永井路子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ古典を習い大鏡に面白さを見出す才女が描く王朝小説
タイトルになっている「この世をば 我が世とぞ思ふ
望月の 欠けたることも なしと思へば」でラストを
飾る構成、本書は上下巻の下巻・・・上巻は後日w
歌は、長女彰子(一条天皇)二女研子(三条天皇)四
女威子(後一条天皇)五女嬉子(春宮嬪=御朱雀天皇)と四女までの喜び(威子立后宣下)を宴で詠んだ歌
章毎に視線が変わるので若干の違和感があるものの、
史実を複眼的に別方向からとらまえていて面白い
永井路子先生の政治状況・人間関係から推測して描く
物語は、最近読み漁っている学者さんの論と差は無く
本当に史料に親しみ研究されていると頭が下がる -
Posted by ブクログ
1964年下半期の直木賞受賞作で大河ドラマ『草燃える』の原作のひとつになった作品だそう。鎌倉幕府創成期のお話。
『草燃える』は観てないので、やっぱり『鎌倉殿の13人』が思い浮かぶ。人物像が全然違うのかな?と思っていたけど、案外、自分の持っていたイメージと遠からずだった。
章ごとに主役が変わり、それぞれ全成、梶原景時、北条保子(阿波局)、北条義時を中心に語られる。読み始めは、拍子抜けするほどあっさり話が進む。でも同じ出来事を視点を変えて語られるごとに厚みが増していき、読み進むほどにこの小説の凄さを感じた。
ドラマ観てたから、すごく面白かった。
文章は読みやすいけど、登場人物も多いし予備知識ゼロ -
購入済み
小説というより研究発表
昔日本史の暗記にてんさい・しんくう(天台宗最澄・真言宗空海)と覚えたのが懐かしくて購入してみました。
読んでみると様々な文献や仏教系の大学、中国現地にまで足を運んだ日本史の研究発表の様相でした。
しかし、つまらないという訳ではなく宗教とは何か日本国はどのように出来上がってきたのかと考えさせられ深く心に残りました。
特に奈良・平安時代僧侶は国家公務員だったといった表現とか長岡京遷都の理由は僧侶道鏡の悪事等による腐敗であるが比叡山ものちに僧兵やら金権争いやらおかしくなったが法然や親鸞、日蓮等が出現して未来が開けたという記述が興味深かった。
これを読んでイスラム国家の憲法はイスラム法典であるという意 -
購入済み
後書き
著者の主張したかったことが巻末の後書きに手際よくまとめられている。本書及び前巻はこの後書きの主張の実例 という位置づけである。政治というものは今も昔も人々にとっては不満の多いものであり、不満のぶつけ先としてしばしばスケープゴートを必要とする。その道具の一つが悪霊であるというのは大変に面白い。現代では政権交代やデモになっているのかな。