池井戸潤のレビュー一覧
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ロケット技術という国家規模の夢から、今度は「人工心臓」という人の命に直結する分野へ挑む展開は、下町ロケットらしい“技術者の矜持”がより濃く描かれていて胸を打たれます。
特に印象に残ったのは、佃製作所を離れた中里の姿と、現場で必死に開発に向き合う若手たちです。転職先で理想と現実のギャップに苦しみ、自分の居場所や技術者としての価値に悩む中里の姿はとても人間味があり、「仕事とは何か」「技術者としてどう生きるのか」を突きつけられる思いがしました。一方で、失敗を重ねながらも人工心臓の開発にひたむきに向き合う若手たちの姿からは、技術を信じ、前を向いて進む力強さが伝わってきます。 -
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ネタバレちょうど正月前後のこの本を読み始めたので、箱根駅伝の興奮冷めやまないとてもいい時期に読むことができました。上下巻の上のため途中で終わった感は否めないが、下巻を早く読みたくて仕方ありません。
舞台は箱根駅伝。架空の大学だけでなく、実名の大学名も出ており、優勝候補が青学となっていたことから今年(2026年)青学の優勝と重なり、とても興味深く読むことができました。池井戸作品で描かれるビジネスマンのセンスをいかした監督手腕が発揮されるのだろうと読みながら想像がつきますが、着眼点においていつも嘆息が漏れます。下巻も面白いに違いありません。 -
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吉川英治文学新人賞受賞作。
おもしろかったー!
ゼネコンの「談合」がテーマ。
645ページもあるから身構えたけど、冒頭から面白く、そして読みやすい。2日で読んでしまった。
中堅ゼネコンの一松組で建築・土木に携わる、入社三年目の富島平太。「オレたちバブル入行組」などに出てきた白水銀行も。
入札に向けて邁進する中で、あっと驚かせるシーンがたくさん。特に抜本的なコスト削減には感嘆させられた。
登場人物も魅力的。
お調子者だけど優秀な先輩の西田。寡黙な実力者の尾形。人情味あふれる天皇こと三橋。
ライバルたちを小物感あふれる書き方にするのは池井戸流ですね。
平太の母と園田の母も、良い。
萌のス