山本甲士のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
作者お得意の「釣り」をモチーフにしたハートウォーミングストーリー。
そして、粘児、希実、民宿ひなた屋が光を取り戻す再生物語でもある。
◇
主人公は古場粘児というアラフォー男。釣りライターとして東京で食べていけなくなったため、実家の民宿を手伝うつもりで佐賀へ帰ってきたのだが……。
* * * * *
「芸は身を助く」とはまさしくこの男に当てはまります。
主人公の粘児には取り柄と呼べるものが3つあります。
1つ目は言わずと知れた「釣り」。
執筆記事を掲載していた雑誌の廃刊で失業状態になったとはいえ、紛れもないプロの釣り師です。魚に対する知識・技術とも申し分ありません。
2つ目は「料理」。
調理師の資格を持ち、釣りの仕事にも活かしていたのだから、腕前は錆びついてはいないでしょう。
そして3つ目は、「持ってる」こと。
困窮したかに見えても、不思議と道は開けていきます。これは大きい。
これだけでも十分なのに、希実という婚約者の娘が粘児以上に「持ってる」ときています。2人がタッグを組めば上手く行かないはずはありません。
眼の前の課題に正面から向き合い、自分にできることを精一杯積み上げる。そうすれば少しずつ運は開けていくものです。
江戸の仇を長崎ならぬ佐賀で。
粘児の再生は周囲を巻き込んで町の再生へと繋がりました。
年末に読むのにふさわしい作品だと思いました。いい年を迎えられそうです。感謝! -
Posted by ブクログ
シリーズ3作目
人たらしババア、再びw
今回の主人公は、ヤクザの銃撃のまきぞいの怪我がきっかけでいじめられて不登校になり、フリースクールに通う小学5年生の重ノ木さち
フリースクールのボランティアとして、金曜日にだけ来ることになった謎のおばあちゃん 真崎ひかり
勉強の仕方、物語の創作、懸垂、優しい嘘などをさりげなく気付かされ、さちの心境に変化が訪れる
ちなみに、さちは1巻のアレの子って事ですよね
他にも、名前の出てくる既出の登場人物以外に2巻の工場とか
この巻だけ先に読んでもまったく問題ない構成になっているけど、やはり前作を知っているとニヤリとするところが多数
今回はさり気なさ加減が抑え気味で、さちはひかりの気遣いにある程度気づいている
だからこそ、魔女の弟子とかって発言になるのか?
ってか、魔女の弟子は光来が自称してるんじゃなかったのか?
あと、さちの変化だけでなく、さちのお母さん、おじいちゃんの変化が見どころでしょうか
自分が変わることで周囲にも影響を与えるというのも計算してるんだろうか?
いや、マジでひかりの情報収集能力と言うか先見性に関しては謎
ま所詮はフィクションですけどね
今回一番良かったところは、勉強の取り組む姿勢でしょうか
「やらされる勉強と、好奇心から自分で調べる勉強は、栄養価が違うのだ」というのはよくわかる
単なる知識だけでなく、自分の興味や実体験に絡めると記憶も定着しやすいですしね
学校側の描かれ方として、母親やおじいちゃんの態度を通じてネガティブなイメージを抱くような感じになっている
ただ、まぁ実際は諸事情ってものがあるからなぁ
一概に批判はできないかな