悲鳴が聞こえる。眼の前で友人は体を分断された。
    「月へ行こう」
    菱屋修介はそっと目を閉じる。現実から逃れたいときはいつもこうしてきた。幼少の時から積み上げてきた妄想の世界は自由自在だった。月世界の男が話す世界の理、神々との対抗。それは「言葉」の争奪戦だった。

     SFといわれると困ってしまう作品だ。なにせ人と神のガチンコ対決なのだ。創世記のバ

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    2023年05月09日
  • 病の世紀

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    奇病と絡ませつつ、オウムやテロリズム、陰謀論や差別主義といった世紀末的雰囲気に満ちている。IRNIは「INRI」の反転か。被害者の人生の虚無感と死にゆく描写が濃厚。

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    2022年04月03日
  • 万博聖戦

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    大人たちが何者かに憑依されてオトナ人間になっていることに気づいた子どもたち。オトナ対こどもの戦いの舞台は1970年の大阪万博。そして2037年。大きく変化した世界で再び大阪万博が開かれる。前半のノスタルジーあふれる万博の風景とうってかわって、後半は、不思議なキャラクターがあふれる幻想的な世界。オトナになってしまった身からすると、大人世界も悪くないとは思うんだけどなぁ。

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    2021年05月23日
  • MOUSE マウス

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    死と、そこへ行く事の二択を迫られた子供達の辿り着く所、ネバーランド
    主観と客観が入り交じるその世界で空想に頼りながら現実を生きる子供達
    主観によって語られる世界は空想と現実その境目すら曖昧
    空想なのでなんでも有りの描写
    五感を、比喩とも違うそれ以外の感覚、主に視覚で表現するのが面白い
    子供のしてはグロテスクな空想
    意味不明な言葉の羅列
    一言で言ってイカれた物語 でも美しい

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    2021年05月03日
  • 蠅の女

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    ホラーというよりバイオレンスな感じだけど蠅の言動がどこかコミカルで楽しく読める。
    蠅が出てくる前と後で作品の雰囲気がガラリと変わるのが特徴。蠅はいいキャラしてます。

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    2021年02月05日
  • 黒娘 アウトサイダー・フィメール

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    ものすごく突き抜けた
    エログロバイオレンスでした
    ここまですごいのは はじめて
    血が臓物が顔の皮が体液が糞尿が
    目玉飛び出て 強姦凌辱 死屍累々 です
    活躍するのが
    バトルアックスを振り回す美少女"ウランたん"ですから
    なんかね すかっとしちゃいました
    力を振りかざす男どもに
    美少女・美女が力で迎え撃つんですから
    力対力ですよ
    あ~ あたしの中にも確実に
    マッチョイズムの男たちへ
    出来ることなら やり返してやりたい
    という気持ちがあったんだなぁ と再確認するわ

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    2020年10月28日
  • 月世界小説

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    ちょっと読みにくい部分もあるけど、SFの醍醐味を感じる読みごたえある作品。
    これだけ大がかりな世界観で、言語そのものやら歴史やら神やらと向き合うのに、最初と最後は、小さな望みしかもたない恋心にぎゅっとフォーカスされる、その落差と、だからこそ感じる、大事なものは何か的な潜在的な問にやられる。

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    2020年08月12日
  • 月世界小説

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    トンデモ設定なSFだけど元ネタが実際の出来事だったりするのでかろうじて理解できる感じ。
    一気読みしないと世界観に取り残される。
    しかしなんでSFって”ぬらぬら”の表現を使われることが多いんだろうか?(←別にこの作品内で頻出というわけではなく、ふとした感想)

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    2020年06月17日
  • ファントム・ケーブル

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    夏の角川ホラー祭。読み始めたら短編集だったので、他の短編集と交互に読んでみたよ。

    何も取り柄のなかった男が、解錠に関する塾に通い始め、才能に目覚める。講師よりも見事な手筈で様々な鍵を解錠していく男に、厄介な鍵を開ける依頼が来るが…(幻影鍵)。

    長編だと思って読み始めたら、最初の1篇から思い切り嫌ーな雰囲気満載で、こりゃきついなーと思っていたところ、幸いにして短編だった。ほんと短編で救われた。

    ☆を4つもつけているが、10人読んで9人が不快に感じて、6人くらいは挫折する後味の悪さであるが、ここまで徹底されているのは、角川ホラー文庫としても見事である。

    短編という形で無理やり短く収めるため

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    2019年08月15日