永井路子のレビュー一覧

  • 乱紋(上)
    永井路子による「お江」は、華やかな歴史のヒロインとしての一般的イメージからはほど遠いかもしれない。初めて読んだときはわたしも意外に思った。がしかし、元々少ない資料しか残っていない彼女の姿が、戦国という時代背景をいちばんの手掛かりとして十分に考慮し、淡々と、それでいて生々しく描かれているのが、永井路子...続きを読む
  • 乱紋(上)
    お江さま。。。大河ドラマとは随分違っておりました。でも興味深い。浅井三姉妹の仲良し物語では終わらない深さを感じました。
  • 乱紋(上)
    大河で注目されていますが、私の中のおごうさん像は永井さんの書かれた彼女なのです。どうしても流されて生きるしかできなかった戦国時代の女性たちの生き方をぜひ読んでほしいと思います。
  • 乱紋(下)
    おごうの二番目の夫・秀勝が亡くなり、岐阜城を明け渡すことになる。新城主は子供の頃、秀吉が担ぎ上げた三法師として知られた秀信。
    おごうの侍女のおちかは謎の男「ちくぜん」と城下で再会する。
    身重のおごうは大阪へ出向くが、やはり妊娠中の茶々からは沙汰もない。
    無事に生まれた後になって呼ばれるが、前より綺麗...続きを読む
  • 乱紋(上)
    浅井三姉妹の末娘・江(ごう)を取り上げた小説としては、初期の物ではないでしょうか。
    三姉妹は18、16、14という年齢のときに、まず江の結婚話が。
    年齢設定が他と違うのは、資料によるんでしょうか?
    浅井長政が籠城中に生まれたのは確かなんでしょうね。
    華やかでお喋りな次姉の初が京極家へ。
    これはどちら...続きを読む
  • 乱紋(下)
    おもしろかった!

    お江にはドラマの『大奥』での高島礼子さんのイメージが強かったので
    美しいわけではなくもの静かなお江は新鮮だった。
  • 流星 お市の方(下)
    上巻よりお市からの視点が深く書かれていた。
    よくありがちな、長政・勝家との仲睦まじいことしか書いていない小説と違い、愛憎渦巻き、[生]を感じる内容になっていた。
    それでもなぜか戦のシーンは飽きてしまい流し読みしてしまったけど。
  • 乱紋(上)
    織田信長の姉、お市の三女お江の話。
    とおもって読んでたけど、いまいちお江のことはよく分からず、
    その時代周辺の話。

    豊臣秀吉、徳川家康、秀忠

    関ヶ原の戦い、大阪夏の陣
  • 乱紋(下)
     乱紋下巻です。1日で一気に読み終わりました。上巻で感じた時と同様,今まで私が見てきたお江の方のイメージとは違った描かれ方をしていました。特に家光の乳母春日局の見方に納得がいった感じです。言い伝えとしてはお江の方が国松を寵愛したとされていますが,本書では春日局が勝手に利発な(家光は口数が少なかった)...続きを読む
  • 乱紋(上)
    r来年のNHK大河ドラマは「江(ごう)~姫たちの戦国~」。
    だからと言うわけでもないが、「乱紋」を読み始めた。
    文庫本上中下3冊。

    この作者は歴史の中の女性を描いては秀逸と言われている。
    浅井長政の3人の姫の末姫(おごう)の数奇な物語である。

    NHK大河ドラマのほうは田淵久美子原作である。

    ...続きを読む
  • 乱紋(上)
    来年の大河ドラマの主人公,お江与の方のお話。

    Wikipediaによると,永井路子はお江与の方に対して違った観点で描いてるようです。確かに,ドラマ「大奥」で見られたような嫉妬深さのような人間性は今の所感じられていません。2人の姉との関係も,私が想像したり,知っているものとは違っていました。

    非常...続きを読む
  • 流星 お市の方(下)
    姉川の戦いから賤ヶ岳の落城までの話。
    長政との「信」と「不信」の間での凄まじい愛憎劇は、読んでて息が詰まる…つらい。
    でも愛し合ってるんだ。

    織田家の女性のそれぞれの想いが語られるあたり、鳥肌が立ちました。
  • 流星 お市の方(上)
    永井 路子さん流の人物解釈が面白いです。
    戦国の女性のありかたについても、わかりやすく表現されています。
    長政とのラブラブ生活から、やがて信長との対峙を通して溝ができていくあたりがちょっと鬱…
  • 朱なる十字架
    明智光秀の娘ガラシャが信仰というものを通して自分を貫く話。

    ガラシャの内省的な性格、というか自分の精神に興味がいく性質は現代人に近い気もする。
  • 朱なる十字架
    この本の細川夫妻はほんと愛し合っててすてきです…!忠興の一方通行じゃないよ!(笑)けれどやっぱり最後には、ふたりは別世界の人間になってしまうんだなぁ。お互い想い合っているのは確かなのに。くるしい愛情。
  • 流星 お市の方(上)
    織田信長の妹、お市の方の生涯を綴った文庫本。
    今まで持っていた戦国時代の女性像が変わりました。
    また、お市に対するイメージもかなり変わりました。
    さすがは、信長の妹と言った感じです。
  • 流星 お市の方(上)
    女性の観点からも織り交ぜて…というよりは徹底的に女性的観点を貫いている印象。脚色が強いが、こういう本があってもおもしろい。
  • この世をば(下) 藤原道長と平安王朝の時代
    道長に華がないから読むのがモタモタした。
    期待していた紫式部は倫子さまと侍女との間の噂話にしか出て来なくて…ちょっとガッカリ。
  • 望みしは何ぞ 道長の子・藤原能信の野望と葛藤
    藤原能信、道長と(高松殿)明子の息子(作者は大鏡の制作が能信周辺だと睨んでいるが活躍が少ない)であり傍系とはいえ父親が政治の要、能信も昇進・野心を胸に潜めているものの作品の行動はまどろっこしく物語でも積極的な動くは少なく、意味ありげな態度はあるものの子を産む后たちの傍観者でしかない「望みしは何ぞ」読...続きを読む
  • この世をば(下) 藤原道長と平安王朝の時代
    この時代は学校の歴史教科書からの道長、伊周ぐらいの知識だったので、そのまわりの登場人物や天皇との関係が理解できたのがよかったです。
    摂関期のトップにのぼりつめた藤原道長ですが、この時代結局は多産で長命な家系の女性と結婚できたのがライバルに差をつけた最大のポイントかなあとおもいました。
    京都の内裏周辺...続きを読む