山本甲士のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ表紙から猫好きの方にはたまらないでしょう。内容もめちゃくちゃハートフルで、愛猫ちゃんがきっと愛おしきなるようなストーリーでした。
家族も長い間過ごしていると、いろいろなことがあり会話も少なくなる。そんな折にやってきた猫(犬や小鳥などの場合も)を通じて、家族が絆を深める…そんなことをよく聞く。
この物語の主人公の青年、宗也は大学時代に脅迫神経症となり10年間引きこもりを続けていたが、保護猫として飼い始めた子猫(マリン)を世話することで外に出たり、家族とのコミュニケーションが復活できることになる。
さらに保護猫との日々を描いたブログ『ネコの手を借ります』を運営することにより、猫好きな方との交流がはじまり、ポスティングのアルバイトのあっせんをしてもらえることになる。
引きこもり生活から一歩踏み出すまでの宗也の感情、葛藤が痛々しくて応援したくなる。思わず彼を見守る両親の心情に同化していた。(特に父親の行動はまさに僕の息子が引きこもったらこうするだろうな…と想像できる内容であり、息子を思いやる言動に泣きそうになった)
さらにエリートで疎遠になっていた兄との兄弟の絆も復活する。
宗也の書く猫ブログは段々と読者が増えて、コメントが寄せられるようになり、中には宗也と同じように引きこもっていた人から『私も勇気をもらった』等の意見が届き、ちょっと感動したなあ。
簡単に言えば、捨て猫を引きこもりの青年が拾い、育てていく中での成長物語で、登場する人も善人ばかりで出来過ぎの感はあるが、めちゃくちゃ心が洗われるいい小説でした。
山本甲士さんは『ひなたシリーズ』をはじめ、ちょっと泣けるような展開がたまらないなあ。
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Posted by ブクログ
ひかりさんって、本当に不思議。
妻を亡くし、自暴自棄になった直大を、管理を任された旅館でもてなし、なしくずしにアルバイトにしちゃうとは。
そこにいたわんこのココちゃんも可愛い。
ひかりさんや近所の人たち、ぽつぽつと訪れる宿泊客とのやりとりで気力を取り戻す直大。
久間さんは、実は有名な料理人で、直大をスカウトしていくのかと思ってたらだいぶ違ったw
(料理をおそわるのもテストの一環かと。)
久間と子供たちとのふれあいもあたたかくて好き。
ブライアン・マーシャルって、実在のバンドマンにもいるようだけど、モデルとかではなさそうかな。
周囲の人を前向きにしていくひかりさん。
次はどこに登場してくれるのだろう。 -
Posted by ブクログ
久しぶりの山本甲士さん、そして久しぶりのマジック、堪能させていただきました。
すれ違いの増えた熟年夫婦。
売上が右肩下がりのスーパーの店長。
理不尽な職場で働く若手社員。
そんなうまくいかない人たちの前にマジックがやってきて.....っていう安定のお話。
読み始めたのが3月上旬の少し寒い日だったんですけど、いきなり8ページ目に『三月上旬になるというのにこの日は風が冷たくて.....』っていう文章が出てきて『ぴったりすぎる』ってなりました。
今作は縁、繋がりがいつも以上に濃厚。
『狭っ』って思いました(全く悪い意味じゃないです)。
癒しもいっぱい。
ほんと大好きなシリーズです。
ありがとうございました! -
Posted by ブクログ
間違いなく2026年で一番面白い本です。まだ2月ですが、これを超える本に出会える自信がありません。怖いことが起きない、優しい世界に出会えて幸せ。読み終わったあとのほっこり感が幸せ。
主人公の空想癖というか考えすぎちゃうところがあーーーだからこの人はこんなふうになっちゃったのね、と思います。それが合わない人もいるかも。トントン拍子で起承転結に欠けるって思う人もいるかも。でもそれを上回るトータルプロデュースの力を感じました。
装丁、帯、構成、ねこ‥全てが完璧です。
テレビや音楽はプロデューサーの力を感じますよね。あーこれが売れたのはこういうプロデューサーがいたからなんだなーーープロデューサー天才かよー!みたいな。大倉忠義ぃ!みたいな。
けど、本でこの気持ち味わえるのすごいです。テレビや音楽のようにこの文庫本が爆売れしてるわけじゃないとは思います。でも、表紙、帯、構成、ねこ‥このコーディネートした人は天才だと思います。
一人でも多くの人に読んでほしい。 -
Posted by ブクログ
山本甲士さんの「ひなた」シリーズは「ひなた弁当」に続いて2作目。
冴えない中年男性が、ふとしたきっかけから人生を好転させていくストーリー。
それまでやってきた経験と、持ち前のアイデア、人の縁にも助けられつつ、自分にできることを精一杯やっていく姿が胸を打つ。
(一見、関係なさそうな経験が意外なところでつながる・役に立つというのは、著者の山本さんの実体験がベースらしい)
登場人物、全員良い人ばかりじゃん
とんとん拍子でうまく行きすぎでは?
もっと波乱・起伏があってもいいんじゃない?
現実にはちょっとありえないか?というところもあるだけに、こんな声があがるかもな、と思いつつ、それでもあえて言いたい。
…いいんだよ、それで!!
主人公の奮闘とか、“家族”の絆とか、読み終わって清々しい気持ちになれるので、ちょっと仕事その他で心が疲れたな、て時にもオススメ。