あらすじ
日本が世界の戦乱に巻き込まれつつある、大正二十九年。芸術志向の女性たちが集い、活況を見せる逢坂女子美術専門学校に、四人のひときわ個性的な女学生がいた。画家としての才能あふれる池田千種。武道に没頭する男勝りな星野逸子。身体は不自由ながら想像力豊かな犬飼華羊。素直で女性らしい優しさに満ちた緒方陽子。戦争の足音が近づく不自由な時代にありながら、彼女たちは短い青春を精一杯謳歌していた。しかし彼女たちの明るい日々に、不穏な影が忍び寄り……。奇才・牧野修、渾身の青春時代小説が登場!
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Posted by ブクログ
こういうのが好きなので読んでて楽しかったです。
でもなんで架空の年にしたのだろうかって思いました。
実際にあった出来事ではないから、ファンタジー感を際立たせるためでしょうか。
あと、いろんな事が盛りだくさんになりすぎててちょっと疑問が残る事が結構あったような。
でも、女の子達が皆可愛いです。可愛いというか良いキャラです。
なんだかんだ言って楽しく読みましたし、好きですね。
Posted by ブクログ
なんか懐かしい感じがすると思ったら、全盛期の川原泉の「アークエンジェルの乙女たち」に通ずるものがあるのかな。
いうまでもなく、凄い筆力の持ち主が普通の小説書いたらこうなるのか。仮想の歴史物ですけど、フィクションとは、かくあるべしという作品。
本屋大賞あたりにノミネートされてもいいと思うけど、もしそうなったら、これから別の作品に行く人がいて、呆然とする姿を見たい気がしないでもない。
Posted by ブクログ
読んだのが結構前なので…。
芸術を文だけで表現しようとすると難しそうだな、と。
全体的にしっかりまとまってたと思うので星4つで。
5でも良かった気がするんですが当時何か引っかかってた記憶もあったり…。
Posted by ブクログ
芸術や女性の立場がまだまだ低かった時代のお話ですが、登場する女の子たちはどの子もみんな生き生きとして、明るく可愛らしいです。お気に入りは陽子さん。彼女はだれよりも強いと思う。
Posted by ブクログ
良かった。これが少女だ。
わたしは千種にいちばん共感したなあ。胸かきむしるような気持ちになる作品を必要としているのは不幸な人だけ。何か欠けてる人の治療みたいに、切実に、それを必要とする人種がいるんだ
Posted by ブクログ
書店で見かけて何か惹かれるモノを感じたので購入。面白かったです。タイトルの年号からして「?」と思ったのですが、良いファンタジィに仕上がっていました。キャラクタの魅力や物語全体に流れる寂しさなどは大変好みです。事件というかミステリィ部分も上々でした。ただ、描写が緻密過ぎて鬱陶しくなる場面もあり、ややバランスを欠いた感じがします。とくに最後の付記の部分は物語の中で消化して欲しかったです。