山本甲士のレビュー一覧
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人生何があるかわからないなぁ。
「幸か不幸かーー」
どう受け止めるかは自分次第なのかもしれない。そう思える一冊でした。
リストラにあってずっと仕事が見つからなかった良郎だが、公園でのふとした思いつきから事態は思わぬ展開を見せる!
釣りのことを自分が教えてもらって嬉しかったように、今度は人に教えてあげる良郎。親切の連鎖が嬉しい♪
知らない人=不審者 じゃなくて、こういう触れ合いがもっと普通にあふれる世の中だったら良いのになぁと思った。
良郎がどんどん新しいことにチャレンジしていって、それがまた楽しそうで見守っている気分の私も一緒にワクワク。
少しずつ家族とのコミュニケーションが変化していく様 -
Posted by ブクログ
とても楽しく読めました。
中々に問題を抱えた家族の元へ、おばあちゃんが一緒に暮らし始めるところから始まる物語。
コロナ禍で人間に嫌気がさしている時に読みましたが、生活に丁寧に向き合うこと、日々の積み重ねが大事だということ、知り合いを大切にするということ、など、疲れてばかりの現代人にとって疎かになりがちなことばかりですが、結局はそれが1番大事なのだな、と改めて思いました。
物語だから物事が上手く運ぶのだとしても、おばあちゃんで時間がたっぷりあるからできる事なのだとしても、それは一旦置いてみて、おばあちゃんの生き方が家族や周りの人々へ、そしてこの本を読んだ人へどのような影響を与えるのか、一読の -
Posted by ブクログ
山本甲士らしいハッピーファンタジー。
迷える人たちをよき方向に導くという不思議な能力を持つ犬・マジックの1年を描く。春夏秋冬の4編からなる連作。
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マジックは神懸かり的な賢さを持つ犬なので、「迷犬」とは「人生で迷える人を助ける犬」という意味ではないでしょうか。
作者の繰り出す各話の主人公たちの様々な困りごと ( その1つがコミュニケーションスキルであるところは共通していていましたが ) と解決へのプロセスの豊富さに引き込まれ、老犬ゆえ猫又ならぬ「犬又」かも知れないななどと思いつつ、気づけば読み終えてしまっていました。
とてもおもしろかった。 -
Posted by ブクログ
おもしろかった。真野朱音(35)と中学同窓会で再会し結婚した勝裕、その連れ子裕也(11)、近所のモンスター南郷不二美(58)が登場人物。朱音の物言いが、とてもはっきりしている。やられたらやり返すべきだという朱音、いじめられても平気な強い人間になるという裕也。朱音と南郷のバトルが続くが、トラウマや陰湿さなく、かといって明るい感じもなく、今までに読んだことのない小説。最初からこの物語の着地点が上手く散りばめられいる、お見事。バトルでやり合う迫力は大阪弁ならでは。血のつながりのある親子ということは関係なく、息子は母親の持ち物ではない、ということが伝わった。
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購入済み
ほっこりです。
とっても温かいお話しだった。ほっこり、まさにそれ。
にしても、しっかりしすぎてる小学5年生に、ちょっと違和感。今の子はこんな感じなのかなー -
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会社の早期退職に応じ、転職先の事情により今にも潰れそうな「ひなたストア」で副店長として働くことになった青葉一成。
「ひなた弁当」が面白かったこともあり、思わず手にした一冊。ひなた弁当でもそうでしたが、自分と同世代の主人公が仕事に負い目を感じながらも、まわりとの縁で天職と思える仕事に出会う。
ひなた弁当との違いは、個人よりも組織の中でのサクセスストーリーの様な気がしました。家族再生の部分は両作品とも好きな部分です。
本作で取り上げられた成功事例や環境が、実際の話に沿ったものと言うのが良かったです。あとがきの「沈んでゆく会社の経営者は、自慢気に過去の成功話ばかりばかりをする。伸びてゆく会社の経