永井路子のレビュー一覧

  • 乱紋(上)

    Posted by ブクログ

    永井路子による「お江」は、華やかな歴史のヒロインとしての一般的イメージからはほど遠いかもしれない。初めて読んだときはわたしも意外に思った。がしかし、元々少ない資料しか残っていない彼女の姿が、戦国という時代背景をいちばんの手掛かりとして十分に考慮し、淡々と、それでいて生々しく描かれているのが、永井路子のお江なのである。納得しながら読み進めた。
    上巻は、お江の嫁入り話から始まり、秀勝と死に別れるところまで。なかでも佐治与九郎一成との心の通じあいのエピソードが美しい。当然永井女史の創作であろうが、穏やかな海風のようにそっと寄り添うふたりの人間愛が心地よい(それもふたりの血筋と生い立ちから綿密に組み立

    0
    2011年04月18日
  • 乱紋(上)

    Posted by ブクログ

    お江さま。。。大河ドラマとは随分違っておりました。でも興味深い。浅井三姉妹の仲良し物語では終わらない深さを感じました。

    0
    2011年03月28日
  • 乱紋(上)

    Posted by ブクログ

    大河で注目されていますが、私の中のおごうさん像は永井さんの書かれた彼女なのです。どうしても流されて生きるしかできなかった戦国時代の女性たちの生き方をぜひ読んでほしいと思います。

    0
    2011年02月19日
  • 乱紋(下)

    Posted by ブクログ

    おごうの二番目の夫・秀勝が亡くなり、岐阜城を明け渡すことになる。新城主は子供の頃、秀吉が担ぎ上げた三法師として知られた秀信。
    おごうの侍女のおちかは謎の男「ちくぜん」と城下で再会する。
    身重のおごうは大阪へ出向くが、やはり妊娠中の茶々からは沙汰もない。
    無事に生まれた後になって呼ばれるが、前より綺麗になったおごうを見る秀吉の目が気に入らない様子。
    やがて、秀忠との間に縁談が。
    おごうの娘おきいはすくすくと育ち、茶々の養女に迎えられる。
    秀忠は17歳。
    文武の修行を毎日怠らない律儀な男。
    おちかの目には平凡と映るが、並べたところが実はお似合い。
    側室を持たなかったことでは有名だが、実は浮気はして

    0
    2011年02月02日
  • 乱紋(上)

    Posted by ブクログ

    浅井三姉妹の末娘・江(ごう)を取り上げた小説としては、初期の物ではないでしょうか。
    三姉妹は18、16、14という年齢のときに、まず江の結婚話が。
    年齢設定が他と違うのは、資料によるんでしょうか?
    浅井長政が籠城中に生まれたのは確かなんでしょうね。
    華やかでお喋りな次姉の初が京極家へ。
    これはどちらも浅井家の姫としては格が低い結婚だとか。
    外堀を埋められた後で、プライドの高い茶々が秀吉の側室になっていきます。
    主におごうの侍女のおちかの視点から、気を揉む様子が語られます。
    侍女の感情はわりと喜怒哀楽はっきりしていて現代風なので、ちょっと下世話な詮索が多いけど~わかりやすくはなっています。
    上の

    0
    2011年02月04日
  • 乱紋(下)

    Posted by ブクログ

    おもしろかった!

    お江にはドラマの『大奥』での高島礼子さんのイメージが強かったので
    美しいわけではなくもの静かなお江は新鮮だった。

    0
    2011年01月04日
  • 流星 お市の方(下)

    Posted by ブクログ

    上巻よりお市からの視点が深く書かれていた。
    よくありがちな、長政・勝家との仲睦まじいことしか書いていない小説と違い、愛憎渦巻き、[生]を感じる内容になっていた。
    それでもなぜか戦のシーンは飽きてしまい流し読みしてしまったけど。

    0
    2010年12月25日
  • 朱なる十字架

    Posted by ブクログ

    歴史に仮定は許されない。しかし、それを考えてしまわざるを得ないのも歴史の宿命。「もしも光秀が謀叛を起こさなかったら」という無意味な仮定。明智光秀の娘と生まれたために背負わされた運命に翻弄され、信仰に頼らざるをえなかった戦国女性の悲劇が描かれます。

    0
    2010年12月23日
  • 乱紋(下)

    Posted by ブクログ

    関ヶ原の戦いでついに、姉である淀君と両陣営の頂点で敵対することになったおごう。夫との別れ、夫の死、幼い娘の嫁入り、妾の出産。感情を表に出さず、ただおっとりとかまえて受け入れていく様はときに非情ともとられますが、そうでもしなければ過酷な運命に身を委ねることはできなかったのでしょう。

    0
    2010年12月23日
  • 乱紋(上)

    Posted by ブクログ

    戦国の世、武家に生まれた女性は結婚をして子どもを生むための男性の道具。織田信長の妹お市の方の娘であり、豊臣秀吉の側室淀君の妹、そして徳川2代将軍秀忠の御代所となった「おごう」。その数奇な運命に、戦国女性の宿命そのものを見る気がします。

    0
    2010年12月23日
  • 乱紋(上)

    Posted by ブクログ

    織田信長の姉、お市の三女お江の話。
    とおもって読んでたけど、いまいちお江のことはよく分からず、
    その時代周辺の話。

    豊臣秀吉、徳川家康、秀忠

    関ヶ原の戦い、大阪夏の陣

    0
    2010年10月16日
  • 乱紋(下)

    Posted by ブクログ

     乱紋下巻です。1日で一気に読み終わりました。上巻で感じた時と同様,今まで私が見てきたお江の方のイメージとは違った描かれ方をしていました。特に家光の乳母春日局の見方に納得がいった感じです。言い伝えとしてはお江の方が国松を寵愛したとされていますが,本書では春日局が勝手に利発な(家光は口数が少なかった)国松に敵対心を燃やす自分が悲劇のヒロインを演じることによって生きがいを得るタイプだったというように描かれています。
     今まで見聞きしてきた国松は直接お江の方が育てた,というのも違うと,著者はきっぱり否定しています。歴史小説やドラマ等は史実を元に描いているフィクションであり,見方が変わればその人も変わ

    0
    2010年10月11日
  • 乱紋(上)

    Posted by ブクログ

    r来年のNHK大河ドラマは「江(ごう)~姫たちの戦国~」。
    だからと言うわけでもないが、「乱紋」を読み始めた。
    文庫本上中下3冊。

    この作者は歴史の中の女性を描いては秀逸と言われている。
    浅井長政の3人の姫の末姫(おごう)の数奇な物語である。

    NHK大河ドラマのほうは田淵久美子原作である。

    3姉妹全く異なる個性を持って、戦国の世を生きた。
    誰が一番幸せだったか?考えさせられた。

    0
    2010年10月11日
  • 乱紋(上)

    Posted by ブクログ

    来年の大河ドラマの主人公,お江与の方のお話。

    Wikipediaによると,永井路子はお江与の方に対して違った観点で描いてるようです。確かに,ドラマ「大奥」で見られたような嫉妬深さのような人間性は今の所感じられていません。2人の姉との関係も,私が想像したり,知っているものとは違っていました。

    非常に読みやすく,下巻も読んでみたいと思わせる作品です。

    0
    2010年09月20日
  • 流星 お市の方(下)

    Posted by ブクログ

    姉川の戦いから賤ヶ岳の落城までの話。
    長政との「信」と「不信」の間での凄まじい愛憎劇は、読んでて息が詰まる…つらい。
    でも愛し合ってるんだ。

    織田家の女性のそれぞれの想いが語られるあたり、鳥肌が立ちました。

    0
    2010年07月29日
  • 流星 お市の方(上)

    Posted by ブクログ

    永井 路子さん流の人物解釈が面白いです。
    戦国の女性のありかたについても、わかりやすく表現されています。
    長政とのラブラブ生活から、やがて信長との対峙を通して溝ができていくあたりがちょっと鬱…

    0
    2010年07月29日
  • 歴史をさわがせた女たち 外国篇

    Posted by ブクログ

    女傑も悪女も平易な文章で気軽に面白く読むことが出来ます。
    やはり好きな女性はエレオノール・ダキテーヌ、マルグリット・ダンジュー、ブルンヒルデでしょうか。
    ずーっと昔に読んでまた読みたくなって購入しましたが
    改めて読んでも彼女達の生き様には脱帽です。
    手っ取り早く世界の有名な女性達の生涯を読みたいという方にお薦めです。
    悪女限定なら澁澤龍彦の「世界悪女物語」ですが・・怖いよ。

    0
    2009年11月08日
  • 朱なる十字架

    Posted by ブクログ

    明智光秀の娘ガラシャが信仰というものを通して自分を貫く話。

    ガラシャの内省的な性格、というか自分の精神に興味がいく性質は現代人に近い気もする。

    0
    2009年10月04日
  • 朱なる十字架

    Posted by ブクログ

    この本の細川夫妻はほんと愛し合っててすてきです…!忠興の一方通行じゃないよ!(笑)けれどやっぱり最後には、ふたりは別世界の人間になってしまうんだなぁ。お互い想い合っているのは確かなのに。くるしい愛情。

    0
    2009年10月04日
  • 流星 お市の方(上)

    Posted by ブクログ

    織田信長の妹、お市の方の生涯を綴った文庫本。
    今まで持っていた戦国時代の女性像が変わりました。
    また、お市に対するイメージもかなり変わりました。
    さすがは、信長の妹と言った感じです。

    0
    2009年10月17日