【感想・ネタバレ】この世をば(上) 藤原道長と平安王朝の時代のレビュー

あらすじ

藤原兼家の三男に生まれた道長は、才気溢れる長兄の道隆、野心家の次兄の道兼に比べて、平凡で目立たない存在だった。左大臣の娘・倫子と結婚、そして父の死により、出世競争の道を走り始める。平安王朝の貴族社会を描いた傑作歴史小説。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

光る君へ、に触発されて道長に関する小説を探し読んでみる。

昭和59年発刊。当時はまだ清少納言の評価が高くなく才をひけらかす、奔放・高慢といった評価が多かったとされる。その状況に比べればやや抑えた形になっている。才をひけらかすまでではなく、才を誇るといった感じ。
なお紫式部はまだ登場していない。彰子さまが入内していないので当然と言えば当然だが。

道長自体も上巻の時点では上昇志向もあまりなく、父、兄、姉に振り回される呑気な三男坊という態。光る君へ、にも通ずる性格付け。
徐々に権力というものに取り憑かれている感じを見せながら下巻へ続く。
強気な姉と柔和な弟という関係性が徐々に変わっていくさまは同じ永井路子著の「北条義時」に似ている。当作はまもなく詮子は身罷るのでそこまでに関係性がどう変わっていくか楽しみ。

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2025年02月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

藤原道長と平安王朝の時代、40年前の作品だが倉本一宏先生の著作や通説を交え一生を破綻無く描いている
一番魅力的なのは長兄の道隆だろう、後のサロンの光景も描かれているがお洒落で現代的な知的遊戯で楽し気であった、次兄の道兼は毛むくじゃらで直情的なものの政治の空気を読む力は流石、三男坊の道長は平凡児、自然体で少しのことでも嬉しがり、落ち込む、史実もそうだろうと思っているが棚ぼたで最高権力についたと描く

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2024年07月05日

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