山本甲士のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ主人公のオサムは63歳。今は小さいながらも会社の役員をしている。
この彼の任侠映画に夢中になった少年時代の回想の物語。懐かしい昭和感の漂うちょっといい話でした。高倉健、鶴田浩二、藤純子…銀幕の中のスターたちは、潔くてカッコいい。こんな風に生きていきたい…そう思っていた青春時代をオサムは送っていた。そして何人かのキーパーソンが登場して、彼の人生と交わっていく。その接点がそれぞれ味わい深い。
その一人は中学時代に出会う従姉妹の女の子。彼女は心臓の病気で入院している。
まだ恋も知らない二人は病室でお互いを意識しながらも他愛無い話をして、夢を語り合う…しかし彼女は病に勝てずに居なくなってしまう。これ -
Posted by ブクログ
山本甲士の「巻き込まれ型小説」における最新刊。これまでも『どろ』(お隣さんとの嫌がらせ合戦)、『かび』(主婦VS大企業)、『とげ』(市役所職員の災難)と読んできたが、この『つめ』も予想通りめちゃくちゃ面白かった。
簡単に言えば、近所の嫌われ者のおばちゃんと、主人公の主婦の嫌がらせ合戦。(表紙の絵が物語っている)ご近所同士の争いごとって、少なからずあって嫌な思いをするが、この小説にはプラスαのレシピがあった。
ちょっとネタバレだが、山本甲士さんはこの点に注目し、この『つめ』を書かれたようで、飼っているドーベルマンを近所にけしかけ、周りから嫌われ者になり、主人公の主婦と対峙するが実は…という展