【感想・ネタバレ】この世をば(上) 藤原道長と平安王朝の時代のレビュー

あらすじ

藤原兼家の三男に生まれた道長は、才気溢れる長兄の道隆、野心家の次兄の道兼に比べて、平凡で目立たない存在だった。左大臣の娘・倫子と結婚、そして父の死により、出世競争の道を走り始める。平安王朝の貴族社会を描いた傑作歴史小説。

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藤原道長の小説。倫子と明子を妻とし、関白兼家の三男として世を渡る。兼家の時代、道隆の時代、道兼の時代を経て、内覧に任じられるまでを描いている。
「光る君へ」より少しゆったりした道長で、道兼はより癖が強い。道隆は大河ドラマよりは上品である。

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2025年12月05日

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ネタバレ

光る君へ、に触発されて道長に関する小説を探し読んでみる。

昭和59年発刊。当時はまだ清少納言の評価が高くなく才をひけらかす、奔放・高慢といった評価が多かったとされる。その状況に比べればやや抑えた形になっている。才をひけらかすまでではなく、才を誇るといった感じ。
なお紫式部はまだ登場していない。彰子さまが入内していないので当然と言えば当然だが。

道長自体も上巻の時点では上昇志向もあまりなく、父、兄、姉に振り回される呑気な三男坊という態。光る君へ、にも通ずる性格付け。
徐々に権力というものに取り憑かれている感じを見せながら下巻へ続く。
強気な姉と柔和な弟という関係性が徐々に変わっていくさまは同じ永井路子著の「北条義時」に似ている。当作はまもなく詮子は身罷るのでそこまでに関係性がどう変わっていくか楽しみ。

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2025年02月26日

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血族同士の暗闘にあけくれる平安朝。
火山帝を騙して出家させる等、熾烈な権力争いの真っ只中の、兼家。
兼家の三男で、のんびりやの道長は、政より、「いかにして女性にモテるか」に興味が有った。

妻を持ち、子供ができ、ようやく政に目を向けたが、上を見ると、凄腕の長兄、次兄とが居座っていて、出る幕なし。

ところが、そんな道長に、天の采配が降りつつあった。

上巻は、後世「七日関白」と呼ばれた、次兄・道兼の死により、道長に、内覧の宣旨が下ったところまで。

親が亡くなったとたんに、我が家族のみの栄華を望む。
正に「兄弟は他人の始まり」とは、よく言ったものだ。

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2024年08月04日

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大河ドラマの関連として読んだ
平安時代の本ははじめて読んだかとても面白かった
今も昔も人間は変わらないと思ったのと、道長は教科書上で学んだ人物像と違って、思いやりがあってどちらかというとのんびり屋で、プレイボーイでもないことがわかった
また、もちろん男の子の孫ができたのが一族の繁栄に大きかったと思うがそれ以前に病気や伝染病にも罹らなかったのが、一番大きいのではなかったかと思う
そういう意味で、健康、長生きが大事で、一つ前の大河ドラマの家康や、現代人にも共通して言えると思う

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2024年02月25日

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末弟の道長が平凡児だったという始まりが興味深かった。よく道長は野心が強く、虎視眈々と権力の座を狙っていたような言われ方が多いので、のんびりやの末っ子としての描かれ方が面白く、これからの展開が楽しみ。
ところどころ現代目線というか、サラッと説明文が入るのが不思議と物語の時代感への理解を深め、読み進める助けになっているので、これまで平安時代に馴染みのない人でもすんなり入り込めると思う。

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2023年12月10日

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面白かった!
物語だから世界に入り込みやすかった!

下巻は道長の流鏑馬シーンあるかな?

平安時代はロマンティック

せん子つよすぎ

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2025年07月25日

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ネタバレ

藤原道長と平安王朝の時代、40年前の作品だが倉本一宏先生の著作や通説を交え一生を破綻無く描いている
一番魅力的なのは長兄の道隆だろう、後のサロンの光景も描かれているがお洒落で現代的な知的遊戯で楽し気であった、次兄の道兼は毛むくじゃらで直情的なものの政治の空気を読む力は流石、三男坊の道長は平凡児、自然体で少しのことでも嬉しがり、落ち込む、史実もそうだろうと思っているが棚ぼたで最高権力についたと描く

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2024年07月05日

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学校で習った平安時代の歴史というのは、藤原さん一族の一族史みたいなものなんだなあ。数人の日記からほんの一握りの貴族の世界は窺えるけど、一般の人々の暮らしはよくわからない・・・文字ってすごいなあ。1000年後の人々が、自分の残した日記を基にした小説を読むことになるなんて想像しなかったろうな。

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2024年05月23日

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大河ドラマとはまた違う道長像でしたが、これもまた良いと思いました。上巻は道長が左大臣になるまで。
個人的にはこっちが大河になったら面白そうだな、と思いました。政治中心の人間模様ですが、解説もわかりやすく読みやすかったです。
大河ドラマ見てる人は是非読んでいただきたいです。

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2024年05月01日

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大河ドラマに触発されて手に取りました。
大河もですが、苗字が藤原で分かりづらい(笑
ところどころにある家系図が一部分で、この人誰だっけ?状態で、自分で家系図作りながら読み進めました。後、頭の中では大河の俳優さんのイメージで。
道長像が思っていたのと違って面白かったです。どっぷり平安時代にはまれました

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2024年02月26日

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今まで勝手に思っていた藤原道長像と違って、どことなく頼りなく、純朴な青年といった印象で新鮮だった。テンポもよく混乱しがちな平安時代の人物もわかりやすく整理してくれているので読みやすいが、ところどころ入る現代政治家への批判が蛇足だと思う。

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2024年01月31日

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来年の大河「光る君へ」の予習として読みました。
この本は、絶版だったようですが、復刊されたものを購入しました。
主人公は、藤原道長です。
平安時代に権力を欲しいままにしたイメージがありますが、上巻では、兄達に一歩も二歩も遅れを取ります。
おっとりしていた道長が、処世術を少しづつ身につけていきます。
いよいよこれから!というところで上巻が終わったので、下巻が楽しみです。

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2023年12月17日

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歴史小説は好きだが、平安時代のものは初めて読んだ。
戦国時代とは異なり、戦争描写はないが、貴族間の権力争いや天皇も巻き込んだ人間関係については、とても読み応えがあった。

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2023年10月13日

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永井路子さんは読みやすい作家だと思うけど…これは手こずった。今のところ道長の人生がそれほど抑揚がないからなのかもしれない。

詮子と道長の関係は、北条政子と義時を思い出す。玉の輿に乗った肝の座った姉と、その姉が兄弟の中で最も信頼を寄せる弟。政子よりも詮子のほうが弱化女っぽいけど。

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2024年04月06日

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藤原道長とその妻倫子を軸に、平安時代の貴族たちとその時代に大きな役目を担う女性たちの有り様話。大河ドラマきっかけで平安時代話に初挑戦。み~んな元を質せば天皇家の末裔。思ってた以上に女性たちが強い時代?面白かったです

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2024年02月17日

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