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Posted by ブクログ
下巻も面白かった!
以下、記憶に留めるためメモ。
彰子の入内の準備に余念がない。中でも道長が楽しみにしているのは、和歌屏風である。当時の参議以上の高官達に一首ずつ歌を詠んでもらう。ここに道長は一つの意向を秘めていた。彰子の部屋を訪れた一条帝は、ずらりと並んだ高位高官の名をそこに発見するだろう。おくれて入内してきた少女を高官達は無言で応援しているのだ。道長は暗に、娘を支援してくれるかな、それとも、と問いかけているのだ。
☆心にもあらで浮き世に長らへば 恋しかるべき夜半(よわ)の月かな 第67代 三条天皇
→この百人一首の歌は、道長を長々と困らせた、盲目になってしまった三条天皇がようやく譲位を決意した時の作だそうな。
☆この世をばわが世とぞ思ふ望月のかけたることもなしと思へば 藤原道長
→この世は全て自分の思うままで、満月のように欠けることが何も無い
後一条天皇の奥さんの威子(いし)(道長と倫子の娘)の立后の儀式の後の酒宴で。
今はこの歌は、道長の権力を誇示する様子として解釈されているが、当時は道長本人は、ただ、娘が三人、太皇太后、皇太后、中宮となって、嬉しくって詠んだだけ、らしい(*^^*)
Posted by ブクログ
三男だった道長が大出世をした史実と
やや傲慢にも思えるあの歌の存在で
栄華を極めた、計算高い男という印象だったが
この物語の道長は、平凡児。
口癖は「ああ、何たること、何たること」だ。
それでも、野心は少なからずあり、成長しながら
確実に幸運をつかみ、それに甘んじることなく
場を見極め、理由をつけ政治家として生きた青年として描かれている。
大河ドラマの影響か、この時代を背景にした本をたくさん目にしたため購入したが、さすが永井路子さん。
歴史が好きなため、どんな人にも歴史に触れてほしいと分かりやすく書きたいという記事をどこかで読んだ通り、読みやすかった。
この本を読んだあとに、道長のあの歌を読むと
また違った印象になりにんまりしてしまった
「この世をばわが世とぞ思ふ望月のかけたることもなしと思へば」
Posted by ブクログ
左大臣という最高権力者の地位についた道長の性格は上巻に続いて、人間的な弱さをもった一般人として倫子の立場から描かれている。長女・彰子に続いて、研子、威子の入内で読んだ有名な「この世をば我が世と思ふ望月の欠けたる…」が実は皮肉屋の実資の「小右記」のみが伝えているというのは面白かった。上巻と異なり、大河ドラマとの相違点として実資、隆道、彰子たちの描かれ方に感じたが、巻末の澤田瞳子の解説で実は40年前にドラマの時代考証を担当した倉本一宏氏が著者に雑談で依頼したこともあったと明かされている。この本が2023年に再販された背景に納得するとともに、主人公の倫子もさることながら詮子、彰子ら皇族の女性の力強い活躍が描かれていたことに皇室典範改正を巡る今日、その先見性には驚きを感じる。
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